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お母さんてこんなに大変なんだ…「働くお母さんの子どもを伸ばす育て方」 要約・所感

おはようございます。本日は高濱正伸さんの「働くお母さんの子どもを伸ばす育て方」 を取り上げたいと思います 。
本書は花まる学習会が実施した働くお母さん1050人へのアンケートをもとにリアルな声を集めて作られた本です。生活習慣やしつけ、子どもの勉強を見てあげるポイントなど高濱さんからだけでなく先輩ママからのアドバイスも含め学べる内容となっています。

リアルな声を見ていくと働くお母さんの予想以上の苦労が臨場感たっぷりに伝わってきます。今回の記事では父親の一人である私が本書を読んで感じた働く母親の苦労、そして子育てを経験した者の社会的な強みという観点で学びが多くありました。この点についてまとめていくnoteにしていきたいと思います。


1. 働くお母さんの特徴 母親ってこんなに大変

時間との戦い 「早くして」が口癖
働くお母さんはとにかく時間がありません。家事に育児に仕事に、本当に毎日がいっぱいいっぱい。時間感覚に優れ、短い時間で最大限の効果を発揮するのが得意です。その分子供に「早くして!」という言葉を言いすぎることに気を病むお母さんもたくさんいるでしょう。

・「一緒にいてあげたい気持ち」と戦っている
母親というのは子どもに寂しい想いをさせた事を悔いる生き物です。
仕事帰りに保育園に最後の一人でポツンと待っている我が子を不憫に思う。
「お母さんが働いていて、寂しいわね」と近所の人から言われた。などと、忙しいあまり子どもと向きある時間が取れないという悩み、周りからの圧力と常に戦っているのです。

・「私が働いているせいかしら…」と戦っている
子どもに何か問題と「私が働いているせいかしら…」が結びつけてしまう。
しつけがなっていない→私が働いているせいかしら…
子どもに忘れ物が多い→私が働いているせいかしら…
受験に失敗→私が働いているせいかしら… 常にこの感情と闘っているのです。

・協力しない夫にイラついている
帰ってきては疲れたと連発して家事を手伝わない。自分のことはさっさと済ませて子どものことまで手が回さない。話を聞かない、覚えていない、話を聞いて欲しいだけなのに解決策ばかりをいう….。こんな夫に働くお母さんはイラついています。


2. 女の敵は女? 周りからの何気ない言葉で傷つく

ただでさえ忙しくて仕方がない働くお母さんですが、加えて周りからのプレッシャーや心ない声にも日々悩まされます。

・職場では
何かと多い子どもの行事や急な体調不良で休まなければならないとき、「また休むのか」という視線、無言の圧力に耐えなければなりません。

こんな意見もありました↓

“怖いと思っているのはアラフォー以上の未婚or バツイチ女性。社内人脈も多いので的に回したくない。20代未婚女性は「結婚といつかママ」に憧れているので大丈夫。40代既婚者女性は「夫婦同士」のキーワードがあるから大丈夫。未婚の男性は結婚していない引け目があるから強く出てこない。古い世代のおじさんは「パワハラ」と言われるのが怖いので最近は何も言わない。”

すごいリアルな意見ですね。男性が全く相手にされていないのが面白いです。「女の敵は女」と言われますが女性は人間関係の生き物というのがよく分かります。

・近所やママ友つながり
職場だけではなく近所やママ友からもヤイバを感じる一言が飛んできます。

未だに3歳児神話が根強く残っている日本では特に年配者から「1歳から保育園に預けるなんてかわいそ〜」と言われることも。また、専業主婦のお母さんから「大変そうだね〜」と声をかけられたが、その真意が金銭的に苦労してそうでという意味だと気が付いていてショックを受けた。個人の事情を理解せず身勝手な偏見から繰り出される言葉。この様な例は枚挙にいとまがないでしょう。


3. 働くお母さんが持ち合わせる社会的スキル

この様に時間的に追われる日々、社会的圧力にも耐える働くお母さん。実は視点を変えれば子育てを経験していることは、社会人としての強みをたくさん持ち合わせているのです。

・デッドライン効果
働くお母さんは後ろの時間が決まっているので、限られた時間で効率よく仕事をこなすことに長けています。とにかく時間がないので、仕事を先読みして行動する。周りの仲間とも課題やスケジュールを共有することが必須の為、自然とコミュニケーション能力が高まります。

・忍耐力が高い
子育ては思い通りにならないことの連続です。働くお母さんは仕事でのハプニングに簡単には動じない忍耐力があります。また、いい意味で「まあ、いいか。仕方ない」という感覚を持ち合わせており人に寛容です。人を許すことができるのです。

聴く、待つ、気づかせる」、「我慢強く言い続ける」この様なスキルは人材育成の面からはメリットしかないでしょう。

少子高齢化で労働者人口が減るばかりの日本において、生産性を維持していくには女性の労働力は企業だけでなく国全体をあげてサポートしていかなければなりません。また、男性ばかりの会議で物事を考えていくと、どうしても頭が固くなるというのは多くの人が実感していると思います。多様性という面でも女性が組織にいることはメリットばかりなのです。

最後に忙しい働くお母さんを支えるために、父親がはたすべき三原則をお伝えします。

① 家事育児を実際にやる
② 子供と遊ぶ
③ ちょっとしたことをちゃんと言葉にする。「ありがとう、助かるよ」

極々当たり前のことですが、これを守れているお父さんがどれほどいるでしょうか。自戒の念も込めて心に留めておきます。是非ともお父さんに読んでもらいたい一冊でした。
より詳しく知りたい方は是非手にとって読んでみてください。


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