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留学で得た「日本人」という誇り#23

日本人

現在、オーストラリア留学している身として日々感じていることの一つが、「私は日本人である」ということである。日本をレぺゼンしていることに、誇りすら感じている。

オーストラリアには、いや世界には、日本の文化が思った以上に根付いている。たとえば、漫画やアニメはもちろん、寿司やラーメンなど。ましてや、日本語やアニメのワンシーンをタトゥーとして彫っている人もいるくらい。

私が現在通っている、語学学校にも、日本の文化が好きな海外の人たちがたくさんいて、よくアニメの話や日本食の話で盛り上がる。学校は英語環境なので、英語で会話している人たちが急に日本語で、「こんにちは」などと言ってくれるのは、驚いたが、日本の文化が世界に広がっていることを実感した。さらにそれは一人か二人ではなく、二十人や三十人くらいに当てはまる。

さらに私のバイトしている場所は、日本の寿司を模倣した「寿司ショップ」であり、そこにはアニメのTシャツを着た人、富岳三十六景のTシャツを着ている人、「ありがとう」と日本語で言ってくれる人、など日本の文化を知っている方たちがよく来てくれる。さらにオーストラリアの学校には日本語クラスというものがあり、多くの人は日本語で軽い自己紹介などは容易にできる。

ある日、友達のホストファミリーと食事をする機会があり、一緒にご飯を囲んでいると、彼らはみな箸の持ち方が日本人なみにきれいで、それで普通にご飯を食べている。さらに「いただきます」や「ごちそうさま」など日本の食文化も知っていて、(その言葉たちは友達が教えたようだが)驚いた。

「日本人でいること」

「日本語を話せること」のメリットは少ないと思う。なぜならその言葉を話せる人は日本人だけだからである。これは英語やスペイン語と比べて、話者が少ないため、デメリットと感じる。もちろん日本語の言語体系は好きである。そのこと自体についてはひとつ前の記事に書いてあるので、そちらを参照してほしい。

しかし、「日本人であること」のメリットはとても大きい。日本文化が好きな海外の人たちにとって、日本人というのはとても素晴らしい対象で、自分の好きな話題で会話が盛り上がる。「実家」という帰る場所があるから、「一人暮らし」という言葉が意味を持つ。これと同じように「日本」という帰る場所があるから、「留学」が意味を持つ。さらに「日本人」という帰属できる対象があるから、海外にでてその帰属対象を表現することで、初めて対話が生まれる。

日本にいるときは、悲観的なニュースを聞くことが多かった。そして、気分も沈んでいて、将来が不安だった。何もかもを一新する意味で、海外に飛び出した。その結果、私は生涯財産となるものを手に入れた。それは、「日本人をレぺゼンし続けること」である。日本にいるときは気づかなかったが、日本にはたくさん素晴らしいことがある。将来的に、海外に移住することになっても、私は日本人であることの誇りは一生絶やさないように生きていく。

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