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【映画#64】「東京画」『あの空の下で』より

こんにちは、三太です。

今日は学校で新入生歓迎オリエンテーションがあります。
生徒会の紹介はもちろん、生徒達は特に部活動への勧誘に力を入れています。
私もバスケットボールの新チームは5人揃うのか、ひやひやしている今日この頃です。

では、今日は『あの空の下で』に出てきた映画、「東京画」を見ていきます。
『あの空の下で』に出てくる14作の映画のうちの6作目です。

基本情報

監督:ヴィム・ヴェンダース
出演者:笠智衆
    厚田雄春
上映時間:1時間31分
公開:1985年

あらすじ

小津安二郎に魅せられたドイツの映画監督、ヴィム・ヴェンダースが1983年の春に東京で撮影したドキュメンタリー
小津の映画が舞台とした東京。
その東京のお墓やパチンコやゴルフの打ちっぱなしなどの風物を撮ることはもちろん、「東京物語」など多くの小津作品に出演した笠智衆や、小津の撮影助手として20年以上働いた厚田雄春などへのインタビューも収められています。


                                               笠智衆


                                              厚田雄春


                                            1983年の東京

淡々と風物、インタビューが映され、小津の足跡を1983年の東京から探ろうとする映画です。

設定

・ドキュメンタリー
・小津安二郎へのオマージュ
・舞台は東京

感想

ヴィム・ヴェンダースさんが小津安二郎さんのことを好きなことがよく伝わってきました。
正直、風物のシーンは退屈なところも多いです。
例えば、あらすじに書いていないところで言うと、食品サンプルを作る様子がひたすら5分近く流れるシーンなどがあります。
けれどもヴィム監督にとっては、小津という補助線が引かれることによって、その一見退屈そうに見えるところにも意味や価値が見出されているんだと思います。
そんなところから小津さんへの思いが読み取れるような気がしました。
それはもしかして自分が吉田修一さんの作品でしていることにも近いかもしれません。

また、インタビューについてはシンプルに興味深かったです。
笠智衆も厚田雄春さんもどちらも小津安二郎に心酔しているといった様子でした。
厚田さんに関しては、神様とまで言っていました。
他人に対してそこまで言わせしめる小津安二郎という人に対して自分もより興味が湧いてきました。
(実は「東京物語」を一度見ようとして挫折しています・・・)
小津安二郎の作品を熱く語れるぐらいにその作品をもう少し見てみたいです。

墓の横野球の少年花筵

その他

ウィキペディアより
→オープニングとエンディングに小津作品『東京物語』がフィーチャリングされる。

『あの空の下で』内の「東京画」登場シーン

短篇のタイトルの一つとして出てきます。
 
吉田修一が書いた「東京画」は宇野雅夫という語り手が横浜で開かれた、いとこの結婚式へ行く話です。
ちなみに雅夫は小学校の教師をしていて、38歳ぐらいです。
式は横浜で開かれるのですが、雅夫は東京のホテルに泊まり、昔の友人と飲みに行くことにします。
その友人の一人が小説家の島本という男です。
島本とは働き始めて、いったん疎遠になっていました。
そんな島本と雅夫の不思議な友情の結び方が描かれます。
映画との共通点としては「舞台が東京だ」ということが挙げられると思います。

吉田修一作品とのつながり

・ある町を舞台としているということ。

以上で、「東京画」については終わります。

それでは、読んでいただき、ありがとうございました。

画像の出典:映画ドットコム「東京画」  

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