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元フリーランスによる、ティール組織についての「学びと挑戦」の軌跡シリーズ〜その1〜興味を持ってからしたこと編

はじめに

この記事は、ティールという取り組みについて、経営者やマネージャーという立場からではなく、その取り組みを試みている組織の①外部サポーターや、②いち社員、そして③このテーマに強く関心を抱く、いち社会人といった立場の私の感想・学びの軌跡について書いています。

2018年に出版された書籍「ティール組織」は話題になり、いまだに売れ続けています。
 
実は、それよりも数ヶ月前の2017年秋に立ち上がった自然経営(じねんけいえい)研究会という組織があるのです。

本日、その中の分科会?的な対話イベントがあったので、参加しました。
 
そこで「それぞれがティール組織に惹かれた原体験について話してみるのも面白いかも!」と言ってくださった方がいて私もそれは面白い!と思いました。
 
また、最近個人的に、感じていたことがありました。

人が何かを学んだ結果・成果は、書籍やイベントで共有されている一方で、
学んでいるプロセス・文脈はブラックボックスになっている。
 
情報過多になっている昨今では、どういう風に学んでいったのかというプロセスが可視化されていて、それに触れて、プロセスを真似ぶことができることは価値になるんじゃないか?という仮説を持った。
 
またこの領域は、大人の学び直しが必須だと思える現代においても意味があるのではないかと思った。

ってなもんで「じゃぁ、自分でやってみよう」というわけで今回、ティールというコンセプト?との出会いからのプロセスを記事にしてみようと思ったわけです。
 
こちらを勝手にLearning Journey Share と呼んでみたいと思います。
(なんでも英語にしたくなる。いいんです、自分の気分が上がれば 笑)
 
このJourneyは現在進行形なのですが、今の時点まででフェーズを3つに分けることができました。
 
思いの外、長くなってしまったので3回に分けて投稿します。その間の私の立場としては、フリーランス→会社員→退職(現在)となります。
 
まずはフェーズ1(2018年4月〜6月)から。
 
もしタイトルをつけるならば「出会いとインプット、試行錯誤」編でしょうか。
 
それでは、どうぞ。

(1)4月頭:書籍「ティール組織」との出会いとプロジェクトで実践しようとしてみる。

この本のことを一番最初に知ったのはFacebookだったと思います。
 
本格的に読んでみようと思ったのは、そのタイミングで関わるようになった短期プロジェクトでメンバーが「自主的に動ける場づくり」をするために活かせるのではないか?という意味合いで読み始めました。
 
せっかくならフルに活用したいと思っていたので3、4回読み、自分なりにエッセンスを抽出しプロジェクトリーダーと話しながら進めていったことを覚えています。
 
また、この時期に他に読んだ組織マネジメント系の本はこちらです。

また、以下の書籍も発売は8月でしたが、気になったので読んでみました。

(2)4月23日:ティール的と感じたイベントに参加する。

「生命体としての」という響きがビビっときたのでこちらのイベントに参加しました。

当時Facebookに投稿していた感想
結論、とっても面白かったです!
 
生命体、組織という名がついているだけにティール組織の話が出たのですが、その話の中で「ティール組織といっても組織開発としては30年前から言われてる内容とそんなには違わないものが書かれていると言えるのではないか。ではなぜ、今この本が3万部も売れているのか。」といった問いがありました。
 
これを聴いて私の中に浮かんだことはティール組織の本の中に「生命体感」を感じたのではないか、ということです。
 
生命体感って造語なので分かりにくいですが、言い換えると「私は生きてる!」っていう感覚です。
 
そして、同時に肩書きという部分でしか自分を捉えられていない現状の閉塞感がそうさせたのではないかとも思いました。
 
そう考えた時にティール組織に何かを感じる人は、地方、村ぐらし、多拠点居住に何かを感じる人と構造的には同じく、そこに生命体感、生きてる!という自分のイメージを観たのではないかと。
 
個人的にはここに最近人気の映画であるグレーテストショーマンのテーマソング「this is me」が重なります。
 
個人的にはこの歌は自身の中にある抑圧された女性性を、自らの男性性によって解放していく歌だと感じていて、そういう意味では感性的な私を表現できると、ただそれだけでは片手落ちというか、次にそのBeのままに行動していくBehaveがあり、その結果としてのBecomeが出現するというプロセスを繰り返すことを通じて私を含めた生態系が生成されていくと捉えています。
 
