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計画性があるかは何で決まるのか?

 誠実な人の特徴の一つとして計画性が高いということが挙げられます。行き当たりばったりの行動を取るのではなく、事前にある程度計画を練ってから行動に移すということです。

 今回は計画性を知能検査(ウェスクラー式知能検査)の指標から考えてみたいと思います。


 結論から言うと、僕は

計画性 = ワーキングメモリ × 知覚推理 × 結晶性知能(言語理解)

だと考えています。


 例えばAさんが明日の10時に千葉の事務所に用事があるとしましょう。するとAさんは、事務所に10時に到着するなら近くのX駅には9時50分には到着する必要があり、X駅から自宅までは片道1時間かかるから8時50分には家を出発しなければならない。すると朝8時に起きる必要があるから今日の深夜1時には寝よう…という風に考えるでしょう。

 このように、論理的に考える思考力(知覚推理)と自分の考えを頭の中に保持しておくワーキングメモリ、そしてこれまで生きてきた中で身につけてきた経験則や時間感覚などが組み合わさって計画性が作られるということです。

 また言語理解が高いと不安になりやすいと考えられます。今までの学習や経験の積み重ねがあるため、何をするとまずいのかが分かるからです。不安や恐怖を全く感じない人であれば予定の時刻に間に合わなくても「まあ、いっか」という風に楽天的に考えるでしょう。これは無計画な人の典型的な特徴であり、不安を感じることは計画性を構成する重要な要素だと言えます。

 ワーキングメモリはインプット能力であるため、ワーキングメモリの性能が高まるほど言語理解も自然と高まっていくと考えられます。好奇心(拡散的好奇心)のレベルの高さも言語理解指標を高くする要因の一つでしょう。

 このように、計画性は複数の能力の要素を組み合わせて出来ており、個人の性格はその人の脳(能力)によって決まるということも分かると思います。


 

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