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クリスマスの思い出

これはずっと昔のあるクリスマス前の出来事。
彼女とは毎日LINEをしたり、電話をしたり、とっても仲が良く、仲が良すぎて喧嘩になることもしばしば。

そんな彼女は車が大好きで1ヶ月に何度も何度も車を洗ってワックスをかけて、いつもピカピカにしていた。

その真っ赤な車は遠くから見てもすぐに彼女の車だと気付くほどピカピカに磨いてあった。


そんな彼女が僕の車を運転することがあり、僕は助手席に乗って運転の仕方を指示していた。

日頃自分で運転している車を彼女とはいえ他の人が運転することは初めてで、なんだかとっても不安。


いや不安しかなかった。


しかも夕方でもう暗くなってきてライトをつけて運転する時間帯だった。
それが初めてって。
いやー彼女も度胸があるなぁ。

自分の車とは違うのに外車だからワイパーとウインカーの指示器が左右反対になっている。
まぁそんなこんなで無事に彼女の運転でお店に着いた。


それから世の中的によくあるパターンなのかどうかは分からないが、クリスマス前に大喧嘩をしてしまった。


原因は僕にあるのだろう。


彼女は一度スイッチが入ってしまうと、もう手が付けられないぐらい機嫌が悪くなってしまう。
そこで僕もついつい言い返してしまって、最悪の状態になってしまった。

それから2〜3日が経過し、テレビでは毎日クリスマスの特集をやっている。

そう、あと3日後にクリスマスイブだ。


彼女とは喧嘩をして、ぐちゃぐちゃになっている状態でどうしていいのかわからないが、僕は急いで彼女のプレゼントを探しに行った。

彼女はブランドものが大好きでいつもプラダのバッグを持っている。

グッチも大好きなようだ。

僕はまずプラダのお店に行ってバッグとかは高いから、小物で何かいいものがないかなと思い、キーホルダーを探していた。

だけど時期が時期なだけにキーホルダーとかそういう小物類は全部売り切れてなかった。 すぐに僕は違うお店に入った。
そこにもキーホルダーというかチャームみたいな大きいものはあったが、少しイメージが違った。

なかなかないな、しかも外はめっちゃ寒くて風邪をひいてしまいそう。

だけど僕の頭の中は彼女へのプレゼントのことでいっぱいだった。


これで仲直りができたら、いいなぁ。


もし渡すことができなくても、僕は後悔しない。


だって1番好きな人のクリスマスプレゼントをこんなに悩んで探している時間が幸せだから……。


〈976文字〉

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