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”もの”があることで”意識”が生まれる。

この夏、これまで活動をしてきて、一番大きいかも知れない気づきがありました。それは、これまでの考えをひっくり返し、これまでの活動をひっくり返してしまうくらいの気づきでした。

それは「”もの”があることで”意識”が生まれる。」ということ。

これまで、一生懸命に「ライフジャケット」の必要性を訴え、みんなに「ライフジャケット」を着けてもらうように呼びかけてきました。そうすれば変わっていくはず…と思っていたからです。でも、今年分かったのは「『ライフジャケット』そのものが準備されれば、そこから『水辺の安全についての意識』が生まれる!」ということです。つまり、これまでとは真逆。この夏のこの気づきは、今までのイメージや、活動のことが打ち砕かれるかのような感覚でした。

それの気づきは、香川県教育委員会が始めてくださった「ライフジャケット・レンタルステーション」の動きがきっかけ。それは予想をはるかに超える動きでした。

歴史を変えた!「香川県教育委員会が始めた『ライフジャケット・レンタルステーション』」

香川県教育委員会が始めた「ライフジャケット・レンタルステーション」は、県内の企業からの寄贈された50着のライフジャケットをキッカケに開設されました。

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この香川県教育委員会の動きは、これまでの「歴史を変えた!」といっても過言ではありません。何が起こったかというと「開設初日にシーズンの予約が全て埋まる」という予想を遥かに超える反響があったのです。

その時のことを、担当指導主事の先生は、こんな風に教えてくださいました。

開設初日(6月25日)で、多くの小学校や幼稚園・こども園から貸出を希望したいという声が寄せられ、あっという間に8月上旬までの予約がびっしりと埋まりました。学校からのニーズはあると思っていましたが、これほどまでとは思いませんでした。

少しずつ増やしつつ、各市町の教育委員会でもレンタルできるようになれば、これまで以上に学校と地域が一体となって安全教育を進めることができると思います。

「子どもたちが笑顔で遊んで、笑顔で帰る」

この当たり前が事故によって失われることがないように、香川県教育委員会は全力で支援したいと思います。

お話していて印象的なのは、「レンタルを始めていなければ、感じていないことがある」ということ。寄贈してもらって、実際に貸し出しをして、反響を見たからこそ「ライフジャケット・レンタルステーション」の必要性を感じることができたということをしきりにおっしゃっていました。

シーズンの終わり頃、「ライフジャケット・レンタルステーション」をやってみての感想をいただきました。

今のところ、レンタルステーションを設置してよかったと思うことしかありません。貸し出した学校等からは「使ってよかった」、「初めて使用する子どもたちもいたので、いい体験をさせることができた」などの声がほとんどです。

自分自身にも変化がありました。水辺の事故をニュースで見るたびに、「なぜライフジャケットを使用していないのか…」と感じるようになりました。おそらく、このレンタル事業で使用した子どもたちや教員等も同じように感じるようになったのではないでしょうか。

各学校がいつでも気軽に県教委や市町教委にレンタルできる仕組みができれば、もっと多くの子どもたちにライフジャケットの重要性を感じてもらえると思います。
それと同時に、ライフジャケットの使用方法や注意点を正しく指導できる人材の派遣や教員の研修も必要です。

子どもたちの安全に関しては、その地域に大きな事故が起こってからではなく、大きな事故が起こる前に行政が働きかけるようにできればいいなと思うようになりました。

注目したいのは、担当の指導主事先生も、「ライフジャケット・レンタルステーション」があったからこそ、自分自身に変化があり、水辺の事故について感じることが増えたということ。

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そして、もう1つ。驚いたことは、学校の先生方からの「本当は必要だと思っていたし、やりたかったから『ライフジャケット・レンタルステーション』が開設されたのですぐに申し込みました!」という声が多かったこと。主に、水泳の授業での「ライフジャケット着用体験」での使用が多かったようです。つまり、学校や園には「ライフジャケット」へのニーズはものすごくある!ということです。これも「ライフジャケット」が準備されたから見えたことです。

さらに、肝心の子どもたちにとってはどうか…というと「これまで水泳が苦手だったこがプール開きで『ライフジャケット』を着けて泳ぎ、とても楽しんでいた。」という声をいただきました。「ライフジャケット着用体験」をすると、ほとんどの子がすぐに浮けます。なので、とにかく、頭でどうのこうの言う前に「『ライフジャケット』の良さは着ければわかる!」と思っています。体験した子どもの感想の1つを紹介しますね。

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このように「ライフジャケット」そのものがあることで、「ライフジャケット」を体験することで、確固たる”意識”が生まれるということです。

この夏の動きから、これまでやっていたように「啓発によって”意識”を高め、『ライフジャケット』の必要性が理解たら準備をする」というやり方だともしかしたら広がっていかないかも…とさえ思っています。ちょっと大げさですが、「ライフジャケット」の充実を図ることが、啓発には最も有効だと感じています、

全国の全ての自治体に「ライフジャケット・レンタルステーション」を!

この夏、感じたことから「全国の全ての自治体に『ライフジャケット・レンタルステーション』を!」という動きをスタートさせました。学校や園、子ども会などで「ライフジャケット」を使いたい時に、すぐに準備ができるようにしたいのです。

間違いなく、”もの”があることで”意識”が生まれます。「ライフジャケット」が充実することで「水辺の安全の意識」は高まります。そして、何より子供達の命を守ることにつながると信じています。

そのための動きの1つとして、change.orgさんのサイトでデジタル署名を始めました。この署名が集まったからどうする…ってことは決まっていないのですが、ぜひ賛同いただければうれしいです。みんなの声で子どもたちを守る動きを加速させていければ…と思います。以下のリンクから、「賛同する」で応援よろしくお願いします!


思いはただ1つ…子どもたちの命を守ること。

「子どもたちにライジャケを!」
http://www.lifejacket-santa.com/





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