就労移行支援に行くべきではなかった話
10月からの通所を予定しているので、最近は休日を利用して就労移行支援事業所の見学と面談をしています。私の場合今回はどこを利用しても自己負担金は0なので、選ぶポイントは大きく3つです。
1.自宅から徒歩で通えること。
2.施設の利用時間が午前と午後で4時間程度あること。
3.(感覚過敏があるので)施設内の空間が狭すぎず、一定の距離感があること。
これらの条件に合致する所を探しているのですが、大体目途がつきました。
とりあえず今回は、私が最初に就労移行支援を利用したときの体験談をしようと思います。
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今から7年前、ASDの診断を受けて軽度の精神障碍者となった私は、とりあえず障碍者雇用で再就職するために、就労移行支援を利用することにしました。当時はそれが最善だと思ったし、他に手段があるとも思わなかったからです。ところがこれが
とんでもない大失敗
でした。まず、そもそも当時の私は就労移行支援に通う資格のない人間でした。もし今の私がタイムスリップして、当時の私になれるのなら就労移行支援には行かず、就労継続支援事業のA型事業所に就労して、働きながら就職活動を継続したと思います。
当時の私は失業給付をとっくに使い果たし、それほどない貯蓄を切り崩しながら生活している状況でした。しかも住民税非課税になっておらず、一昨年にそれなりの年収があったので、利用者として事業所に納める自己負担金は(1年2か月の間)月に9300円でした。
これは今から思えば完全な「背水の陣」です。毎月限りある生活費がみるみる目減りしていくのを横目で見ながら、一刻も早く再就職する必要があったからです。本来なら、このような経済的にひっ迫した状況下で落ち着いて就職活動に専念できるわけがありません。
しかし、当時の私は頭の中がお花畑になっていて、こうした切迫した状況をどこか他人事のように捉えていました。障碍者ビギナーゆえの無知で、就職活動をなめていたんだと思います。40代後半の事務職経験も事務関連の資格もないおっさんが就職するということが、どういうことかを全く理解していませんでした。
入所した当初、無謀にも私は一年以内に就職できると信じていました。勿論
根拠は0です。で、根拠0なので見事に一年以内の就職に失敗します。この
辺からいかに鈍感な私でもさすがに焦り出しました。
結局、就労移行支援での一年目で私が学んだのは、自分が事務職にどれだけ応募しても門前払いを食らうという、当然のことだけでした。
二年目は事務職への応募を一切止めて、軽作業系の求人や単純な事務作業を含む軽作業みたいな求人に応募しまくりました。一年目に知り合った人たちが数か月ごとに次々と就職して去っていくのを惨めな気持ちで見つめながら
私は書類選考や1次面接で落ちまくり、気が付くと入所当時にいた人たちは
ほとんどいなくなり、私は古株として施設に取り残されました。
「最初から(可能なら)A型事業所に行くべきだった」と気づいたのは、入所からすでに1年と10か月ほど経ったころでした。私は年の瀬に書類選考と1次面接を通過した企業に最後の望みをかけて、通所期間を2か月延長してもらい企業実習と2次面接に挑みました。
結局、ここも落とされて万策尽きた私は一か月後、他の利用者の方々に挨拶することもなく、支援員の人たちにそれまでのお礼を言って、ひっそりと2年と2か月に及んだ就労移行支援での活動を終えました。それから二日後、
私は契約したA型事業所で働き始めました。以上、
はじめからそうすりゃよかったじゃん!
という話です。
そうできなかったのは、ASDに特有のこだわりの強さ(一度決めたやり方を変更するのが困難)もありますが、まだ障碍者ビギナーだった私が支援員の方々に対して他力本願だったからだと思います。支援者に任せていれば何とかなると思ってしまった(なるわけないけど)。
次回はこうした苦い経験から私が学んだ就労移行支援を利用するための資格について書いてみようと思います。