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【時事】蓮舫 情報整理

お騒がせ議員ですから、トピックはかなり多いと思います。クラリオンガール時代などの「芸能活動」は特に問題もないですし、プライバシーを詮索する事も不毛なので、当然「政治家時代」に焦点を当てての記事となります。一回おさらいしておきましょう。

殺伐とした内容になると予想されますので、ヘッダーは綺麗な感じにしてみました。


01. 経歴・時系列確認

ざっくりでごめんなさい。


02. DSソフト改造コード発言

しばしば蓮舫議員が「R4」と呼ばれているのをご覧になられた方もいらっしゃるかと思います。普通に「R(en)4:レンフォー」という読み方が容易に想像できるのですが、これにはある経緯がありまして…

よくわからない方のためになるべくわかりやすく書くと「蓮舫氏は、ご子息からNintendoDSの「イナズマイレブン」というソフトの改造コードについて質問を受け、それがよくわからないので旧Twitterにて公開で尋ねた」のですが、これが違法ゲームを可能にする「マジコン」を利用しているのでは?と騒がれたわけです。お金を払わないソフトを「割れ」(Softwareのwareから派生したスラング)と表現される事がありますが、このケースがまさに「割れ疑惑」だったんですね。この商品名が「R4」という訳です。

R4DS簡単マニュアル

まあ、厳密に言うとこの話はマジコンではなく「プロアクションリプレイ」の改造コードの話でした。ゲームそのものはちゃんと購入してはいるものの、キャラを改造コードで強くする「チート」を可能にするソフト。アメリカなどでは「買ったソフトをどう改造しようが自由」という事で合法のようですが、日本では著作物の同一性保持が出来ないので非常にグレーなもの。

まあ、蓮舫議員自身が何か悪い事をしていた訳ではないですし、ちゃんとご子息を躾して、正規の楽しみ方でゲームをするのであれば(著作権保持者のメーカーはともかく)、一般の方には影響はありませんが…。

ご子息はその後「真面目にズルしないでキャラを育てる」流れになったのでしょうか?そこは気になります(ならない)


04. 事業仕分け

事業仕分けに関する発言の前後関係や意味合いを再検証していきましょう。主にピックアップするのは4つ。賛否はご自由に。功罪共にあると思うので。


04-01. スーパーコンピュータ

「京」これは賛否がはっきり分かれるところなので、慎重に…。

【概要】
発言日時:平成21年(2009年)11月13日
議事録 :こちらのリンク参照
予算推移:2005年-2012年の7年間で約1150億円の予算投入予定
(仕分け:2009年度までに545億円を投入)
→事業仕分けで凍結
12月に復活予算策定、227億円

概要



そもそもスパコン(Super Computer)とは?
まずスパコンの基礎知識(読み飛ばしOK、ご興味のある方は是非)です。まあ、とってもスーパーなコンピューターってのは何となくお判りいただけると思うのですが、どのくらい凄いのか?何ができるのか?誰が使っているのか?外観はどんな感じ?などは意外とご存じない方も多いと思うので。

コロナ期に「富岳」の演算で「飛沫の拡散シミュレーション」なんかが話題になったのでこれは記憶にある方も多いのではないでしょうか?少子高齢化や気候変動、宇宙空間における各種計算などは「実験が不可能」な分野です。こういうビッグデータの解析やシミュレーションを行い、それに応じたソリューションを構築する際にスパコンは活用されています。

「2位じゃダメなんですか?」という発言があるからには「首位争いの一角に日本が位置する」訳ですが、京や富岳はこのような順位で推移しました。

一般社団法人HPCIコンソーシアム

※2022年にFRONTIERが1位の座につきましたので、現在はこのランキングは変動しています。

i-boys FRONTIERのスパコン

このトピックに「ハードウェアの仕様」が関わってきますので、そこは後述します。


再検証
誤解が多いですね。議事録・動画で確認したところ、研究の重要性、世界一の目的は否定そのものは否定されていません。「プロジェクトの意義と費用、1位が頓挫した際の対処法」などが主軸です。私も、これを読まれる殆どの方も「スパコン開発」においては門外漢ですので、実際にその分野の方々の意見も必要かと思います。

