本質思考と幸福思考 #126

自分の意見や考えがわからず、周りの様子を伺い、正解を探し、本質を理解しないまま見よう見まねでやり過ごしてきた。

物事の表面だけを捉えて、浅いところで暗中模索。
そんなことをかなり長い間続けながらも、学んだり、出会った人の影響を受けたりするなかで、量質転化が起きたのだろうか、気がついたら、物事の本質を追求する習慣が出来てきた。

周りのモノやコトの変化に気づく力のようなものもついてきた。

そうすると、職場の若い同僚たちが「いかに考えていないか」、考えていたとしても「いかに浅いか」がやたらと目につくようになった。
過去の自分を見ているような感覚なので、彼女たちが答えを知りたがったり、モヤモヤする気持ちが痛いほどよくわかる。
だからこそ、本当の課題に気づき自分で解決策を見出すにはどのような「問いかけ」が有効なのか、いろいろと試している日々だ。

自分自身の思考が、本質をついているつもりで、実は独りよがりなものではないか、という疑いを常に持つようにしている。
おごらず謙虚にブレずにいたい。

そんなことを考えていると、ぴったりの書籍が目に留まった。

本質的な問題解決を妨げる9つのワナ
① 思考のショートカット
② 現状黙殺
③ 浅い分析
④ 安易な手段
⑤ やりっぱなし
⑥ 怒りの代償
⑦ 脳のクセ
⑧ 他人事シンドローム
⑨ 解決済みなのに気づかない

米澤創一 本質思考トレーニング 日本経済新聞出版社

著者の人生の目的は「幸せになること」で、
「本質思考」
と自分と自分にとって大切な人の幸せを基準に物事を判断する「幸福思考」という考え方をフル活用することで、人はより幸せになる、と述べられている。

「幸福思考」とは、物事の判断をする際に、まず自分と、自分にとって大切な人の幸せを中心に考えるという思考習慣です。
自分が幸せかどうかを決めるのは自分以外にはいないということ、自分が幸せである状態がどんな状態かを意識することも「幸福思考」の要素のひとつです。

米澤創一 本質思考トレーニング 日本経済新聞出版社

私自身も壁にぶつかるたびに、自分や家族、大切な仲間が幸せかどうかをいつも考える。
退職の相談や報告を受けたことがこれまでに何度とあるが、引き止めたい気持ちはあっても、果たしてここに居続けることが彼(彼女)にとって幸せなのだろうかと真剣に考えてしまう。
縁あって関わった人は、その時々でネガティブな感情を抱くことがあったとしても、やはり幸せであってほしいと願う。
これは相手の問題ではなく、自分が幸せであるために必要な要素なのだろう。

「お前はいま、怒り(もしくは悲しみや落胆)の感情に支配されているようだね。お前はこの状態で幸せなのか?この状態を続けるも続けないのもお前の選択だけど、どうする?」

米澤創一 本質思考トレーニング 日本経済新聞出版社

怒りの感情が沸いたときに、「幽体離脱」をするイメージで、自分を客観視して問いかけるとよいと、本で読んだことがある。
自らを客観視するために、「幽体離脱」する。
「幸せ軸」で考えて、マイナス感情を自分を切り離す。

「幸福思考」、好きだな、この表現。

THE BOOMの「幸せであるように」を久しぶりに聴いた。
やっぱり、宮沢さんの歌声は心に響く。
何人であろうと、幸せであるように。


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