【介護日記】#17 介護で広がった”生きる視野””

私は44歳の男性で、1年間父親の介護を行いました。父は認知症患者であり、その付き合い方や医療、福祉、介護に関する知識を学び続けてきました。また、転職を機に介護職に就き、その現場での経験を家族と共有しながら、様々な視点で介護に取り組んできました。

父の介護は在宅介護から始まり、脳梗塞や糖尿病などの合併症が発生したため、看護師やホームヘルパー、そして様々な福祉制度の力を借りました。父の体格が大きいため、それ自体が介護に一層の困難をもたらしました。しかし、一番苦労したのは父親の性格でした。彼は生真面目で正義感が強く、その思考や感情を理解することが難しいことが多かったのです。

介護の経験から学んだことは、全ての人が異なる状況と能力を持っているという事実です。しかし、それにもかかわらず、私たちは共に生きており、その過程で互いに助け合うことができます。家族の愛が最も大切な要素であり、それは認知症患者の介護において特に真実であると感じています。

私自身、離婚や転職、さらに震災といった人生の困難を経験しましたが、これらの経験は私の視野を広げ、生きるための新たな視点を提供してくれました。私たちは自分自身の状況を他人と比較し、差別化しようとしますが、それはあまり有意義ではありません。最も大切なのは、相互理解と共感、そして共に生きることへの尊重です。私たちは一人ではありません、介護はみんなが通る道だからこそ、助け合いが必要だと思います。

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