蓮舫氏の問いに「科学者自身がちゃんと答えられなかった」という側面は否めないでしょう。大きな予算が組まれるプロジェクトなので「この予算が何故必要で、研究がうまくいけばどのように社会に寄与できるのか、他社との差異や優位性は?」は必須条件でもあります。京は計画段階で開発陣の変遷があります。理化学研究所、富士通、NEC、日立で開発スタートしたのですが、NECと日立は撤退し、プロジェクトそのものが紆余曲折があったのかもしれません。複数の方の証言、記事を紹介。

松岡聡氏(富岳開発に携わった研究者)
野依良治氏(ノーベル賞受賞者)
渡辺 貞氏(理科学研究所)

民主党および蓮舫議員側に「スパコンの知識や必要性」がどの程度理解できていたのかは正直分かりません。単に「大きな予算を削る」が主軸だったようにも思いますが、このプロセスは(結果論ですが)必要だったのかもしれません。結果、ユーザビリティ重視の富岳開発に寄与した側面は確かにあるでしょう。

諏訪秀麿氏(東京大学助教授)

ただ、上記の理科学研究所の渡辺氏の発言も併せてご留意を。「1位でなくてもいいなんて言えば、即座に予算カットになりそうで、何も口にできなかった」

中村直樹氏(科学新聞記者)

例えば宇宙開発、気象予想のシミュレート、パンデミックの広がり方の予想などは「費用対効果が算出しにくい」という側面はあります。

蓮舫氏本人の発言(著書内容抜粋あり)

世論喚起・科学者の反骨精神と奮発が結果的に「富岳の躍進に繋がった」という論調もあります。


04-02. 小惑星探査機はやぶさ

【概要】
発言日時:平成21年(2009年)11月17日
議事録 :発見できず。福井県会議員西本氏の記事有。
予算推移:麻生政権時17億円
→民主党になって5,000万円に減額
→JAXAが見直しを要求するも3,000万円に減額

概要

JAXAが「はやぶさ2」を計画していた時の当初予算は17億円を予定していたようです。が、これが事業仕分けで3,000万円まで減額。2010年頃の出来事で議事録が見つかりません。この経緯は福井県会議員のBLOGに記載されています。

小惑星探査機「はやぶさ」が幾多の困難を乗り越えて、世界が目を見張る成果を成し遂げました。一方で、昨年、痛烈な言葉を浴びせてJAXAを仕分けた蓮舫大臣が「偉業は国民全員が誇るべきもの。世界に向かって大きな発信をした」と絶賛したらしい。あまりの豹変に嘲笑と批判の声があがっています。昨年の仕分でのやり取りを思い出してください。

蓮舫「で、それが国民の生活にどのような役に立つのですか?具体的にお答え下さい。」
JAXA「イオンエンジンの実用化に向けた検証として・・」
蓮舫「イオンエンジンはすでにNASAやESAの探査機で実用化されており、 何も目新しい技術ではありません。」
蓮舫「惑星軌道からのサンプル採取も NASAのジェネシスとスターダストですでに成功しています。第一、はやぶさはミネルバ投下やサンプル採取に失敗している上、その原因はいずれもプログラミングのミスというお粗末なものです。こんな意義の少ないプロジェクトに150億円も投資し、能力の無いJAXA職員に高給を払い続ける意味は本当にあるのでしょうか?具体的にお答え下さい。」
JAXA「不況にあえぐ国民に希望を・・」
蓮舫「能力の無いJAXA職員に高給を払い続ける意味は本当にあるのでしょうか?…仕分け対象と致します!」

福井県会議員 西本恵一氏BLOG

さて、ご存知の通り、この後「小惑星探査機はやぶさ」は探査を終えて帰還し、日本中が拍手喝采を送りました。仕訳けた側の蓮舫氏の発言がこちら。

蓮舫行刷相 はやぶさ帰還を絶賛 「仕分け結果、何が何でもではない」
2010.6.15 12:24

蓮舫行政刷新担当相は15日午前の記者会見で、小惑星探査機「はやぶさ」の帰還を「偉業は国民全員が誇るべきものだ。世界に向かって大きな発信をした」と高く評価した。また、昨年11月の事業仕分けで、後継機開発など衛星関連予算を削減と判定した仕分け結果について「宇宙開発は私は直接担当しておらず、今一度流れを確認している」と釈明。「仕分け結果を何が何でも守るべきだということではない。国民のさまざまな声やご判断は次期予算編成に当然反映されるべきだ」と語った。

MSN NEWS Archive

04-03. スーパー堤防

【概要】
発言日時:平成21年(2009年)11月11日
議事録 :こちらのリンク参照。
予算推移:1987年から開始し、それまで約7000億円を投じた(進捗は計画の6%程度)→凍結

