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すずの旅立ちからその後

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お見送りの朝

朝を迎え、すずの葬儀の連絡をし、昼頃に自宅から送り出した。
個別に墓を構えるのではなく、合同葬とした。
自宅からも近く、お墓参りにも行きやすい場所。

私がすずの入った箱を家から運び出す時は、これが最後だと分かっているのか。
みや(アメショ、オス)が、箱をじっと見つめながら玄関まで着いてきていた。
行ってしまうお姉ちゃんの後を、元気だったころ追いかけていたように、彼はついてきていた。
箱をじっと見つめて、玄関を出ていく間際までそのそばを離れなかった。
自宅前に到着した迎えの車へ運び手を合わせ、私はすずとのお別れを済ませた。
数日後、葬儀が終わってからお墓参りに行こうと決めていた。

見送りの後外に出ると、カラッと晴れた青空が広がっていた。
風も心地よく、爽やかな空気が迎えてくれた。

様々な形の雲があった日
今年はまだ梅雨入りしていなかった2024.6.12

旅立ちから数日の過ごし方

昼間に葬儀への見送りをした後、お世話になったペットクリニックへご挨拶に伺いました。
この数週間、毎日午前中に通っていた場所。
今朝も行く予定だったところ。
みやの健康診断の結果を確認しにきた旨をお伝えし、受付を済ませ診察の順番になりすずのことをご報告しました。

いつもの時間に来なかったことで、もしかして?と思っていらっしゃたとのこと。
私が打ちひしがれて、何もできない状態になっているんじゃないかと、クリニックの皆さんは心配してくださっていたご様子でした。

昨日すずと過ごした大切で愛情たっぷりの時間の詳細を報告し。
すずのことを考えると、もちろん会いたい。今はまだ悲しいけれど、一緒に最後まで過ごすことができ、彼女が最後まで一生懸命生に生き抜いたことも十分に分かっているので。
今は彼女が辛さから解放されたことに、ホッとしている気持ちが大きいことをお伝えしました。

愛猫と過ごした時間、楽しい思い出。
それが私のように一人暮らしの人でも、大家族で一緒に過ごしていたとしても。その時間の大切さは同じ。

ただ愛猫とのお別れは、自分の想定以上に早く。
それも突然に訪れました。
愛するものの辛い姿を、そばで見守ることしかできないのは、本当に辛かったけれど。
今、振り返ると。彼女が一生懸命に生きている姿を、最後まで見守ることができた。
最後の最後まで、同じ屋根の下で一緒に過ごすことができた。
なんて幸せなことだろうと感じます。
すずを見送った翌日は気を張っていたのか、悲しみに暮れることはあまりありませんでした。

すずが居なくなって数日

翌々日の朝目覚めると、体が重く。
全く動けない。ただただだるく、強い眠気に襲われました。
無気力な自分に、愛猫のみやが朝ご飯のおねだりで、体の上に乗ってくるのです。
何も考えずに、身体を起こし猫様のご飯を支度しました。
無意識で2匹分を用意し、両手に皿を持って歩き始めた時に、「あ!」と気がついて我に返り。
ご飯を提供した後は、何も考えずに眠ることに。
ただ、ただ寝る。気がついたら夕方になっていました。

このままではダメだと思い、すずのためにストックしていた未開封のご飯やおやつをまとめ、すずとのご縁をいただいた保護猫カフェに寄付することに。

忙しくしていないと、涙が出てくる。昨日まではホッとしていたのに、ふとした時に悲しみが襲ってくる。
でもその時に湧いてくる感情からは逃げないで向き合おうと思いました。今は「悲しい」という感情の方が多いだけ。
思い出の写真を整理しながら、すずを見ていると「あんなこと」「こんなこと」あったなーと思い出し、次の瞬間には笑顔になっていた。
さっきまで泣いていたのに、もう笑顔になっていました。

数日前までの辛かった闘病時の記憶も、今はもうすずの辛い姿よりも、すずが示してくれた愛情の時間の方が記憶に残っていた。
すずとの思い出は悲しいものではなく、楽しく温かい大切な時間。

忘れるのではなく、これからも大切に思い続けたい。
そう思い、部屋中にすずとみやの写真を飾ることにしました。
今は、すずとみやの写真をロケットペンダントに入れて、毎日身につけています。

ロケットペンダント
壁にすずとみや
保護猫主さまからのお花の贈り物

数週間たち

すぐに仕事も通常稼働。
写真を飾ったことで、すずが居た時と同じ覚で過ごすことができました。
写真を見て、「すずともっとやりたかったこと」=「後悔」で、頭の中が巡ってしまうこともありましたが。
その時間はすぐに短くなり、楽しかった思い出を振り返ることの方が、自然と長くなっていきました。

今は姿は見えないけれど、自分の中にすずが一緒にいる感覚があるというのが、自然な表現です。

大きな悲しみを忘れることはできないのは、当たり前ですよね。
悲しい時はその気持ちに、正直に寄り添ったらいい。
愛猫との思い出は、その悲しみよりもずっとずっと沢山の、温かい気持ちを蘇らせてくれるもの。

私は、すずに今も会いたいと思います。会ったら、いっぱい尻尾トントンしようね🎶 大好きだよ!
これからも、家族だよ!忘れないよ!
その気持ちを大切にしながら、毎日笑顔で過ごしています。( ◠‿◠ )

大好きな音楽も、そろそろゆるりと再開しようと思います。

バリサク!

すず♡ありがとう

猫様は偉大です。

通院が始まる数日前の様子


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