校内実習2

ついに、校内実習の日がやってきた。授業もすべて看護になり。朝から夕方までずっと看護棟にいることになる。携帯貴重品はすべて教室のロッカーに置き看護棟へこもるのだ。

先生方より「今から患者〇〇さんを想定しての看護過程の展開を行います。授業を聞いていればわかるはずです」とのテスト内容が発表されスタートした。校内実習は2人1組で動く。その為、パートナーによっては楽にもなるし大変にもなる。私のパートナーはおとなしい女子。あまり会話もしたことない子であったが、実習が始まると「どうなっちゃうんでしょ」と少し会話をしもう一蓮托生の仲間として認識せざるを得ないのであった。午前に看護過程を終えると休憩に。その間に先生方は採点をする。採点の間に実技の試験が始まる。シーツ交換で一人は患者役、一人は看護師役。減点方式で基準点以下になると強制終了。というこはとは、最後まで通しでできたら合格なのである。

パートナーと手順を確認する。もう数組は脱落し、追試が決定しているらしい。私たちの採点者は鬼の坂田である。
「はじめてちょうだい」
その声と共に開始する私たち。震える声で声かけ。こたえる患者も震えた声。お互いに緊張感マックスだ。その時、患者役の私が「横向きましょうか」とアシストした所「余計なこと言うな」と坂田の声。また、緊張感がマックスに。そして、相方が最後の片づけに入った時だ
「はいそこまで」
終わった…。立ち尽くす我々。追試だ…。何がいけない?うまくやっていたはずだ。なんでだ。どうして?大きな息を吸い込む音の後に、
「〇〇さん(パートナーの名前)実習着から肌シャツが出ています。恥ずかしいからなおしてきなさい。行ってよし」

合格だぁぁぁぁ!!!控室に移動して、初めてそのパートナーとハイタッチ。キタキタキタ。プレッシャーのかかる場面での合格は素直にうれしかった。パートナーも友達に事の顛末を話している。最後には泣いていた。

そんなこんなで、初日は終了。先生の発表ではシーツ交換、合格32組追試5組という結果になった。また、先生から明日の看護過程の試験をパスした者は翌日休みにするという話もあった。歓喜する学生。もしかしたら、私も休み!?何しよっかなーとか思いながら帰りの電車でのんきに構えていた。

しかし、翌日悪夢が始まるとはだれも信じて疑わなかった。
次回
「全員不合格」デュエルスタンバイ

この記事が参加している募集

はじめての仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?