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効いた曲ノート

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2019年2月の記事一覧

森、雪、そして光―ジャン・シベリウス “交響曲第6番 作品104”

森、雪、そして光―ジャン・シベリウス “交響曲第6番 作品104”

東京はようやくの冬本番ということで、再びの安易にシベリウスの巻。個人的に一番好きな6作目の交響曲から。

50歳を記念して作曲された祝祭的な第5番、極限まで削ぎ落とし交響曲の表現しうる一つの極致に到達した第7番と共に「後期交響曲」の傑作のひとつである第6番。3作品とも構想自体は同時期に練られているらしいのですが、「5番」には雄大な生命力を感じ、「7番」には抽象画のような幽玄の世界が描かれていてキャ

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おまえのD.N.A.が知っている話―リヒャルト・ゲオルグ・シュトラウス "英雄の生涯 作品40"

おまえのD.N.A.が知っている話―リヒャルト・ゲオルグ・シュトラウス "英雄の生涯 作品40"


「英雄の生涯」はリヒャルト・ゲオルグ・シュトラウス(1864-1949)の交響詩。「交響詩」とは音楽を「使って」詩(文学)を表そうという作品ジャンル。今でいう小説やマンガの映画化のようなものと捉えて良いと思います。

本作はこの交響詩という"メディアミックス"の最高のクリエーターであったリヒャルトの最も大規模な作品となります。SF超大作だ。VFXだ。そういうやつです。必要人数は100人を越える大

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