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才能は自力で作れる! ~書評 ぼくたちは習慣で、できている。その6 習慣の作り方 ステップ14~21

習慣の力、以前から記事にしていますが、才能を作るには欠かせません。

人の行動の約半分は無意識に行われています。この無意識の行動を、自分の力になる行動に変えてしまう。これが習慣の力なのです。

勉強、筋トレ、運動、趣味の練習などなど、普段自分に対して義務として課していること。これを無意識で行えるようにすれば、一生の約半分は自分を高める時間にできるのです。

そんな習慣の身に付け方が50ステップに渡り紹介されているのが佐々木 典士著 「ぼくたちは習慣で、できている」です。本書の50ステップを実践すれば、間違いなく習慣は身に付きます。

実体験から、この習慣を身に付けるステップは非常に有効だと考えています。本書に出会う前に、ある一つの習慣を身に付けることに成功していたのですが、本書に記載の内容は、まさに私自身が実行していたことと一緒でした。ぜひ、記事を最後まで読んでいただくか、本書を読んでいただければと思います!

ステップ14 ハードルは内容に勝る

ウェブサイトを訪問したとき、読み込み時間が長いサイトがたまにあります。皆さんは、開ききるまで待つタイプですか?

個人差があると思いますが、「長くは待たない」という人が大半ではないでしょうか?

では、「待ってもいい」と思う目安の時間はどれくらいなのでしょうか?

webページの読み込みが2秒まで→約90%の人は開くまで待つ
読み込みが5秒以上→40%以上の人がそのウェブサイトを見るのをやめる
そんな統計データがあるようです。
なので、どんなに有益なコンテンツがあっても、どんなに面白いサイトでも読み込みに時間がかかってしまえばだれも見ないのです。

習慣も同様です。それがどれだけ有益な行動でも、実行するまでに時間がかかることは、やる気にならないのです。

ステップ15 やめたい習慣はハードルを高くする

やめられない習慣、それは意味がなくても、体に悪くても「ついやっちゃう」行動ですよね。そんな「ついやっちゃう」ことも、「めんどくせぇな」と思えば自然と足が遠のくのです。

著者が提唱するピスタチオ理論というのがあります。

ピスタチオは、固い殻に入ったナッツで、中身は美味しいのですが向くのが面倒ですよね。この面倒くささが働いて、素焼きのナッツよりも食べる量が減るのだそうです。あえて行動のハードルを高めることで、「ついやっちゃう」ことを面倒くさいことに変換してしまうのです。

ステップ14で述べたとおりですが、どれだけやりたくなることでも、時間がかかることや面倒くさいことであれば自然と足が遠のくというわけです。

ハードルを高めることは、こんな感じで応用ができるそうです
目覚まし時計を遠いところに置く→止めてからの二度寝防止
車の中にお菓子を置いておく→食べすぎ防止
冷蔵庫にお酒を入れない→飲酒防止

こんな工夫で悪い習慣のハードルを上げることができるのだそうです。

重要なのは自分の意志力を信用しないということ。これに尽きるそうです。自分が誘惑に負ける前提で準備をすることがベストなのです。注意すべきは、目の前に誘惑がないときは平気でも、いざそれを目の前にすると、人格が変わってしまうことです。

力石徹

力石徹も減量中に水欲しさに開かない蛇口を血が出るまで回してましたね。ジョーとの対戦を誓った瞬間と、減量中の自分が違う人格だということをあらかじめ予想していたのでしょう。

例えば、お酒が無い空間で断酒を決意しても、スーパーのお酒コーナーに行けば自然と決意が揺らぐものです。また、冷蔵庫にビールが入っているのを目の前にしたら?その瞬間の自分は、断酒を誓った時の自分とは違う自分になってしまうのです。

できるだけ誘惑からは離れるよう気を付けるといいそうです。

ステップ16. 初期投資にお金をかける

新しい趣味やスポーツを始めるときに、道具を買う必要がありますよね。どれくらいの価格帯のものを選びますか?

