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絵を買いました

しばらく前の話になりますが、2022年5月に絵を買いました。具体的な購入方法が書かれている体験談をあまり見ない気がするので記録しておきます。

誰の絵?

MIRAIさん(Twitter: https://twitter.com/supersaiyan_333, Instagram: https://www.instagram.com/miraiworld333/)です。動物の絵をメインに描かれている方です。肉食動物の絵が多いみたいですね。この記事を書いている時点では東京芸大の院生です。自分より一回り以上若い。

こんな感じで描いているらしいですよ。すごいですよね。

どんな絵?

これ。

蛍光灯や保護面の反射で微妙な感じになってしまってます。低彩度を基調に蛍光色など奔放な差し色によって、見る距離によって結構印象が変わってきます。
崖もとても面白い表現ですよね。白と緑の混在は雪解けの表現なのかとか想像も広がります。
この画像ではわかりませんが、F30号(910mm×727mm)と結構大きなサイズです。我が家の守護神(?)として活躍してもらってます。

この作品の2022年4月25日のようで、作者のTwitterアカウントで投稿されてました。

どうやって見つけたの?

Twitterで自作の絵を公開していて、気になってフォローしていました。Twitterのログを見たらこの絵を見てフォローしたみたいで、リプライつけてました。

どこで買ったの?

画廊(ギャラリー)で買ってます。
以前から実物見たいなーと思ってたのですが、近隣で展示会をされるということで、憲法記念日にお邪魔しました。場所は表参道ヒルズ同潤館にあるGalerie412という場所でした。
いろいろな素敵な作品が展示されていましたが、この絵の硬質かつ静寂な雰囲気に惹かれたので購入に至りました。

画廊は美術館と違い、美術品の即売会みたいなものです。展示物には値段がついており、その場で購入できます。当たり前ですが、版画なら数十点~数百点、原画は一点しかありません。そして売り切れても増産できません。したがって売約済み(売れたら展示物ラベルにシールを貼る運用が一般的)だったら諦めるしかありません。どうしても欲しい絵があるなら開店凸するなど、会期の頭に行くのみです。

お金がないから行けない、という方がいらっしゃるかもしれませんが、見るだけで絵を買わなくても大丈夫です。安心して見に行きましょう。ポストカードや缶バッヂなど、お手頃価格のアイテムを販売している場合もあるので、そちらを狙ってみるのもありですね。

画廊は一般的に美術館の企画展のようなもので、期間を区切ってテーマや画家ごとに展示されます。そのため、時期が悪いと見たい絵が展示されるまで相当待つ場合があります。インターネット販売をしていたりDMで売ってくれる方もいるので、SNSのプロフを確認してみてもいいでしょう。
ギャラリーの最大のメリットは当たり前ですが現物を見られる点です。画面だと大きさがわからないので、実物とだいぶイメージが違う可能性があります。特に大きい絵は印象が変わりがちです。また、制作から日が浅い油彩画は特有の臭いがするので、その場で確認できるのもいいですね。

そして、作者が在室している時間なら直接絵の説明を受けたり感想を伝えられます。これが最も重要なポイントかと思います。ただ私は何かを褒めるのが致命的に下手で、褒めたつもりが第三者的にはけなしてるように聞こえたりするらしいので、会話には相当神経をすり減らします。褒めるテクニックはこういうところで役立つので練習しておくべきでしょう。

購入のフロー

画廊のスタッフなり作者なりに、この絵が欲しい旨伝えます。小さい絵ならともかく、大きい絵は高額なので、城南電機の故・宮路社長でもない限りポケットマネーでは買えないと思います。このため通常は銀行振込などで払います。今回はクレジットカードが利用できたので、クレジットカードで支払いました。余談ですが、絵を買う人は暮らし向きが豊かな人が多く、金属製のクレジットカードを使う方もポツポツといらっしゃいます。普通のカードでも引け目を感じる必要はありませんが、見栄を張りたい人は注意してください。私は幸い券面が黒っぽいカードだったのでセーフでした。
当然ですが大きい絵は場所を取ります。家に飾る場合はちゃんと搬入できることを確認しておきましょう。

額装

家やオフィス等に飾る場合は、紫外線防止などのため額装する場合が多いかと思います。一方で画廊では画布のまま展示されていることも多いです。今回も画布で展示されていたので、額装することにしました。
額装する場合、額装費(額縁そのものの値段+額装する作業費)もかかってきます。額縁を世界堂などで探すと非常に種類が多いため、素人にはとても選べません。というわけでどんな額装にするかは、おまかせしてしまいました。絵にあった額を選んでいただき、取り付けてもらっています。当然届くまでどんな額になるかわからないので、わくわくしながら待つことになります。今回は白っぽい枠で仕上がってきました。

発送

売れた絵も展示期間中は展示され続けるので、展示終了後額装され発送されます。いつごろ発送になるかなど、作者or画廊とやりとりが発生します。メールが一般的じゃないかと思いますが、今回は互いにTwitterアカウントがあったのでTwitter DMを利用しました。
いつ来るか聞いてなかったので、いきなり大きな箱が届いて一瞬混乱しました。不在が多い方は発送時に連絡いただけるようお願いしておいたほうがいいでしょう。美術品を買う人の多くはそんなせせこましい心配をしないのかもしれませんが。
額装費の請求書が同梱されていたので、銀行振り込みして完了です。

美術品は作者名や制作年は当然として、いつどのギャラリーで購入され誰の手に渡ったのかというトラックレコードも重視されます。これは偽造品の流通を防ぐためのようです。この絵も額の裏側に作品の情報や購入した画廊の情報が記載されています。

いくらしたの?

絵を買ったと話すと必ず値段を聞かれます。ですが、話すと高いと言われてその場で話が終了するので、値段は答えないことにしました。

一般的に絵画の価格は号単価×サイズで決まるそうです。号単価は作者によって異なり、作者の人気度などに応じて変わります。絵画のサイズは◯◯号という形式で表されて、数字が大きいほど絵も大きくなります。ただ値段は号数の線形比例ではなく、小さいものは高め、大きいものは安めに設定されます。
絵画のサイズ詳細:絵画標準サイズ
参考文献↓

まとめ

SNSで気になる画家がいたらフォローしてみよう。
気になる展示会があれば行ってみよう。お金がなくても大丈夫!
家に絵があるとなんだかエネルギーがもらえたり素敵な気分になれる(個人の感想で、効果を保証するものではありません)
絵の値段しか気にしない人は、本当にそういう感想だけでいいの?って思う

後日談

2022年10月に個展を開かれるということでお邪魔したら、顔を覚えていただいていたようで、お久しぶりですと言われて本当に驚いた。人の顔よりIPv6アドレスのほうがまだ覚えやすいと感じるレベルの人の顔覚えられないマンとしてはうらやましい限り。

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