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春のような温かさがいつもある学校に…小言を繰り返すことよりも 〜心の宝物88

🌷「集団登校のマナー」が課題に


山に囲まれた小さな学校
車どおりが少ない道であるせいか、子どもたちの意識の中の、交通安全に係る配慮はどうしても希薄になりがちでした。歩道を広がって歩いたり、ときにはふざけて車道に飛び出したりすることも。過去には、痛ましい交通事故も起きているというのに。

全国的に、通学路の安全対策が重要視され、学校、教育委員会、道路管理者や警察等、関係者による安全対策推進協議会が設立され始めた時期でしたが、「集団登校時のマナー」は、山間のこの学校でも大きな課題でした。

🌷小言を繰り返すことよりも


6年生の彼は通学班長。多くを語らず、柔らかい印象ですが、心の内にはぶれない正義感をしっかりと持っています。
先頭に立って歩きながら、通学を見守ってくださる地域の「見守り隊」の方々に、大きな声で「おはようございます!」と挨拶をします。

「さわやかで気持ちがいい」と、学校にお褒めのお電話をいただくほど、その人の心に、まっすぐに届く力のある挨拶です。
つられるように、同じ班の下級生たちも元気に挨拶します。地域の方に、笑顔でほめていただくのに気をよくし、そういう自分を選び取ることが小さな喜びになり、やがて自分への誇りになります。自然と、歩くマナーも自ら整えるようになります。

それでも注意力が切れた子は、彼がたしなめます。決して声を荒らげることはありませんが、彼の姿に学ぶ子たちは、彼の言葉を信頼と共に受け止め、我が身を振り返って正します。彼にも温かなものが返り、お互いの信頼関係がより強くなっていきます。

あなたの言葉には、仲間の心に届き、揺さぶり、よりよい言葉や行動を、その子自身が求める意欲を掻き立てる力があります。小言を繰り返すことよりも、強い言葉を使うことよりも、そうありたいと願う言葉や行動を、あなた自身がひたすら笑顔で繰り返す姿こそが、仲間の感動を呼び、心を動かしたのです。あなたの強さを尊敬します。リーダーとしての在り方を、あなたの姿から学ぶことができたよ。ありがとう。

そんな思いでお伝えしました。

かけがえのないあなたへ。
素敵なきらめきをありがとう。
出会ってくれてありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
どうか、ありのままで。
どうか、幸せで。

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