見出し画像

春のような温かさがいつもある学校に… 君は君のあり方を貫けばいいんだよ 〜心の宝物132

🌷心ある仕事


コロナ機の学校
健康観察から引き続くように始まるコロナ機の朝の会は、どうしても慌ただしい雰囲気になりがちです。そうなればなるほど、ひとりひとりの荷物やロッカーの整頓から、全員が声を揃えて行う挨拶など、本来なら心を落ち着け、丁寧にし遂げていくべき一つ一つが、どうしてもおろそかになりがちです。

そこをいかに耐えて、自身を調整するか、そう誘うかに、強靭な生き方を培う個や学校のチャンスがあると見て、「コロナ機」という言葉を用いているのですが、なかなかどうして、日々忙しい思いをしており、様々な制限や自粛の渦中にある子どもたちの現実は、それどころではないようです。

この日の朝、4年生の学級で、彼は、一日のめあてを黒板に書く係でした。
慌ただしい雰囲気の中で決定され、意識の共有も少し不安なめあての、文言は失念しましたが、その一字一字を、一点一画もおろそかにせず、丁寧に書き連ねる姿には、孤高の美しさがありました。彼の、心ある仕事によって、にわかに、そのめあてに、命が宿り、子供たちの心に入っているように感じました。

🌷君は君のあり方を貫けばいいんだよ


彼は、学級という集団の中にあって、非常に口数の少ない人でした。「無口な」という言葉が、ある種の畏敬の念の表現として用いられる場合の、この言葉がよく似合う人でした。

但し、決して自己を表現するのに消極的ではなく、上記のように、自分なりの方法で、しっかりと自己の生き方を表現できる人でもありました。運動能力が高く、グラウンドでの鬼ごっこでは俊足を発揮。にこりともせず、私に狙いを定めた表情には射すくめるような迫力があり、背を向けてどれほども逃げないうちに、あっという間にタッチ。
「君、怖かったよ」
私の苦笑いと、周囲の子供たちの歓声に一瞬微笑えむものの、すぐに元の表情に戻ります。

それは、決して勝ち誇るまいと意を決しているようでした。遊びにも、掃除にも、給食当番にも真剣に取り組む。そんな生き方は、周囲の子供たちにも認められており、この後進級した学年でも一度ならず、学級の代表委員に推されました。

「もう少し言葉で自分を表現できると…」
これからの人生で、そんなメッセージが君に届くことがあるかもしれない。それが、そのときの、君の願いと重なるなら、その方向へ自分を調整していきたいと真に願うならば、努力してもいいだろう。

しかし、そうでなければ、何ら気に掛ける必要はないと私は思う。君は言葉でなく、君の生き方で、十分に伝わりやすく、君という人格をメッセージとして発信している。そんな君の、私は大ファンだ。君は君のあり方に誇りをもってほしい。自分を大切に貫いてほしい。

そんな思いでお伝えしました。

かけがえのないあなたへ。
素敵なきらめきをありがとう。
出会ってくれてありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
どうか、ありのままで。
どうか、幸せで。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?