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LIFULLの新卒デザイナー研修紹介

はじめに

こんにちは、新卒デザイナーの牧山です。
私はLIFULL HOME’Sで不動産売買領域のデザインをしています。
今回は入社当初に受けた新卒デザイナー研修について紹介します。

新卒デザイナー研修とは

新卒デザイナー研修は、プロのデザイナーとして業務を遂行できる状態を整えるために行われる研修です。以下3つのテーマに沿って研修の課題が出されました。

  1. デザイン知識

  2. コーディング知識

  3. サービス理解

同じデザイナーでも配属される部署によって必要とされるスキルや求められる知識が違います。それに伴って研修の内容や期間、多少の違いが生じます。

サポート体制

弊社では「メンター制度」があり、新卒社員1人に先輩社員1人がメンターとしてアサインされ、半年間サポートをしてくれます。メンターはデザイン研修の課題計画から実施まで担当します。個人のペースに合わせて最後までサポートしてくれるのでとても安心して進めることができました。研修の中で出される課題はメンター以外、弊社のアートディレクター、フロントエンドエンジニアなどの有識者がレビューしてくださり、有意義なフィードバックをいただくことができます。

1.デザイン知識

デザインセミナー動画の視聴と、そこで出される課題を行います。
視聴するセミナーはLIFULL Design Schoolという弊社で過去開催された非公開デザインセミナーです。デザイン基礎からUI/UX、ブランディング、フォトアートディレクションなど、それぞれの分野でプロの社外講師をお呼びし開催したものです。その中で今回は、グラフィックデザインとUI/UXデザイン動画を視聴しました。

この研修の目的はデザインの基礎知識を学習し、実践できる力を身につけることです。その分野の知識やスキルのみではなく、デザインを進める上での考え方やプロセスも学ぶことができます。課題の発表にはアートディレクターやシニアデザイナーが出席されるので、細かくフィードバックいただけます。

【研修内容】

  • 動画視聴とレポートの提出、デザイン課題の制作・発表。

  • 視聴動画は6つ:

    • グラフィックデザイン動画 3つ

    • UI/UXデザイン動画  3つ

  • 動画1つにつきレポート提出期限は約1週間 (5営業日)

  • デザイン課題の作業期間は1週間 (5営業日)

💬 牧山の課題の感想:LIFULL Design School
この課題では、構成を考える際の進め方、写真選定のコツ、Photoshopでの画像編集スキルなど、幅広いデザイン知識が得られました。その学びはデザイン課題の実体験を通して身に付けることができました。アートディレクターやシニアデザイナー達がセミナー当時同じ課題に取り組んでおり、動画の中で先輩達の全作品とフィードバックが見れたことも大変参考になりました。作品1つ1つのどこがよかったのか、もっとよくする為にはどのような意識や工夫が必要かが解説され、デザインを分析する目が鍛えられたと思います。

2. コーディング知識

コーディングの基礎知識を動画で学び、実際にHTML・CSSを書いて1ページのwebサイトを制作する研修です。この研修の目的は、コードが書けるようになることがメインではなく、HTML・CSSの基礎知識を深めデザインをする際に、構造やコードを意識したデザインを行えるようになることと、エンジニアの方と共通言語で会話できるようになることです。課題はフロントエンドエンジニアがレビューしてくださり、コードの良し悪しや考え方を教えてくださいます。

【研修内容】

  • 動画を視聴し、レポートとコードの提出。

  • 視聴する動画はSCHOOというオンラインセミナーの「HTML・CSS講座」3つ

  • 動画1つにつきレポート提出期限は約1週間 (5営業日)

  • WEBページのコーディング課題の作業期間は約1ヶ月間 (20営業日)

💬 牧山の課題の感想:HTML・CSS
私は大学1年生の時に、HTML・CSSの授業を受けました。なので、振り返りと応用実践のような感覚でした。個人的に難しいと思ったのは横メニューなどのCSSのコーディングでした。装飾と整列が細かいものほどコードが複雑化して、イメージ通りにできるまでに時間がかかり作業の大変さを知りました。それを経験してからwebデザインをする際に、デザインのルールやエンジニアが作業するにあたって必要な情報が何かを考えて、デザインデータをまとめるようになりました。そうするようになってから、やりとりが円滑になり、コーディングチェックの修正の数が減りました。🙌

3. サービス理解

配属された部署で携わる「LIFULL HOME’S」というサービスを知るために、2つの課題を行いました。1つ目の課題はハイレベルサイトマップの作成です。LIFULL HOME’SのWEBサイトを俯瞰してサイト構造や競合との差などを理解するために行います。2つ目の課題は通称「LIFULL HOME’S斬り」と呼んでいるもので、1ユーザーとしてサービスを触ることで、ページや機能の良いところも悪いところも実際に体感し、理解することです。
この2つの課題をこなすことで、ミクロとマクロの視点でサービスの理解を深めます。

