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「ライフジャケット」の浮力が小さいと沈んでしまうの?

「『ライフジャケット』には『浮力7.5kg』とかいう表示があると思いますが、そのくらいの浮力で大丈夫なのでしょうか?」

という質問をいただきました。完璧な答えではないと思いますが、これまで考えてきたことを少しまとめておきたいと思います。

まず、「『ライフジャケット』は何のために着けるのか?」ですが、これは「命を守るため」だと思います。では「命を守るためにはどれくらい浮けばいいのか?」ということを考えれば、必要な浮力が分かってくるはずです。

おそらく、その浮力は、

「命を守るための浮力」=「水に入ってもしっかり呼吸が確保できる浮力」

だと思います。水に入ってしっかり呼吸ができるためには、顔の部分が浮いている必要があります。つまり、「頭が浮いている」ってこと。つまり、必要な浮力は「人間の頭の重さ」の分の浮力ってことになります。

個人差はあると思いますが、人間の頭の重さは体重の10%と言われています。なので、必要な浮力は、

体重が30kgなら、約3kg。
体重が45kgなら、約4.5kg。
体重が60kgなら、約6kg。
体重が75kgなら、約7.5kg。

ってことになります。

ただ、よくあるのは、

「浮力が不足している沈むから危ない!?」


という話。

体重が70kgの人で考えてみます。下の図をご覧ください。

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浮力が7kgだったら、頭が水面より上になります。ちょっと首が長いですが、お許しください。では、浮力が少なかったら、どうでしょうか?例えば、浮力3.5kgしかなかったら・・・?

身体が沈んでしまう?

と考えてしまうかもしれないですが、人間の身体は水に入ると「水面に限りなく近いところまで浮いて、身体のほとんどは水の中」の状態で、約5パーンセント程度が水面より上に出ています。

こんな感じです。なので、例えば3.5kgの浮力だと、下の図のようになるはずです。

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しっかり呼吸は確保できないかも・・・ですが、着けていないよりは絶対にいいのは間違いありません。上を向けば、呼吸できます。

もちろん、適正な浮力の「ライフジャケット」を着けることは大切です。


ここまで読んでいただければ、少々浮力が大きくても、大人であれば問題はないことは分かって頂けると思います。肩くらいまで浮かせるには相当の浮力が必要ですから。

でも、子どもたちの場合は、ちょっと危ないことがあります。過去に記事にしているので、こちらをご覧ください。

あと、数年前に「沈んでしまうライフジャケット」が話題になったことがありましたが、そのことから考えたことについてもまとめていますので、こちらもぜひ。

間違いなく言えることは、「ライフジャケット」を着けていないよりは、着けていることの方が間違いなく命を守ることにつながります。ぜひ、水辺に近づく時は「ライフジャケット」を着けることをお忘れなく!

思いはただ1つ・・・子どもたちの命を守ること。

「子どもたちにライジャケを!」
http://lifejacket-santa.com/





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