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旅の豊かさはケツの痛さに宿る…《J2第3節:FC岐阜vsファジアーノ岡山の展望》


みなさまいかがお過ごしでしょうか。ファジアーノ岡山のJ2リーグ第3節の戦前お気持ち表明のおじかんです。

せっかくの18きっぷ期間なので半休をゲットして岐阜まで乗り込んでおります。かいてる間に東海道線をどこまでいけるか、見てみようじゃあないか。


旅の豊かさはケツの痛さに宿る
―松尾芭蕉



FC岐阜について


直近戦績

○2-0 vs.山形(H)
●0-1 vs.徳島(A)


予想メンバー

form.1-4-3-1-2
GK 25ビクトル
DF 22柳沢 2阿部 3竹田 35長倉
MF 31宮本 30中島 28永島 14風間
FW 10デフリース 9山岸


お気持ち

!珍しい4-3-1-2型
!驚異的な圧縮とミスマッチ
?中島と風間をどう抑える


FC岐阜は今季4-3-1-2を採用しています。おそらく田中淳一(純日本人なので純日本人として呼ぶという謎の意地がある)と古橋享梧という突破力に優れたウイングが相次いで移籍してしまったことによる対応だと思われます。

ただ、それでも岐阜らしい「大胆さ」を継続することに成功しており、開幕戦ではモンテディオ山形に快勝。アウェイでの徳島戦では後半ATのゴールに泣いたものの、徳島のビルドアップや守備を破壊・停滞させ主導権を握る時間が多くありました。

試合映像を見る感じですと、狭い場所でもパスを繋げるというこれまで培ってきた持ち味の上に4-3-1-2陣形の特徴…SBしかサイドに人がいない、中央に人が集まっている…を掛け合わせた密集隊形によって、パスコースをまたたくまに潰しボールを刈り取るショートカウンターの威力が非常に高くなっています。山形からの2得点もショートカウンターですし、徳島がビルドアップもままならんと圧倒されてたりしていてびびる。

デフリースと山岸の2トップのスピードやパワーはさることながら、インサイドハーフの運動量がなかなかえぐいことになっている。ミスマッチになるサイドにボールを進めてもあっという間にスライドが完了しています。勢い任せではなく、GKからパスコースを限定してきっちり詰ましてきますので、ビルドアップをして主導権を握るというのは並大抵ではいかなそうです。

これだけコンパクトになると自然逆サイドが空きます。ここが岐阜との駆け引きの最重要点となりそうです。とはいえ、岐阜の方にはサイドチェンジされても時間を稼いで中のマークをかためればよろしい「サイドは空けとけばよい」という織り込みがあり、クロスに対しての守備は結構うまくやっています。同サイドをドリブルでちぎっても厚くした中盤からヘルプが来るので手数がかかりますと結構難しそうです。その織り込みをこえた走り込みや、もう一回逆サイドへ振るという準備が決定機になることが多いようです。

逆に、岐阜がボールを握る際はアンカーの中島とトップ下の風間の縦への移動に対して網の目をどう直していくかというのも駆け引きの大きなポイントとなりそう。なお、中島は出場不透明との話ですので欠場の場合は宮本がアンカーとなるようです。

今季の岐阜の形は風間が王様というかそういう”存在格”の高さがますます強まっていそうなアレになっていますので、各エリアで警戒を強めたいですね。大抵は2トップで落として加速することになりそうですので、受けに来る選手と2トップとの射線を気にしながらボールを奪う手はずを整えたいところです。

そもそもコンパクトなどゆるさん、とロングボール棍棒でなぐりかかるという同人誌オークの様な展開になるのかもしれませんが。そのさいはセカンドボールの争いに向けて中盤の並びを工夫しなければならないでしょう。そこに注目したい。



ファジアーノ岡山について


直近戦績

●0-1 vs.水戸(H) *試合の様子はこちら
○2-1 vs.金沢(H)   *試合の様子はこちら


予想メンバー

form.1-4-4-1
GK 13金山
DF 31下口 8田中 20チェジョンウォン 6喜山
MF 25久保田 16武田 14上田 19仲間
FW 9イヨンジェ 10レオミネイロ


お気持ち

!SBとのどつきあいに持っていきたい
!レオミネイロさんは古巣対戦、あちらの竹田さんも古巣対戦
?むっくんはいるのかい、いないのかい、どっちなんだい


岡山としては金沢戦で明確な結果となった形…カウンターなら同サイドで駆けっこ、ポゼッションならサイドチェンジで空中戦、という経路から強力2トップが1対1で勝てる状況を創り出してからの、外をSB、中をシャドウがサポートして優位を作って逆サイドでフィニッシュ…を岐阜にもぶつけたいところでしょう。

特に今回は岐阜の陣形上SBが孤立しがちですので、金沢戦のSHがプレスに来た後ろががら空きだぜ状態と似たような状態を創り出せそうな気配はしてきます。レオミネイロは古巣対戦ですのでお気持ち的な充実も楽しみにしたいところ。SBとどつき合わせたらヨンジェもレオもまあ強いので古巣にいいところを見せてほしいですね。前節北谷の負傷交代により出場した竹田忠嗣も岐阜のDFラインに入ってきそうですしこちらも古巣対決となりそうです。

岐阜との対戦では、コンパクトな戦況にもっていかれると圧倒的に岐阜ペース、間延びした状態になると圧倒的な岡山ペース、とシーソーゲームの打ち合いとなり、GKのスーパーセーブが乱れ飛ぶという派手な試合、そしてその割に地味な引き分け笑、というイメージが非常に強いです。

今季の岐阜さんも尖っているので、ある程度そういう試合になることは心づもりが必要かもしれません笑。前線の数を増やし守備の人数を減らしたことでその流れは加速するのか、それともどちらかの流れが強まっていくのか、ちょっと怖いものを見に行くような気持になってきます…w

さて、負傷から復帰したむっくんですが、練習に合流でき本物の試合に近い状態で動けているようです。とうとう復帰間近でしょうか。残念ながらこちらで手に入る情報ですとベンチ入りの予想まではないので、確認できずもどかしいのですが、今月来月くらいでベンチ入りを争える状態までもっていってくれていたらいいなと思います。

先述したように今節はサイドの選手が攻撃の主導権を握りそうですので、脚光を浴びてほしいですね。下口の思い切りの良さも良いですし、廣木の切れ味、キャプテンの状況判断力、そういったものが活き活きと出てくれれば楽しい試合になってくれるでしょう。

映像では確認できない細やかな駆け引き、コミュニケーション、尊さ、そういったものを楽しみにケツ痛と闘って参ります。ここまで書いてまだ三島。先は長い。静岡が長い。


それでは!