3-1.ハイレベルサイトマップ
ハイレベルサイトマップはwebサイトの構成を俯瞰し図式化をすることで、サイト全体のコンテンツの理解やCVの流れの把握ができます。LIFULL HOME’Sのハイレベルサイトマップを制作するのみならず、同時に競合サービスのリサーチも行うので、そこからなぜこうなっているのか、不動産業界全体の構造などを考えることができます。

【課題内容】

  • LIFULL HOME’Sのハイレベルサイトマップの作成

  • 競合サイトのリサーチ

  • 作業期間は約2週間(10営業日)

💬 牧山の課題の感想:ハイレベルサイトマップ競合リサーチ
ユーザーがサーチエンジンからサイトに入って、どのページを見てどう行動するのか、ユーザーのメインフローの理解が深まりました。サイト全体を見ることによって業界の専門用語、賃貸・新築・中古マーケットの違いを知り、競合他社サービスのリサーチをすることによって各会社のポジショニングなどを学ぶことができました。この課題に取り組んでいる時に一番難しいと感じたのは、新しい情報や言葉が多すぎて、その学習に思った以上に時間がかかったことです。想像する以上に膨大な情報を目にして、まとめ方に悩みました。でも、デザイナーとして業界リサーチに集中できる良い機会になりました。

3-2.LIFULL HOME’S斬り
LIFULLHOME’S斬りは入社したての社員がサービスを使い倒し、課題を見つけて、その改善案を発表します。発表はデザイナーのみではなくエンジニアやプランナーなど他職種のLIFULL HOME’Sに関わるメンバーにも聞いてもらい、幅広い視点からフィードバックいただきます。

【課題内容】

  • LIFULL HOME’SのWEBサイトのリサーチ

  • 良いと点や悪い点の洗い出しと改善案の制作

  • 作業期間は約2週間(10営業日)

💬 牧山の課題の感想:LIFULL HOME’S斬り
この課題では、各ページにどのような機能、情報、遷移があるか、サイトの構成を細かく学びました。「自分の夢の物件を探す」という設定作りから始まり、物件のお問合せを決断するタイミングまでをユーザーの立場に立ってサービスを体験します。この課題で一番難しいと感じたことは、改善案の数と質のバランスを取ることです。課題を見つけても改善案を制作するのに時間がかかり、プレゼンまでに仕上げることができたものは想定より少なかったです。この課題で一番よかったことは、さまざまな職種の方からフィードバックをいただけたことです。特にサイト開発においての背景「なぜ現状この仕様になっているのか」「システムの問題や過去の施策の効果測定の結果」などが伺えました。サイトがどう進化していったか、なぜそう進化したかを知るとユーザーの行動や思考パターンが想像できるようになって、デザインを行う際に参考となります。

全体まとめ

研修を通して、デザイン知識、コーディング知識とサービス理解の基礎をしっかり学ぶことができました。研修を受けてよかったと感じたのは、目的としていたスキル以外にも仕事でのコミュニケーション方法や仕事に対する姿勢についても学べたことです。課題は業務のように進行されるので、実際の業務に入った時との差をあまり感じませんでした。逆に難しいと思ったことは、スケジュール管理でした。決められた期間の業務時間内にリサーチから作品の制作、発表資料など全てを仕上げなければいけません。当たり前ですが、学生時代のように安易に時間が作れません。与えられた時間内に仕事を完成するのも仕事の一つだからです。今でも私は時間の管理に苦戦していますが、改善に向けて毎日努力しています。また、研修で習った基礎知識を元にして、個人のスキルの応用力を少しずつ磨いています。

後書き

以上が私が受けた2022年度の新卒デザイナー研修でした。
最後に、なぜ研修のことを紹介したかを少しお話します。

私や周囲の友達が、就活に励んでいたとき、各社の研修内容に興味がありました。会社に入ったら自分に何が起こるのかを少しでも想像できるようになりたかったからです。しかし、研修内容を公開している会社は案外少ない。それで自分が研修で経験したことを皆さんに共有し、少しでも心の支えになれたら幸いです。

最後までこの記事を読んでくださって、
ありがとうございました。

皆さん、就活頑張ってください!

関連サイト

執筆者について
牧山ブルナ Bruna MAKIYAMA
京都芸術大学 情報デザイン学科 (2022年3月卒)
LIFULL(2022年4月入社)
クリエイティブ本部デザイン部サービスデザインユニット  サービスデザイン2グループ所属

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