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名探偵ボディビルディング【毎週ショートショートnote】

(無い、どこかに置き忘れたのかしら、まさか…)



殺人現場 被害者が頭から血を流し、隣に血の付いたダンベルがあった。

「中山由美さん、あなたがそこのダンベルで後ろから…」

「古畑さん、そんな重いもの女性の私には持ち上げられません」

「いいえ、ボディビルダーのあなたにとって軽く持ち上げられることは調べがついています」

「じゃあ仮に可能だとしても、他に証拠でも?」

「こんなものが落ちてました」

古畑は手の中に握りしめたものを見てニヤリと笑った。

「それが私の口紅だという証拠でもあるのですか?」

「口紅?これが口紅だと?」

古畑が掌を広げると飴玉があった。

「確かに口紅が落ちてました。でもそれは犯人しか知らないことです。どうしてあなたは、それを知っていたんですか!」

「…、私が殺しました」

「自供とみなさしていただきます、あとこれはお返し致します。女性用化粧室に置き忘れてあったのを清掃係の方が届けてくれました」

古畑は赤い口紅を由美に返した。


410文字


この作品はフィクションです。登場する人物団体は全て架空のもので、実在するものと一切関係ありません。

たらはかにさんの企画に参加させていただきます。


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