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【作品#18】『初恋温泉』

こんにちは、三太です。

気付けば、もう1月の中旬となりました。
ほんのつい最近までお正月だな〜と思っていたのですが、本当にこの時期は時間が過ぎるのが早いです。
日々大切にしながら過ごしていきたいと思っている今日この頃です。

では、今回は『初恋温泉』を読んでいきます。

初出年は2006年(6月)です。

集英社文庫の『初恋温泉』で読みました。

あらすじ

5つの短編で構成されています。
それぞれ舞台となる実在の温泉が存在し、そこで男女にまつわる話が展開します。
離婚危機の夫婦あり、これから結婚式を挙げるカップルあり、不倫旅行ありと様々なバリエーションで描かれます。
それら全体を含め、色んなことがありながら、それでも温泉に行きたくなる作品です。

吉田修一公式サイトの紹介文も載せておきます。

青年実業家として成功した男と美しい妻。理想的な夫婦に見えるのに、妻が突然離婚を切り出す。結論も出ないまま赴いた伊豆・熱海の高級旅館(『初恋温泉』)。漫才をしているようなおどけたカップルが、東北の温泉宿で遭遇する静寂の時間(『白雪温泉』)。親に内緒で温泉旅行に繰りだそうとする高校生の恋人たちの初々しい様(『純情温泉』)。温泉という、心も身体も開放される場所だからこそ垣間見られる男と女の「本当の姿」を描く。舞台となるのは、実在する旅館やホテルである。旅情と奥底の心情がクロスオーバーする小説集。

出てくる映画(ページ数)

①「小さな中国のお針子」(p.35)

その夜、店を出て、銀座でレイトショーを観た。タイトルは覚えていないが、中国の田舎が舞台になっている映画で、文字の読み書きができないお針子が、読み聞かせてもらったバルザックに影響されて、最後ひとりで都会へ旅立っていく物語だった。

ちなみに、「初恋温泉」という一つ目の短編で出てきます。
映画のタイトルは出てこないのですが、書かれている内容で検索してみると、おそらく「小さな中国のお針子」かなと思ったので、出てくる映画として扱いたいと思います。
 
今回はこの1作です。 

感想

温泉にまつわる話ばかりで、シンプルに温泉に入りたくなりました。
5つの短編それぞれ、温泉を中心にした男女の物語で、上手くいっている男女もあるのですが、どちらかというと男女には何らかの問題があります。
例えば、別れ話を切り出されていたり、不倫旅行で温泉に行っていたり・・・。
小説になるぐらいだからどうしてもそうなりますよね。
温泉について言えば、けっこう人里離れた山奥の温泉が多く、小説の中でその場の静寂が強調されているように感じました。
私的には5つの短編の中では、タイトル通り純情な話やった「純情温泉」が良かったです。
 
あなた以外想像できない冬銀河
 
次回は映画紹介を行います。

では、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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