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春のような温かさがいつもある学校に… その瞬間に、そうする自分を選び取り、行動する 〜心の宝物92・93・94

🌷あ!おつゆがひっくり返った!


コロナ機の学校
配っているときに、手が滑った、食べる前に、あるいは食べている最中に何かのはずみで、給食の何かを、または全部をこぼしたり、ひっくり返したりしてしまった。

幼稚園、保育園から小中学校を通じて、こうした経験を全くしないで、過ごした人は、まずいないのではないでしょうか。

夏休み明け、2年生と、5年生の教室で、たまたま同じようなタイミングで、事故は起こりました。状況は異なりますが、温かな共通点がありました。

🌷その瞬間に、そうする自分を選び取り、行動する力


2年生の彼は、いつも明るく元気いっぱい。人が大好きで、物おじせず、仲間にも、先生にも、思ったことをどんどん話しかけます。ときに若干大胆なことも言いますが、基本的に優しい人であることと、邪気がないことは全員が知っているので、その言葉が相手や周囲にネガティブに響くことは全くありません。

同じ学級のもう一人の彼は対照的に物静な人ですが、視野が広く、いつも周りをよく見て、した方がいいと気づいたことをさりげなく実行し、誇ることがありません。前に仲間が立てば、おしゃべりをやめて、その人に向き直る。「そうしなければならない」という意識でなく、ありのままの思いでごく自然にそうする優しい人でした。

5年生の彼はムードメーカー。音楽を愛する穏やかな人ですが、正義感が強く、大切だと信じたことを貫く意志の強さがあります。1年後、代表委員長(一般に言う児童会長)となり、「もっと温かく、優しい学校に」という願いを、お昼の放送で、しばしば全校に発信しました。自分の言葉で穏やかに語る言葉には説得力があり、「自治」という言葉と考え方と行動を根付かせ、安心感に満ちた温かな学校を実現する原動力となりました。

三人ともが、その事故の発生と同時に席を立ち、その子に言葉をかけつつ、自らのハンカチやティッシュぺーパーを手に、きれいに片付け終え、その子のメニューが再度そろうまで寄り添い続けました。

そのときには誰もがうろたえ、どうしたらよいか迷うもの。その迷いの溝は意外と広く深く、そうしたほうがよいと漠然とは思うものの、どうしよう、行動してよいのかという溝を超えるには、経験や、自分や他者を信じる勇気が必要です。
その瞬間、その人はどれほど驚き、悲しかったことでしょう。それだけに、ピンチに陥ったことを察すると同時に席を立ったあなたの行動は、その人にとって大きな大きな救いとなったことでしょう。その感動と感謝が、その人の心から消えることはありません。その人はきっと「次のあなた」となって、「次のその人」の心にぬくもりを届けることでしょう。

あなたが渡した思いやりのバトンは、こうして絶えることなく続いていくと確信します。そんな絆の最初の一人として行動したあなたを誇りに思う。
そんな思いでお伝えしました。

かけがえのないあなたへ。
素敵なきらめきをありがとう。
出会ってくれてありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
どうか、ありのままで。
どうか、幸せで。

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