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【映画#41】「キューティ・ブロンド」『7月24日通り』より

こんにちは、三太です。

日本のワールドカップが終わりました。
今回は初めて全試合、生で見ました。
ハイライトでは味わえないハラハラ感を味わえたのが良かったです。
今大会の日本代表はもっと見ていたいと思えるチームでした。
お疲れ様でした。

では、今日は『7月24日通り』に出てきた映画、「キューティ・ブロンド」を見ていきます。
『7月24日通り』内に出てくる映画5作のうちの2作目です。
1作目の「愛の嵐」はまだ見られていません。

基本情報

監督:ロバート・ルケティック
出演者:エル(リース・ウィザースプーン)
    エメット(ルーク・ウィルソン)
    ワーナー(マシュー・デイビス)
    ポーレット(ジェニファー・クーリッジ)
上映時間:1時間36分
公開:2001年

あらすじ

ロサンゼルスの大学に通うエル・ウッズ
彼女は大学内の女子社交クラブ、デルタ・ヌウの会長を務めています。
日々、女性を磨き、ファッションなどに関する知識も豊富です。
そんな彼女がプロポーズされることを望んでいたワーナーに、振られるところから物語は動き始めます。

ワーナーは家業を継ぐために、ハーバード大学の法学部に行くのです。
行動力のあるエルは、よりを戻すために自分もハーバードを目指します。
猛勉強の末、合格。
晴れてハーバードに行くことに。

しかし、ワーナーには婚約者のヴィヴィアンがいました。
なんとか自分へ振り向かそうと奮闘するエル。
はじめは恋愛のために仕方なくやっていた法律の勉強も、途中から本気モードに。
そしてキャラハンという教授の弁護士事務所の実習生となり、ある事件を扱います。
その事件の容疑者はデルタ・ヌウの先輩でした。
キャラハンをはじめ、周りはその先輩を犯人だと考えますが、エルは先輩は違うと言い張ります。
このあとの法廷でのやり取りが見ものです。

設定

・恋愛もの。
・法廷が舞台。(レイプ裁判の映画とつながる)

感想

ストーリー自体はとてもわかりやすいと感じました。
失恋した女性が男性を取り戻すために奮闘する、当初の目的はそれだったのですが、その過程でどんどん色んなことが起こり、最終的には想定したゴールではなく、けれどもそれ以上と言ってもいい幸せを手にしているといった感じです。

あらすじにはほとんど書いていないのですが、この映画では女性たちの連帯というのが一つポイントだと思います。
そもそもデルタ・ヌウという社交クラブもその一つですし、エルが出会うポーレットという女性やはじめはライバルであったヴィヴィアンなどとも女性が持つ悩みで通じ合っていきます。
その悩みをもたらしているのが男性だというところが寂しいのですが。

最後にハーバードを卒業する際、総代としてエルがスピーチをする場面があるのですが、そこで語った「自分を信じることが大事」というメッセージはシンプルであり、だからこそとても響きました。
コメディ要素も随所に盛り込み、とても楽しく見られる映画でした。

転がった先の幸せ山眠る

その他

・ウィキペディアより
→原作は同名の小説。
→ミュージカルにもなっている。

『7月24日通り』内の「キューティ・ブロンド」登場シーン

この作品は、本文内ではなく、瀧井朝世さんの解説の中に出てきます。

こんな胸キュン物語を描いたのが、吉田修一氏だとは、驚く人も多いのでは。恋人に本気で豆を投げつけるイヤーな男(『熱帯魚』収録の「グリンピース」)を描くような作家である。だけど何度も取材してきた中で、その女性観に「ほお~」と思ったことがあったのは確か。例えば、リーズ・ウィザースプーン主演の『キューティ・ブロンド』の話をした時、彼は真っ先に脇役ポーレットを演じるジェニファー・クーリッジに言及して「僕、あの人好きなんです」と言った。主人公を助けるハデな美容師を演じるジェニファーは、コメディに多数出演している迫力ある顔つきのオバチャン。かなりいい味を出しているけれど、彼女に着目する男性って、なかなかいないんじゃないだろうか。先日、某雑誌の取材で女性読者にすすめる映画を挙げてもらった時は、テーマを「強い女は美しい」と設定、ジュリア・ロバーツ主演の『エリン・ブロコビッチ』、コン・リー主演の『秋菊の物語』、小林聡美主演の『てなもんや商社』といった、奮闘する女性を描いた作品を挙げていた。クールな眼差しのまま「”女の武器”を使う女の人って嫌いじゃないんです」とも発言していたな、たしか。

『7月24日通り』(pp.213-214)

確かにジェニファー・クーリッジ演じるポーレットはパンチのある役柄でした。
主人公であるエルの良き理解者で、ポーレット自身も自分の恋愛のいざこざをエルに助けてもらったりもしています。
私はそういったところからもこの作品が「女性達の連帯」を描いていると考えました。

吉田修一作品とのつながり

女性に寄り添っている感じが吉田修一作品とつながりそうです。
けれども、これはあくまでも雰囲気ですが。

以上で、「キューティ・ブロンド」については終わります。

それでは、読んでいただき、ありがとうございました。

画像の出典:映画ドットコム「キューティ・ブロンド」

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