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【藤田一照仏教塾】道元からライフデザインへ(19/10)学習ノート①

藤田一照さん(禅僧)が主宰する仏教塾、「道元からライフデザインへ -Institute of Dogen and Lifedesign」の後期第2講に参加してきました(2019年10月26日@京都府立文化芸術会館)。

(先月開催の後期第1講の模様は、こちらからご覧ください)

この学習ノート①では、導入として実修した「岡田式静坐法」のワークについて振り返っていきます。

1. 導入:岡田式静坐法

皆さん、おはようございます。
きょうは講義に先立って、「岡田式静坐法」を皆さんで実修したいと思います。これは、日本生まれの瞑想法です。

■ 一照さんと岡田式静坐法
僕は、坐禅に出会う前にこれをやっていました。
かつて「柏樹社」という出版社がありました。"柏樹"というのは、もちろん「庭前柏樹子(ていぜんのはくじゅし)」という公案から取られたものですが、

「学道用心集」の今回読むところの中に、"参禅には正しい師匠を見つけなければならない"ということが書かれていますが、僕が禅に出会う前に習っていた「野口体操」の創始者である野口三千三先生の本や、

僕に坐禅を勧めてくれた伊藤真愚先生(漢方医)の本。
それから、出家してから教えを乞うことになった内山興正老師の本

…を出版していた会社で、僕にとっての師にあたる3人の本が、皆この柏樹社から出ていたという縁があります。

柏樹社は、僕が東大の学生時代に住んでいた東大の学生寮の近くにありました。ここの社長さんは、中山信作さんという方で、何かのご縁で社長さんと知り合うことになって、ある時「8時に出社してから業務が始まるまでの間、応接室で坐っていますから、あなたも一緒に坐りませんか?」と中山社長に言われて、聞いてみたらこの「岡田式静坐法」をやっていたのでした。

岡田式静坐法は、岡田虎二郎(1872-1920)という人が始めたのですが、

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岡田虎二郎さんに静坐法を習った、かつて日本航空の社長も務めた柳田誠二郎という人がいて、中山社長はこの柳田さんに岡田式静坐法を習ったと言っていました。岡田虎二郎→柳田誠二郎→中山信作さん→僕…というふうに岡田式静坐法が伝わってきて、応接室で毎朝中山社長と一緒に坐っていました。

この塾に、日野唯香さんという浄土真宗のお坊さんが参加されていて、唯香さんがなぜか岡田式静坐法をやっておられて、それがきっかけで僕もまた岡田式静坐法のことを思い出して、僕が葉山でやっている坐禅会でも、始める前の挨拶のところで岡田式静坐法を取り入れているので、この塾でも紹介して、皆さんにもやってもらおうかなと思っています。

僕があれこれ言うより、唯香さんに坐り方を指導してもらう方がいいと思うので、そんなに難しい話ではないし、坐禅と重なる部分も多く、参考になると思いますので、ぜひよろしくお願いします。

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2. 日野唯香さんによる岡田式静坐法ミニワークショップ

日野唯香です。よろしくお願いします。
昨年に京都の同じこの会場で行われた「移動する学林」に参加させていただいた時に一照さんにお話したら、「僕もむかし岡田式静坐法やってました!」という話になって、それから私も静坐の会に通って坐っています。私が静坐会で習ったことを皆さんにお伝えできればと思っています。

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いま一照さんからも紹介していただきましたが、岡田式静坐法は、大正時代の健康ブームの中で有名になりました。日本人の「腰・肚の文化」をバックグラウンドにして、丹田呼吸や坐る姿勢を大切にしている精神修養法で、人格もその中で育っていく…というものです。

静坐の先生によっては「腰から下のかたちが違うだけで、あとは坐禅と一緒です」と仰る方もいて、坐禅の時に使う円いかたちの坐蒲を使わないので、どこでもできるというのが特徴です。また、同じ坐り方であれば、椅子でもできます。

