「変化に合わせること」と、「変化に流されること」の違いとは?
現代の環境変化
人間は、環境の変化にとても弱い。
当たりまえのことではあるが、誰もが安住の場を求め、安心・安全に暮らせるように願っていることと思う。
しかし現実は、同じ状態が永遠に続くなんてことはなく、いまこうしている間にだって時間は流れ、変化が訪れている。
先日の記事のように、時代はどんどん先に進んでいるし、我々のライフスタイルや仕事内容も変わってしまう。
私たちの子どもたちはどんどん大人になるし、親は少しずつ老いていく。
何より、自分自身の身体にも年々変化は訪れている。
アフター令和の時代は、もはや終身雇用の時代ではないし、私たちがどれだけいまの場所を死守しようとしても、どうしても生活環境に変化が訪れやすいのが現状だ。
もはや、このようなスピード感のある時代には「変化は当然あるものだ」という前提に立った上で、”しなやかに”生きていく必要がある。
しなやかに、生きる。
まわりや時代の変化に対応するためには、やはり、自分自身も変化・進化をしていかなくてはいけない。
とはいえ、ただまわりに合わせて変化し続けるだけでは「流されているだけ」になってしまいます。
「変化に合わせる」ことと、
「変化に流される」ことは、紙一重。
自分では変化に合わせているつもりでも、いつの間にか変化に流されてしまっていた。ということは、少なくありません。
上手く行っている人というのは、やはり「時代に流される」ことなく、「時代に合わせる」ことが出来る人です。
「時代を掴む」とも言えるでしょう。
「変化に合わせる」ことと「変化に流される」ことの違いとは?
では、この違いは何なのかというと、「自分の軸」を持っているかどうかです。
どれだけ変化をしても、自分の軸があるかないかで、結果は大きく変わってきます。
言い換えると、
自分自身が成し遂げたいことや、自分自身の存在意義(アイデンティティ)、自分自身の生き方(コンセプト)こそが大事だということです。
これは私たち1人の人の生き方だけではなく、ビジネス上でも同じことが言えます。
たとえば、いまの企業を見ても、
これだけ流れが早い時代には、淘汰される企業と上手くいく企業とで、あきらかに明暗が分かれてしまっています。
たとえば大塚家具のゴタゴタが記憶に新しいところですが、いまの時代は「どのように経営するか?」なんかよりも「自分たちはどのような存在であるのか?」のほうが、よっぽど大事なわけです。
これが、お客さんを動かす力になるのですから。
一方、これまで自動車業界を牽引してきたトヨタは、来るべき自動運転やEVの時代に「自分たちはどのような存在であるのか?」を再定義しようとしているように感じます。
同じ自動運転を目指す上でも、テスラのコンセプトとトヨタのコンセプトは違うのだということを自分たちで明確化し、YouTubeなどの発信メディアを使って社内外に認知を広めようとしています。
こういった姿勢はさすがというか、我々も非常に参考になるところです。
アイデンティティの発掘
「自分たちはどのような存在であるのか?」
「何にこだわりを持っているのか?」
「それを社会に、どう還元できるのか?」
うまくいく人や起業家は、常にこれを自問自答しています。
自分の中になんとなく感じてきたイメージにフィットする言葉を探し、時代に合わせてその表現方法をアップデートし続けています。
「自問自答」というと急に仏教っぽくなってしまいますが、やはり言葉にできる。ということは非常に重要です。
言葉にできるからこそ、
その言葉で、家族やチームメンバーやお客さんに伝えていくことができるのですから。
これが「軸」をもち、「変化に対応する」ということです。
大人になると、ほとんどの人がなにかしらの仕事をするようになります。
いまでは専業主婦の方も減ってきているでしょうし、個人起業家は年々増え続けています。
多くの人が、仕事の成功≒生活の成功である以上、環境が変わらない。ということはあり得ません。
これからの環境の変化に「どう向き合うべきか?」というのは、もはや避けて通ることはできないのです。
変わること。続けること。
ただ、「軸」や「アイデンティティ」と言っても、なかなか難しい問題ですよね。
もちろん、いきなり答えが出るわけではありませんが、ヒントとなる考え方はあります。
それは、「続けること」を決めることです。
「変わること」も大事ですが、それ以上に「何を続けてきたのか?」そしてこれから「何を続けていくのか?」という問いにこそ、自分自身のアイデンティティが隠されています。
これまで培ってきた経験の中に、自分は何を見出してきたのか?
それをいまの時代にフィットさせるなら、どんな方法があるのか?
それを自問自答することで、時代に流されずに時代に合わせることができるはず。
流行りを追いかけ「変わり続けること」も良いのですが、
変化の早い時代だからこそ「変わること」と「続けること」の両軸を持っておくことが大事になってくるのです。
変化を楽しみ、自分を楽しみましょう。
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