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冬の網走・釧路へ【旅行記】

 金曜の昼、仕事を午前で切り上げて帰宅する。着替えて一休みした後、羽田へ向かう。空港内の店を見て回り、機内で食べる弁当を購入する。飛行機に乗り、一路北へ。すっかり暗くなった女満別空港に着く。バスに乗り、網走駅へ向かう。寒い。雪が降っているのか、風で積もった雪が舞っているのかわからない。この雪景色を見られただけでもここまで来た甲斐があったと思う。駅前のホテルにチェックインしてこの日を終えた。

夜の網走駅

  翌朝は晴れ。雪に反射する太陽が眩しい。駅前の道を流氷観光船の発着する道の駅まで歩く。あらかじめ予約しておいたファットバイクツアーに向かう。ガイドさんの車に乗り、能取岬方面へ。途中で車を降り、サイクリングを開始する。スパイクタイヤを履いた自転車は雪道でも怖くない。これは面白い。自転車自体は大きく、重さもあるが漕ぎ心地は軽い。
道中何回か止まりつつ、エゾシカやワシを観察しながら能取岬へ向かう。岬に着いた。ここでもワシを観察する。

能取岬への道中


 来た道を戻り、車を降りた地点のさらに先までサイクリングを楽しむ。スキーウェアを着込み、厳冬期にサイクリングをしているのは今思うと滑稽だ。途中アザラシも遠くに見えた。ガイドさんの車に乗り、道の駅へ戻る。近年は流氷も小ぶりなものが増え、雪も少ないという。確かに思ったほど寒くない。

 道の駅で昼食を食べ、駅へ歩く。列車に乗り、北浜駅へ。観光客で混んでいる。目的地も降りる客、乗る客でごった返している。車や観光バスで来ている人もいて大賑わいだ。駅舎やホームを一通り見た後、駅から少し歩いて踏切を渡ると海岸に出られる。警察の方がパトロールしている。話を聞くと、浜と海の境がわからないため海の方へ歩いて行き、海に落ちてしまわないように見張っているのだという。確かにわからない。雪と流氷と海、全てが同じに見える。良い景色だから何時間でもいられそうだが、寒いから無理だ。駅へ戻りつつセイコーマートで缶コーヒーを買い、体を温める。


北浜駅を発車する列車


 列車に乗り、釧路方面へ。本日の宿のある川湯温泉駅まで乗車。駅からはバスで温泉街へ。路線バスがなかなか渋い。温泉街で降りると硫黄の匂いが立ち込め、温泉が流れる川がある。雪に閉ざされた温泉街、良い雰囲気だ。宿にチェックインして夕食を食べ、楽しみにしていた温泉へ。気持ちいい。強酸性で泉質が素晴らしいとの評判を聞いて、今回の行程に組み込んだが来てよかった。また訪れたい。心地よい疲れとともに眠りについた。


夜の川湯温泉駅

 最終日。今日も晴れ。温泉街を歩き、ビジターセンターへ。凄い雪の量である。普段雪の降らない場所に住む者としてはこれを見るだけでテンションが上がる。硫黄山まで歩けるようなので歩く。遠いが、景色が面白くて飽きない。着いた。噴煙が上がっており、これはすごい。お土産屋さんやカフェがあり、ゆっくりしたいところだが時間がない。来た道を引き返し、バスに乗って駅へ向かう。摩周湖や屈斜路湖と合わせて再び見に行きたいと思う。


硫黄山



 列車に乗る。2両編成だがこれまた観光客でいっぱいだ。塘路駅で降りてサルボ展望台まで歩く。こちらは雪が少ない。昨日見た景色と全然違う。ぬかるんだ道を登って展望台へ。絶景である。見渡す限りの湿原。これを見ながらおにぎりを食べる。寒いがこれまた悪くない。


サルボ展望台からの眺め

 駅へ戻りSL冬の湿原号の到着を待つ。写真を撮って乗車する。満員だ。途中から乗る客はほとんどいないようだ。車窓から湿原を眺めつつ、釧路へ向かう。ゆったりとした速度が景色を見るのに丁度よい。湿原を抜けると釧路の町が見える。大自然から一気に都会的な雰囲気に変わる。釧路川を渡ると終着駅はすぐである。

 空港連絡バスに乗る。飛行機を待つ間に夕食を済ませ、羽田へ。北海道の底知れぬ自然の力を感じる旅だった。ますます北海道が好きになった。

 

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