そういう意味では、勝手に言わせてもらうのであればティール組織に希望を見出した個人は組織をどうするかではなく、まず私の全体性を取り戻す取組みをすることが大事なのだと思いました。

(3)5月4日:自然経営(じねんけいえい)」提唱者、武井さんのブログを読んだ。

(1)のプロジェクトをやっていく中でいくつか気がついたことがありました。

・ティールになれば儲かるのではない。
儲かるビジネスモデルづくりは別の話。ということでした。冷静に考えれば当たり前ですよね 汗
  
・短期的に売り上げを作ることと、自主的に動けるようになる環境づくりや働きかけを両立するのは困難。
こちらも振り返ると当たり前なのですが、上記の2つを同時にしようとしていました。
 
過去に短期的な売上を作った経験があるメンバーであれば環境を整えれば、ワークしたと思いますが、その点について未経験のメンバーでした。
 
そんな中で自主的に動けるように組織を整えようと試みても、どう動いたらいいのか分からないのが当たり前ですよね。

・ティール的なことがワークするための前提条件がある。
短期的に売上を作る必要があるときに、その経験がないメンバーに対して主体性を発揮できる環境づくりを心がけたとしてもお互いにストレスが溜まる。
 
むしろトップダウンで引っ張っていって一気に成功体験を共有するところまで走れた方がwin-winになる。

これらのことに気づいた折に武井さんのこちらの記事を見つけ、強く共感しました。以下はティールについても当てはまると思っています。

■特に響いた箇所(引用)
「あのー、これ言っちゃうか、って感じなんですけど、ホラクラシーとビジネスモデルは全く別物です。働きやすい良い会社を作ることと、お客さんに価値のあるサービスを提供することとは、繋がってるし繋がってない。よく分からんけど、ホラクラシーをやったら勝手に事業が上手くいくと思っている人がいたとしたら気を付けてください。全然そんなことはありません。
 
ホラクラシーをやったからと言ってイノベーションも特に起きません。起きるかもしれません。でもそれはホラクラシーがもたらしたものではなくて、ホラクラシーによって何かが整ったことによるものです。ホラクラシー自体は単なる組織形態です。
 
企業はビジネスモデル以上に大きくなりません。ビジネスモデルが、適切な企業規模や売上・利益率を決めますので、それはそれでビジネスモデルを徹底的に磨き上げる必要があるのではないでしょうか。磨き上げるうちに、思想と事業に一貫性が生まれてくるはずです。その一貫性こそがコアコンピタンスであり他社が簡単に真似できない競争優位性であり、ブランドであり、優秀な仲間を惹きつける求心力なんだと思います。」

(4)5月16日:自然経営(じねんけいえい)研究会 のイベントに初参加。

vol.5で、株式会社オズビジョン代表取締役社長の鈴木良氏がゲストでいらっしゃっていました。その時の感想です。

自然経営研究会、楽し過ぎました!
 
写真を撮り忘れてしまったのですが、終始、いい感じにゆるく、自由に意見が飛び交い、笑いあり、深い気づきありの場でした。
 
「どんな要素がこの場をそうさせているのか?」ということも興味津々です。
 
会では、ほとんどの時間がグループ毎に決めたテーマについてのフリーディスカッションという感じでした。
 
今回取り扱ったテーマは「ヒエラルキーの何が問題なのか?」「自然経営における人材育成とは?」「経営における感情の扱い方」「所有と共有の違い」といったものでした。
 
このディスカッションからまたさらにディスカッションテーマが生まれていっています。
 
この自然発生な感じがいい!
 
そして、色々なご経験をお持ちの方と1つのテーマで話せることで1人では及んでいなかった領域へ、思考を巡らすことができたことも楽しかったです。

自然経営研究会についてはこちら。

さいごに:6月〜:ティール的なマネジメントを取り入れ始めたベンチャーへ入社。

4月に色んなご縁が重なり、ティール的な組織開発に繋がる研修を、とある企業に導入しようと試みました。
 
同時期に(1)のプロジェクトもやっていたのですが、これらを通じて、外側から関わることって「しっくりこないな」「実際に内側でやってみないと何も分からないよな」と感じたのです。
 
その結果、これまた縁あって研修導入の話を進めていた企業へ入社することになりました。
 
これ以降、忙しくなったこともありティール的な情報をインプットしたり、イベントに参加することもなくなったのでした。
 
また、そもそも「何でそんなにティールにフォーカスしてるねん!?」というツッコミが入ると思いますが、そちらについては別途エピソード0として書きたいと思います。

<フェーズ2へ続く>

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