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~医師が伝える筋トレ・ダイエット理論~太るメカニズム

今日は、太るメカニズム、特に細胞レベルでの細かい話をしようと思います。
敵を知れば百戦危うからず。
ないしは敵を知れば、怖くて太れない、、、かもしれない。

まず、インパクトのある写真を

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太るとこうなります!

え?

正直なにを言ってるか分かりません。
風船みたいなものが集まっているのを見せられても何を言っているのでしょうか?
これは、太った人の脂肪組織の顕微鏡写真です。
脂肪組織を薄くスライスして、ものすごく拡大してみたものになりますが、太ると皆こうなります。
今、プヨプヨのお腹を触った方、これが体にあるんです。
脂肪細胞は太るとこんなにパツパツに風船みたいに大きくなります。

脂肪組織における脂肪細胞というのは、まずは痩せたり太ったりすると脂肪細胞の風船一つ一つが、こんな風に大きくなったり、小さくなったりします。

さらに、脂肪細胞の平均サイズは90~100ミクロンで、大きくても120~130ミクロン程度までにしかなりません。無限に大きくなることはなく、キャパシティがいっぱいになると新たな脂肪細胞をつくります。

ちなみに脂肪細胞の寿命は10年といわれていていますが、なのでダイエットするとまずは一つ一つの脂肪細胞が小さくなり、長い年月をかけて脂肪細胞の数が少なくなるので、ダイエットにはそれなりに時間はかかってしまいます。ある一定は痩せることが出来ますが、元々長期の肥満期間があれば時間はかかります。

私たち人間は自らエネルギーをつくり出すことができません。
他の動植物から食事としてエネルギーを摂取し、栄養源にします。
エネルギーとして使用されるのは、タンパク質を利用することもありますが、デンプンなどの糖質(炭水化物)と脂肪からがほとんどです。
小腸に吸収された糖質の一部は血糖となり、脳や赤血球にエネルギーを供給します。肝臓と骨格筋に取り込まれた糖質は、グリコーゲンとして貯蔵されますが、余った糖質は脂肪細胞や肝臓で中性脂肪に変換され、体内に蓄積されます。甘い物(糖質)をとりすぎると太るのはこのためです。

逆に言えば糖質制限ダイエットが有効であるのはこのため、糖質を余らせないように摂取するため、中性脂肪にならないようにして、脂肪細胞を太らないようにするのが糖質制限ダイエットのざっくりとしたメカニズムになります。

Take Home Message
太る=脂肪細胞のサイズが大きくなる→そのうち数も増える
ダイエットには時間がかかる!

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