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自分の心のしずかな革命・ひと休み019

自由に開発するための目標

ロボットやAIの開発は人間の社会生活を支援するに留まるだろうか。開発の目的がそうであったとしても結果として人間を排除してしまうかもしれない。
開発をどこかで止めることはできないし開発の手を緩めることも考えにくい。

農作物の品種改良の歴史を例にとれば、よく観察し元気に成長した作物の種を選んだり、自然に突然変異したものを選んだり、自然交配したものを育種していたのが、人工的に異なる品種を交配するようになり、近年では遺伝子を組み換えたり、ゲノムを編集して狙いどおりの品種の開発がすすめられている。
そう遠くない未来には、人間はまったく未知の生物を望みどおりに創造できるようになるにちがいない。
まるで杖で地面を突くようにいとも簡単にやってのけるだろう。

だけど人間は神ではない。
望みどおりに開発したようにみえても望まない結果を出すことは珍しくない。
体に取り入れる薬や食品だけでなく農薬や建材なども予期せぬ事態を生み出している。

開発をどこかでストップしたり開発のスピードを控えるような行為を人間に求めることなく、自由に思う存分に開発していても問題をおこさないためにはどうすればよいのか。

自然は完全にバランスがとれていて、いくら理解しようとしても常にほんの少ししか理解できていないことを思い知らされているのが人間であることを十分に悟り、

「自然に沿っていく」

ということでしか歩めないのではないだろうか。

いまだにうまく言い表せないでいるのだが、自然に沿いながら開発する、言い換えれば、自然に沿いながら自然に逆らって生きていくことだと思う。

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