では、お配りしたレジュメに従って、さっそく坐ってみましょう。

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(唯香さんinstruction)
・両足は、土踏まずのところで深く重ねて、X字のかたちになるようにして、その上にお尻が乗るように坐ります。
・両ひざの間は、男性は握りこぶし2つ分くらい開けます、女性は1つ分くらい。
・「お尻を思いきり突き出す」と書いてありますが、"腰を立てる"というのが大事になってきますので、お尻を後ろに突き出してからスッと上体を起こすと、腰がしっかり立つと思います。
・両手は、片方の手でもう一方の親指を軽く握って、親指を握られた方の手の残りの指は、親指を握った手の上に重ねます。握った手をお腹の前のあたりに、手の平を下に向けてひざの上に置きます。先生は"お腹を抱えるように"と仰るので、そのようなイメージで。
・目と口は、力まずに軽く閉じます。
・坐法をする時は、どうしても力が入ってしまったりすることもあるのですが、岡田式静坐法では「鳩尾(みぞおち)を落とす」ということを大事にしていて、あごを引いていただいて、鳩尾をスッと落とします。
・姿勢の全体としては、腰を立てて、ちょっと前かがみ気味になるかなという感じです。
・長い時間坐っていて、足がしびれてきたら、「膝立ちになって少し休んでもよい」という指示があります。
・岡田式静坐法は、呼吸の仕方に特徴があって、鳩尾の力を抜きながら、鼻からソロソロと息を吐いて、それと同時に丹田に意識を下ろしていきます。鼻から息を吐きながら、同時に下腹に力が入っていって…下腹に入った力をフッと緩めると、自然に息が入ってきますので、「息は"吸うな"」と先生には言われます。

(質問)
(1) 土踏まずのところに足が乗ると、ものすごく痛くて坐っていられないのですが、やり方が間違っているのでしょうか?
(2)  首の角度はどのように?

〔一照さん回答〕
足が痛くない場所や、背骨との関係で首が収まりのよいところを、自分の感覚で探ってみられるとよいと思います。

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3. 静坐の心得

〔一照さん補足〕
レジュメの枚数が少なくて、今日は皆さん全員にお配りはできませんが、「姿勢について」とか「呼吸について」など、坐法の各ポイントごとに分類して、いろんな人が静坐について岡田虎二郎に質問して、それに対して虎二郎が答えた語録から引用された、詳細な"静坐の心得"がまとめられているものがありますので、もし必要な人は、あとで休憩の時にでもコピーしてもらってください。

(姿勢について)
◆お尻をずっと後に出す。腰をたて、肩から胸にかけて力を抜くようにすれば、鳩尾は自然におちる。
◆背筋にたるみのないように。健康体の脊椎は、S字状だ。
(呼吸について)
◆口を結び、鼻で息をする。鼻で息を出しながら、お腹に力を入れる。
◆一呼吸ごとに創造し進歩せよ。一呼吸一呼吸に自己という大芸術品を完成せよ。
(坐の上の心の持ち方について)
まあ黙ってお坐りなさい。
◆静坐は難行でも苦行でもない。自然と戦うのでなく自然に順応するのだ。これ位楽なものはない。故にああなろう、どうしようと、求めてはいかぬ。静坐は一番安楽な方法だ。
◆坐って悟ろうと思ってはならぬ。子供のような心になれと云えばほぼお分かりでしょう。子供を師匠として坐る。

…しかし、こういう言葉を意識しすぎると、頭でっかちになってしまいますので、何はともあれ坐ってみることにしましょう。
"我慢大会"にならないように、もし、しびれが切れたり膝が痛くて耐えられないという時には、一旦膝立ちになって、回復を待ってからゆっくり坐る。静坐が大変な時の"一時的な避難方法"として理解してください。
また坐に戻る時には、ドサッと坐らないで、お尻を後ろに突き出してから、股関節からゆっくり立ち上がってくるようにすると、腰や股関節の決まりがついた状態で上半身が起きてきます。坐禅の時も、この様な感じで上半身を起こすとよいでしょう。

では、軽く眼を閉じて…たぶんいろんなところに違和感を感じてくると思いますが、そういうものをうまく消化しながら…動いてもかまいません、楽なところを探しながら坐っていきます。

……では、このまま5分ほど坐りましょう。

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……このあと、学習ノート②に続きます。


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お読みいただき、ありがとうございます! 「財法二施、功徳無量、檀波羅蜜、具足円満、乃至法界平等利益。」(托鉢僧がお布施を頂いた時にお唱えする「施財の偈」)

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仏教的人生学研究員("通りのよい身心"探究専攻)/日本韓氏意拳学会会員(2018年より)/分からなさの間(あはひ)に雲遊萍寄する<いのち>のfootworker/藤田一照仏教塾「仏教的人生学科 一照研究室」「移動する学林」「道元からライフデザインへ」塾生(2016年度より)
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