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小津映画に充満するもの

                                                                                                                                                                                                                                                

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    • アンチシネマテッィク2

      2024/8/5 時と場合 殴られる女は魅力的である 魅力的な女は男に殴らせる 男は殴りたくもないのに 2024/8/12 めんどくさい言語化  前回、映画の言語化の重要性を説いたが、映画に限らず言語化する能力というのは重要だなと最近しきりに感じる。というのも現代では何でもかんでもヤバイ、エモい、カワイイ、超カワイイ、という言葉で片付けることができる時代である。この言語の機能化、能率化が諸々の芸術の領域、とくに映画にひどく侵食して行っており、致命的な後退停滞を推し進めて

      • アンチシネマティック

        2024/6/28 映画の言語化  映画を言語化するとは一体どういうことだろうか。言語化できる映画とは、当然、映画である必要性が問われてくる。言語化できない映画はないが、言語化が難しい、または言語化するなんて野暮だと思えるような映画はある。そういった映画は私達にとって何かしらの特別な映画に違いない。  そういった個人個人の人生に特別な影響を与えた映画や、映画史に凛然と輝く映画の言語化は、マジックの種、仕掛けを明かす行為、神秘のベールを脱がす行為に似ており、ある種のためらいや

        • 路上喫煙しろ

          病気かもしれない。全然笑えない。ここに来て映画作りの裏側を多少なりとも知ってしまった障害がもろに出てきてしまっている。三宅唱『きみの鳥は歌える』の2〜3カット目で、男が路上で煙草を吸うシーンが省略(カット)されているのを観て、激萎えして観るのやめるレベルまで来てしまった。いやはや、ここまで露骨に制作的な問題がフレームに投影、可視化されていいのだろうか?バラエティの※このあとスタッフが美味しく頂きました的な配慮を映画に持ち込むことは断じて許されるべきではない!それをライターを探

        小津映画に充満するもの

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          『夜明けのすべて』 演出分析

          三宅唱『夜明けの全て』の酷評の追記。あの後、何を血迷ったか他の新作の邦画を劇場に見に行こうという気になった。そして『すべての夜を思い出す』と『MY LIFE IN THE BUSH OF GHOSTS』を観て、『夜明けのすべて』って面白かったんだ、とあまりよくない評価の改め方をした。上記二作に関しては本当に言葉を選ぶと、映画として良くなかった。前者は初めて、映画には返金、後払い制度が必要なのではないか?と鑑賞後真剣に悩んだ。  後者は、人生二度目の途中退席を決意した。足は出口

          『夜明けのすべて』 演出分析

          三宅唱『夜明けのすべて』 ...

           最後に見た最新作の日本の商業映画は何だっただろうか。全然思い出せないのだけれど。そんな自分が最近、新作の日本の商業映画、三宅唱監督『夜明けのすべて』を観た。割とFilmaraksでも評価が高かったし、僅かな期待と不安を胸に、土砂降りの中、渋谷のシネクイントへ向かう。その感想を率直に述べると、退屈だった。でも眠くなったり、明らかにひどい演出があったりしたわけでもなかった。寧ろいい演出はたくさんあるし、芝居も素晴らしかった。じゃあなぜ退屈だったのか?  正直に言うと、これが映

          三宅唱『夜明けのすべて』 ...