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春のような温かさがいつもある学校に… 周りに優しい風を送る人 〜心の宝物102

🌷一年生と共に、膝をついて


コロナ機の学校
6年生の彼は、1年生といっしょに廊下掃除を担当していました。
かつて大規模校だった校舎は、廊下の長も50メートル以上。すぐに集中力が切れてしまう1年生に、わかりやすく掃除の意味やカタチを教えつつ、効率よく終えることはなかなかのハードワークです。

「拭き終わったら、流し場まで行って雑巾をきれいにして、また拭く」
一度覚えたら金科玉条。それをひたすら繰り返す1年生のまじめさは微笑ましいのですが、効率の悪いことはこの上もありません。拭いている時間よりも、流し場までの行き返りの時間の方が長いくらいです。

「ほら、こうすれば遠くまで行かないでいいよ」
別の掃除場所からバケツを借りてきて水を張り、1年生に教える姿に感心しました。

🌷周りに優しい風を送る人


彼は学級でもムードメーカー。機をとらえ、その場を和ませるような言動の巧みさは見事というほかありません。その場にいれば、遠慮なく私をもネタにしますが、決して一線を越えるようなことではなく、垣根を取り去って仲間たちと私を繋いでくれるような、そんな温もりある会話の回し方ができる人でした。

1年生は嬉しそうに、我先にと彼が運んでくれたバケツで雑巾を洗い始めます。
「ほら、順番にしないと、周りが濡れちゃうよ」
たしなめながら、力強く廊下を磨き始めます。
1年生たちは、コガモのように彼に続きます。
周囲への優しい視線、機微をとらえる感性の豊かさが、1年生との掃除でも発揮されました。

 優しさのアンテナでとらえた気づきを、行動に移すとき、人はしばしばそのことだけに目が行ってしまう。すると、気づかないうちに周りを傷つけていることがある。行動を選び取るときも、そのさなかも、終えた後も、あなたの視線が周囲の人の心から切れることはない。
それはあなたが思うよりずっと素晴らしいあなたの感性です。
そんなあなたを誇りに思う。

かけがえのないあなたへ。
素敵なきらめきをありがとう。
出会ってくれてありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
どうか、ありのままで。
どうか、幸せで。

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