概要

スーパー堤防(高規格堤防)とは

国土国通称淀川河川事務所

スーパー堤防はなだらかで傾斜が付いている大きな坂です。すそ野が広くて分厚い構造になるので決壊しない。堤防の上部も坂ですし、ここに建造物を建てたり街づくりも可能。その下部の盛り土の箇所は地盤が改良され、地震時の地盤液状化に耐えうる上に、越流時に水流はゆるやかになります。

蓮舫氏が過去にどんな発言をしていたか検索すると、産経の記事が出てきました。

産経新聞

上記の発言を更に検索かけますと、議事録を発見しました。それがこちら。確かに仰っていました。視察には実際に行かれているようで、その時の事も記事になっています。

さて、この二子玉川は2019年の台風の時位に決壊しています。当時の記事のアーカイブを拾ってみました。

蓮舫氏の言い分にも一理あります。ここの工事が進まないのは「地元住民の反対」です。それは「スーパー堤防の構造に起因するもの」でもあります。スーパー堤防は通常の堤防と違って「堤防の内陸部の地盤をまるごと引き上げる」形なので、一旦住民にその場所を立ち退いてもらわないと進められないのです。なので「時間がかかる」のは仰る通りかなと。有限の予算と有限の施工能力等を考えたうえで、いかに最適な防災環境を構築するかを考えるとスーパー堤防がプライオリティ上位にあるのは確かに最適解ではなかったかもです。優先順位的に小さめの河川からスタートすることで実効性・即効性を重視した側面はあります。民主党政権で事業仕分けを行わなかったとしても上記の台風19号には間に合わなかったかもしれません。

ただ、そもそも治水工事は長期的なプロジェクトでもありますので「短期的に結果が出なくとも進める」が定石です。どこかで舵を切らなければ永遠に完成しません。1987年からその方向で進んでいたのに「歯止めをかけた」は事実かと。

これは元東京都知事の石原慎太郎氏にも苦言を呈されたけど、平行線のままだったとの事。

これ、実は国土交通省の主導で「住民の反対等で時間がかかるスーパー堤防の工期短縮化」を進める方向にシフトしています。


04-04. スポーツ振興予算

【概要】
発言日時:平成21年(2009年)日時不明
議事録 :発見できず
予算推移:日本オリンピック委員(JOC)の選手強化費約27億円と日本体育協会のスポーツ指導者養成事業などの約5億円で計32億円→1~2割縮減→2010年度は過去最高

これは推移に注意が必要です。一旦削減、その後増額。栄養士やトレーナーなどの人的サポートをする「チームニッポン マルチ・サポート事業」予算が6倍に増額、JOCや日本体育協会は削減。

スポーツに関してはこの発言が炎上しましたね。当該ツイートはこちら。

これに関しては赤旗が批判的な文脈で書かれておられます。

これは誤解があるようです。

大まかに言うと「女子サッカーへの影響はなかった」が、日本体育協会などの予算は減っています。これは「現役で活躍しているサッカー選手への支援」は問題なかったとして「これから羽ばたいていく世代」への影響は多少はあったかもしれません。


05. 雑誌「VOGUE NIPPON」

これは作家の重松清氏との対談記事が掲載された時ですね。対談の内容も読むことが出来ます。が、これが話題になったのは「対談の内容」ではなかったんですよね。

VOGUE 2010年11月号

05-01. 対談内容

ご興味のある方はこちらから。事業仕分けの事も語られていて、対談の内容としてはなかなか面白かったです。

05-02. 国会内でのファッション撮影

問題となったのはこちらでしょうね。元グラビアなどを経験しているタレントですし、贅肉もなくシャープなので「ファッション的にはばっちりキマっている」と思います。高価な衣装も違和感なく着こなせるし、VOGUE NIPPONの紙面的にも「映える」と言えるでしょう。

が、問題はルールに合致するか否かです。1936年の建設以来、64年に及ぶ歴史の中で「ファッション誌の特集に使われた」のは初めてだったとの事で、私的・営利目的での国会での撮影は禁止。

参議院事務局の広報課によると、撮影は、蓮舫事務所から8月18日に申請があり、警務部の許可を受けて翌19日に行われた。国会内では、私的な宣伝や営利目的の撮影は許可されていないが、議員活動については撮影基準で認められている。事務所からは、議員活動という申請理由だった。

