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小説

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超短編小説。短編小説。漢字一字シリーズなど。
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#幸せ

休日

休日

 休日まで、他人の視線 同性、異性の を意識して服やメイクを選んでいる自分だと気が付き、いやだなと思った。
 着たい服を着る。メイクもやりたいように好きにやる。インスピレーションを大事にしたい。変わっていることがいいとは思っていない。自分の心のままに自由に楽しくしたいだけ。

 鏡に映った自分は、圭の好みを意識している服、メイク、髪型。似合っていない。何ていうか、誰だかわからない。私じゃないみたい

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死の淵で見えたもの

死の淵で見えたもの

 数メートル吹っ飛ばされ、アスファルトに叩きつけられた。全身がばらばらになったような衝撃と激しい痛み。冷たい身体から生温かいものが流れ出しているのがわかる。とても寒い。指一本動かすことが出来ない。空には星がみえたが数秒で見えなくなった。真っ暗な中、かすかに何か聞こえるような気がしたが自分の意識が遠のいていき、何もわからなくなった。

 自分は灰色の空間にいた。若くて溌溂とした女の子が見えた。外国の

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