 ところが、同誌に載った写真は明らかに「最初の話とちょっと違う宣伝色の強いもの」(広報課)だった。同課では、その証拠として、蓮舫氏が着ていた服のブランド名や値段が写真のキャプションに書かれていることを挙げる。

「議員が普段着ているものであれば、問題がありません。しかし、雑誌社から与えられた服を着て、ファッションを紹介しています。これは、議員活動に本来必要でないことです。こうした写真と分かっていれば、許可しませんでした」

事務局では、撮影基準に反しているとして、雑誌の内容が分かった9月27日に蓮舫氏の事務所に対して口頭で注意した。この問題は、参院議院運営委員会理事会でも10月7日に取り上げられ、野党から批判が噴出。西岡武夫参院議長が同日、蓮舫大臣を国会内に呼んで不適切だと注意する事態にまでなった。

J-CAST NEWS

06. 二重国籍問題

先に申し上げておきますが、私は帰化議員であっても「日本の国益に沿う活動をする議員であれば問題ない」と考えております。ただ、二重国籍での国政活動はNG、それを虚偽の説明をしていた場合もNGと考えます。私的見解を先に述べましたが、この事で「事実認定にミスリードが生じないように」にはくれぐれも注意して検証。

あくまで本人発言ベースなのですが、発言が変遷しまくりなので一回整理する必要があるなと思っていたところでした。時系列で追ってみましょう。

※ソースに個人ブログがありますが、情報源の雑誌等の画像があるので信憑性に関しては担保されているものと考えて掲載しました。ブログ主の方にも引用許諾を得ました。驚くほど調査能力高く、図書館に行って過去の雑誌を掘り起こして文字起こししておられますからね。あと、2000年より前はネット上にもなかなかソースがありませんから…


06-01. 1991年09月17日

ここでは帰化した経緯について書かれています。お兄さんと弟さんと同時に日本国籍を選ばれたとの事です。

1991年09月17日(女性自身)
「天安門事件のとき、自分が確かに変わりました!」

私の場合、父が台湾出身の中国人で、母は日本人。3年前まで日本では私のような子供はすべて父親の国籍に入れられると決まっていたので、私は台湾籍で、謝蓮舫が本名でした。(中略)3年前に、日本の法律が変わって、未成年でも、父、母どちらの国籍も本人の意思で選べるようになったんです。そのとき、父が、兄と弟は就職のこともあるから、日本籍になったほうがいいだろうって。ついでにというと怒られるかもしれないけれど、兄弟で、1人だけ国籍が違うのもなんだから、日本籍にしたらどうかと。それで3年前、私も日本に帰化することになったんですよ。そのときから、謝蓮舫ではなくて、母の姓の斉藤蓮舫になったわけなんですけど、あまりピンとこないですね。長い間、親しんだ謝という姓に愛着があるというか…。ただ、帰化してよかったなと思うこともあります。とくにこの仕事についてからは外国に行く機会が多いんですけど、10年ぐらい前だったら入国がむずかしい中国本土とかほかの国にも比較的自由になったし。

Bloged Maniac Enthusiasm
女性自身

06-02. 1992年06月25日

帰化はしたものの、赤いパスポートは嫌、自分の中のアイデンティティーは日本とは違うと感じられたそうです。

1992年06月25日(朝日新聞夕刊)
「自分の中にアジアを感じる ゆくゆくは報道を」

父が台湾人、母が日本人。19歳のとき、兄弟の就職もあって日本に帰化した。東京で生まれ育った身にとって暮らしに変化はなかったけれど、「赤いパスポートになるのがいやで、寂しかった」

父や母を通して触れた台湾、アジア。自分の中のアイデンティティーは「日本」とは違うと感じる。

Yahoo!News
朝日新聞夕刊

06-03. 1993年02月06日

帰化したという発言が上記で出ておりますが、ここでは「二重国籍なんです」と仰っています。あと、三枝氏の発言も(時代的なところもあるけど)比較的アレな感じ…です。

1993年02月06日(週刊現代)
連載対談 三枝成彰「美女とコンチェルト」

三枝 「お母さん、いまいくつですか」
蓮舫 「50歳」
三枝 「ボクとおない年だ」
蓮舫 「いいオンナですよォ(笑)」
三枝 「お母さんは日本人?」
蓮舫 「そうです。父は台湾で、私は、二重国籍なんです」

産経新聞
週刊現代

06-04. 1993年03月16日

台湾というか、ここでは「中国国籍」と発言しておられます。

1993年03月16日(朝日新聞夕刊)
「新ニュースキャスター決まる」

テレビ朝日は4月の改編からニュース番組「ステーションEYE」の新メーンキャスターを同社アナウンサー渡辺宜嗣さん(38)とタレントの蓮舫さん(25)にする。 報道内容の特徴として曜日替わりの特集を組む。月曜が「土・日のスポーツヒロイン生出演」、火曜が「中継企画・記者が行く」、水曜が「シリーズ健康」、木曜が「あの事件、その後」、金曜が「週末企画」などとなっている。  特に火曜の特集としては「蓮舫がこだわるアジアのニュース」との視点から随時、アジア諸国の人間模様を蓮舫さんが特派員として中継をする予定だという。  蓮舫さんは「在日の中国国籍の者としてアジアからの視点にこだわりたい」と話した。

産経新聞


朝日新聞

06-05. 1995年04月

これ、割と長いので少し略します。ただ、文意が変わらないように注意します。画像も掲載しますので、気になる方はご確認を。

1995年04月(COSMOPOLITAN 日本版)
COSMO人生トーク 私たちは「コンプレックス」を起爆剤に飛躍した

「人と違う」ことで傷ついた子供時代
(序盤省略)
父は台湾人、母は日本人。当時の日本の国籍法により、彼女は父親と同じ台湾国籍に。だが彼女は日本で生まれ、育ち、日本語を話す。“それなのに私は日本人じゃなく、台湾人なんだ”という感情が、いつしか“自分はみんなと同じじゃない”というコンプレックスとなり、重くのしかかった。」
(中略)
 高校生になったころ、蓮舫さんは日本の国籍法の仕組みを知る。同時に感じたのは、さまざまな難題を覚悟の上で国際結婚をした両親のすばらしさだ。彼女は徐々に台湾人である自分を受け入れられるようになった。
(中略)
'84年、19歳のときに国籍法改正。母親と同じ日本国籍を取得できるようになる。すでに芸能界入りが決まっていたため、台湾籍よりも日本籍のほうが海外に出やすいこと、外国籍だと納税義務はあっても選挙権もなければ年金ももらえず何の権利もないことなどから、彼女は帰化を決めた。
「国籍は、いつでも簡単に元に戻せるから、帰化に抵抗はなかったですね」
しかし、許可が下りるまでに、彼女はさまざまな問題と直面せざるを得なかった。特に大きかったのが、彼女の名前。「“蓮”の字は苗字になら使える。ただ、名前としては戸籍法に定める人名用漢字ではないからダメ。“舫”も同じ理由で使えない」と言われたのだ。
(中略)
そんなとき、彼女と同じ大学生が起こしたのが <天安門事件>。
「同じ中国の人の痛みもわからない中国人、台湾籍だった私っていったい何だろうって考え込んじゃったんです。そのときからですね、“いつかニュースキャスターになるんだ”と思ったのは」  以来彼女は中国語会話を習い、中国文化を学ぶために中国映画を見ることも、中国関係の本を読むことも欠かしていない。
拠りどころを求め中国を学び続ける
蓮舫さんは、このところ仕事で毎週、神戸の震災被災地に出向く。そこで出会う多くの中国人に、彼女はできるかぎりの中国語で声をかける。忘れられないのはある小学生が口にした言葉。彼女が台湾人だと知って、「じつはオレ、韓国人。蓮舫になら本名言える」。国籍のはらむ問題の重さを改めて痛感したと言う。「結局、私には拠りどころがないの。今は日本国籍だけど、本当は台湾人。かといって、台湾籍に戻しても台湾で生活できる自信はないし、どっちつかずなんです」だからこそ、彼女はもっと深く台湾を、中国を学ぼうとしている。「コンプレックスがあることで、何か努力できるのなら、あったほうが人間強いってことですよね」

Bloged Maniac Enthusiasm
COSMOPOLITAN

06-06. 1995年08月

これ、近畿日本ツーリスト発行なのですが、有本香氏が編集を手掛けています。今から約20年前なので、よくこの紙面が残っていたなぁと。

1995年08月「ジョイフル」(近畿日本ツーリスト)
「今、日本人でいるのはそれが都合がいいからです。日本のパスポートはあくまで外国に行きやすいからというだけのもの。私にはそれ以上の意味はありません。いずれ台湾籍に戻そうと思っています」

しまリアル氏ポスト
ジョイフル

06-07. 1997年02月

蓮舫氏29歳の頃ですね。自分の国籍は台湾籍…帰化したんですよね…?

1997年02月「CREA」
「在北京的妊娠生活」

「私は中国人の父と日本人の母の間に生まれたんですが、父親が日本人として子どもを育てたので日本のことしか知らないし、日本語しか話せない。それが自分の中でコンプレックスになっていました。だから自分の国籍は台湾なんですが、父のいた大陸というものを一度この目で見てみたい、言葉を覚えたいと考えていました。2年半ニュースキャスターをやってみて、このまま続けていたら抜けられなくなるな、と思ったんですね。ニュースはいつまでも続けるやりがいのある仕事だからこそ、どこかで自分で線を引いて卒業しなくちゃ、いつまでたっても留学のきっかけがつかめないと、思って決めました。」

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CREA

06-08. 1999年08月

帰化後も「中国人であるというアイデンティティー」という発言をされています。

1999年8月「GRACIA」
「あのね、人生経験を積んでいないと言葉が出てこない。マイク握って『現場の悲惨な状況です』、“悲惨”という語彙しか持っていない自分がすごく歯がゆかった。言葉で勝負する仕事なのに、これじゃダメだと限界を感じて、それで、考えたんです。武器じゃないけれど、自分の中で“これだ”と言えるものは中国人であるというアイデンティティー。なのに中国語も話せない。北京に行って勉強しよう、って」  '97年、彼女は夫とともに北京大学へ2年間の予定で留学。

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GRACIA

06-09. 2000年10月27日

帰化しているけど、アイデンティティは台湾人と仰っています。

2000年10月27日「週刊ポスト」
帰化して、日本の構成要員になって初めて手にするものが参政権だ。ただし、国籍に全員がアイデンティティを感じるものではない。私は帰化しているので国籍は日本人だが、アイデンティティは「台湾人」だ。在日朝鮮・韓国人の方たちのアイデンティティは朝鮮・韓国という国家にあるのではなく「在日」それ自体にあり、非常に複雑。だからこそ、自分のアイデンティティ、国籍を深く考える。日本人はこのアイデンティティと国籍への関心がとても薄いと感じる。

zakzak
週刊ポスト

06-10. 2000年11月

これはなかなかレアな情報ソースかなと。

2000年11月「外交フォーラム」
巻頭随筆 「父の写真」

そんな私が台湾人と中国人の間で、事の大きさを認識することになったのは、今年3月に行われた台湾総統選挙である。大陸を取材すると、社会科学院の人は「(台湾が独立すれば)台湾海峡は火の海ですよ」 台湾海峡での有事を平然と言ってのける。一般の人々は「奪っちゃえばいい」と口々に戦争を支持する。一方、自らが選んだ台湾人総統の誕生に酔う台湾人は「大陸なんか怖くない」「われわれには民主化をした自信がある」と口にする。「同じ民族なのになぜ」との問いに対して、その違いは明確である。大陸の人は「失地回復。だからこそ統一」と言う。台湾の人は「歴史的背景も思考も違う。われわれは中国人ではなく台湾人」と言う。まるで水と油のような関係である。そして彼らは私に問いかけた。「あなたはどっちの立場なの?」すでに帰化した私は完全な台湾人ではない。二年間北京に留学したからといって、大陸のことを100パーセント理解しているわけでもない。どっちつかずの私が足を置くのは、日本なのだろうか。1972年以降、台湾軽視、中国重視政策をとるものの、アメリカ次第でそのカードがぶれる日本の中途半端な姿勢は、長いこと自身のアイデンティティをおざなりにしてきた私の姿勢にだぶってならない。父の写真の意味を感じ取るには遅すぎたのかもしれない。だからこそ、今、私は改めて自分の立脚点を探している。

Bloged Maniac Enthusiasm


外交フォーラム

06-11. 発覚時から台湾籍離脱まで

2016年、この問題が表ざたになりました。

日本は「国籍法」で二重国籍を原則認めていません。二重国籍状態にある人がその状況を解消する方法は2つです。1つが「外国国籍喪失届」、もう1つが「国籍選択宣言」です。通常は前者なのですが、これは相手国もあり、手続きを経て喪失に至るまで時間がかかるため、救済措置として「国籍選択」が用意されています。

さて、ここで問題となるのが「日本は台湾を国として認定していない」事です。なので、外国国籍喪失届は正式な書類として受理されなかった形です。ここで区役所から蓮舫氏が指導されたのは「国籍選択宣言」の届出。蓮舫氏は国籍選択宣言を10月7日に行っています。

アゴラより 2004年立候補時のマニフェスト

アゴラに述べられている通り「二重国籍はミスかもしれないが国籍詐称であれば問題」です。何故なら、上記の発言の変遷で「自身が二重国籍」と認識しているフシがあるからですね。

現時点では二重国籍状態は解消されてはいます。が、あまりに整合性が取れないのと、過去の発言が「日本人軽視、中国寄り」過ぎる点は公人としては問題があるのではないでしょうか。


07. Weibo

蓮舫氏は中国のSNS「Weibo」のアカウントをお持ちで、更新そのものは途絶えているものの344,000人のフォロワーがいます。日本のXフォロワーが55万人なので、この数字は結構大きいと言えるのではないでしょうか?

当たり障りのない内容であれば問題ないのでしょうが、彼女は「安倍元総理」の悪口を中国に向けて喧伝していた過去があります。「日本人が(一般的には)見ないSNSで、中国人に向けて、日本の首相の悪口」を書き込む行為を国会議員がやっていたという事になりますね。


08. 家族の扱い

これは忘れている方も多いかもです。家庭の事なので、あまり議員としての実績には関係のないお話ではありますが、蓮舫氏の人柄を理解する上で参考になるかと思います。


09. クラウドサーバー

マイナンバーポータルのシステムは「地方公共団体情報システム機構」に委託されていました。が、システムのボトルネックでトラブル発生。高市大臣がこれに関してサーバー増強を説明した際に「サーバーは増やすものではなく、時代はもうクラウドなんですよ」という謎の発言をした件です。

09-01. クラウドもサーバーでDATA処理している

端末にローカル保存ではなくサーバーに残し、ネットワークで共有化を図るのがクラウドなんですが、そのサーバーの位置・管理をどこがやるかってだけのお話なので、聞かれた方も一瞬意味を把握しかねたんではないでしょうか?茂木健一郎氏が「ローカルなサーバーを物理的に増やす、というのではなくて、いわゆるクラウド的に分散的に処理をすればいいという提案ではないのかな?」という擁護をしておられて…
そういう意味合いで言われたとは考えにくいかな。文脈から勘案するに「単に高市大臣を否定したかった」ではないかなと。

これはKSLさんがわかりやすく記事にしておられました。

09-02. 政府クラウド

政府クラウドに関してはこちら参照。割と以前から計画はされていたんですね。平成21年(2009年)からなので、まさに民主党への政権交代時あたり…

蓮舫氏の発言のあとに、政府はちゃんとAWSにて構築。「外資に情報預けるのか…」という方もいらっしゃったと思うのですが、最近さくらインターネットが参入しておられます。

政府共通プラットフォームの概要

10. 「別件すぎる」

記憶に新しいところですね。

別件OKつったじゃないですか…。ちなみに国民民主党の玉木代表が面白いアクションをしておられます。


11. 神宮外苑再開発

これ、着地点見定めているんでしょうかね?見切り発車じゃないでしょうか…


11-01. 蓮舫氏の主張

これ、起点がそもそも勘違いではないでしょうか?

さて、検証してまいりましょう。


11-02. 再開発の事業主体

宗教法人明治神宮、独立行政法人日本スポーツ振興センター、伊藤忠商事株式会社、三井不動産株式会社の4組織です。まず、これは東京都の事業ではなく「民間主体」であるのがポイント。


11-03. 再開発の目的

施設の老朽化、バリアフリー化、オープンスペース確保、防災性もありますが、まず忘れてはならないのは「事業主体は民間」というところで、避けては通れない「採算性」でしょう。明治神宮の収益を支えているのが興行施設の貸し出し。スポーツ施設はメインでしょう。

――明治神宮運営における外苑の存在は。
明治神宮の収益構造は、スポーツ施設を持つ外苑、ブライダル事業の明治記念館といった収益部門から資金を繰り入れて(明治神宮がある)内苑を「護持」しています。(収益事業全体のうち)外苑は約8割。その6~7割は神宮球場の使用料などの収入、ほかはスケート場やテニス場などです。野球場が機能しなくなる、つまり外苑の収益がないと明治神宮を支えられません。

――なぜ球場を建て替える。
球場は完成から約1世紀。耐震補強工事済みですが、この先の50年、100年はもたない。敷地も狭いため、大学などの学生、プロ野球が同時にある日には救急車も入れないくらいの人流となります。観客席の間隔も狭く、車いすの方へのバリアフリーも不十分。建て替えないと課題が解決できません。
(伐採本数を大幅に減らせると提案がある)現在地建て替えは、解体から竣工まで5年くらいかかります。年約450試合がある球場が使えなくなるのは、野球界、神宮運営にとって現実性がありません。秩父宮ラグビー場と場所を入れ替えて段階的に建て替えることで解決できます。

朝日新聞デジタル

再開発しないと「内苑を含む明治神宮の存続」に影響が出るという事かと。


11-04. 再開発エリアの土地所有者

これは再開発賛同者側に誤解が多いように思います。「そこは明治神宮の所有地」というポストがかなりありましたし、私もそう認識していました。

なんとなくこれは再確認しておいた方がいいなと思って確認しますと、実は複数の地権者が入り乱れていました。紫のエリアが東京都の所有地。

東京都都市整備局

都の所有地も含まれるのは確かなのですが、開発を止めようとしているエリアはほぼ私有地ですね。


11-05. メリット:バリアフリー化

スポーツ施設等のバリアフリー化に加え、地下鉄駅と地区内のスポーツ施設や広場とを連絡するバリアフリー動線を確保されるとの事。


11-06. メリット:オープンスペース確保

倍以上の面積になるとの事。

東京都都市整備局

11-07. メリット:防災性

医療機関近接ヘリコプター緊急離着陸場や災害時臨時離着陸場、救助活動スペース等としての活用を検討し、防災機能の拡充を図るとの事。また、スポーツ施設や民間施設では、帰宅困難者の一時滞在施設としての活用や防災備蓄倉庫の整備、備蓄品の提供なども予定されています。


11-08. メリット:緑の面積増加

再開発後の画像を見てみると、神宮球場の第二球場が消えていますが、その分施設数は増えるようです。また、再配置で文化施設も増えるのに「緑の面積」は増えます。従前の1,904本から1,998本に増加との事。元々状態の悪い297本含む植え替えし、さらに増やす流れです。勿論、銀杏並木も保全されるとの事です。

東京都都市整備局
東京都都市整備局

ここが最大のポイントでしょうか?緑が増えるなら「そもそも何に反対してるの?」になる気がします。


11-09. 誤解ポイント:内苑と外苑の位置関係

蓮舫氏の「100年かけて育てた森」にも、異論がかなり出ていました。

蓮舫氏ポスト

そもそも「100年の森」を理解されているのかどうかが気になります。

どんちゃん氏のポスト

11-10. 誤解ポイント:剪定

こちらも誤解されているのではないかなと思われます。

これは神宮エリアのみならず、一般的に行われている「剪定」ですね。気の健康状態を維持し、害虫の駆除を行い、安全性の確保も行われる「当たり前の措置」です。

東京都建設局

11-11. 立憲民主党の了承は得ていた

これ、立憲民主党所属の方々はどうリアクションすれば…w


12. 公職選挙法・事前運動

これもかなり炎上していたように思います。検証しましょう。


12-01. 公職選挙法

今回の都知事選挙で言うと6月20日が告示日、7月7日が投開票です。ビラ、街頭演説は禁止されています。ただし、選挙活動ではない「政治活動」で言うと禁止されてはいません。

東京都選挙管理委員会

12-02. 事前運動疑惑

エビデンスがかなり出揃っているので、列挙。この記事を書いているのが2024年6月18日なので、下記に掲載されたものは全て公示日前です。

ビラ(日本共産党発行)

日テレ報道

国会中継 参議院総務委員会(2024.06.06)

本人ポスト

これが摘発されないのであれば、公職選挙法って何なんでしょう…


13.朝鮮学校無償化

蓮舫氏支援集会で、前川喜平氏が「蓮舫氏は朝鮮学校の無償化をやる」という主旨の発言をしておられます。蓮舫氏本人ではないものの、支援集会で述べられ、彼の発言に対して否定的なリアクションはなされていないのが現状です。

14.私見

百田氏や有本氏あたりは「かつては一緒に安倍政権を応援していた味方側だった時代がある」んですが、蓮舫氏にシンパシーを感じたことがないので、この記事はなかなか気が乗らなかったです。が、一回整理しておこうとは思っていたので、都知事選はいい機会でした。

もうしばらくは見なくていいかな…

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