安いやつ、そこそこ、かなり高い。ピンからキリまであります。高いものを買うと、「あいつ、形から入っちゃって」となるかもしれません。

が、著者に言わせると、何かを始めるとき、道具をちょっとだけ良いものにする。これも習慣を続けるのには効果的なのだそうです。

「お金をかけたのだから、やらないともったいない(罰則)」という精神が働くのです。そして、ちょっと良いものの方が、デザインや機能が良く、手に取りたくなる。そうするとハードルを下げる効果もあるのだそうです。

ここで注意すべきは、「あれがないとできない」という風にならないことです。「道具をそろえないとできない」「専用の道具がないからできない」そうやってウダウダしてしまうと中々始められません。道具がなくてもできるなら、とりあえずやっちゃう。こんな精神が習慣化には必要なのだそうです。

ステップ17 チャンクダウンする

ここで少し耳慣れない言葉が出てきました。チャンクダウンとは、複雑で抽象的な事柄を、具体的なパーツに分解することなのだそうです。習慣の中には意外と複雑に見えることもあるでしょう。そんな複雑なことを分解して考えていくのです。

分解

複雑に見えることを習慣化するには
1. まず始める
2. まず始めるには→複雑で大きな仕事を、単純で小さな仕事へと分解する(チャンクダウン)
3. 分解した仕事をひとつづつこなす

面倒だなと思ったら?
対象となる事柄を紙に書くと良いそうです。例えば「ジムに通う」だったら。

「ウェアを買う」、「シューズを買う」、「プランを選ぶ」、「会員証を作る」、「マシンの使い方を教えてもらう」漠然とジムに通うことを対象にすると、上に書いたことを一気にこなさなければと考えます。面倒くさそうに思えて、気が萎えますよね。
でも一個ずつこなすのは難しいことではありません。そして一個ずつやれば、自ずとゴールにたどり着くということです。

ステップ18 目標はバカバカしいほど小さくする

何か目標を立てるとき、皆さんはどうしますか?例えばダイエットをするとしたときに、

運動は毎日ランニング10 km、 食事は1500 kcalに抑えて、半身浴を毎日して・・・などとたくさんの目標を設定し、しかも一つ一つが結構厳しいものだったりしませんか?

実はこれが習慣を身に付けられなくする原因なのだそうです。

何かに挫折するときは、決まって何度挑戦しても報酬を得られなかった時です。これは、最初の目標が高すぎることが原因です。なので、最初に設定する目標をとても小さくするべきなのです。

目標はばかばかしいほど小さくする→簡単だから達成した→ついでにもうちょっとやろうかな

これで十分なのです。

以前の記事でも書きましたが、目標を達成できないと、自己否定感が生まれてしまいます。これが習慣を途切れさせる一番の原因なのです。なので目標は限りなく低くがおススメなのだそうです。

例えば筋トレの目標を立てるとき、理想的には腕立て30回、ランニング3 kmとしたいところを、「腕立て1回、外をちょっと散歩する」とした方がいいのです。本当に気が乗らないときや、時間がないときは、この超低い目標を達成する。そうすれば、目標未達の自己否定感が一切なく、習慣が長続きするのです。(以前の記事、良かったらこちらもどうぞ)

ジムに行く習慣をつけたいのであれば、“ジムに行く”だけ。そこで何をするか、という目標は必要なし。とにかく、その場所に行くだけでも習慣作りには有効なのです。


ステップ19 今日やる

例えば12月27日に、「新年の目標はランニングを続けることにしよう。」と思ったときに、ランニングをいつから始めますか?

その日、1月1日になったら

どこから始めるかは個人の自由ですが、著者曰く、切りのいいところから始める。これが習慣を身に付ける際のご法度なのだそうです

例えばテスト前に勉強しなきゃと思って、時計を見たら8:17だった。よし8:30からやるか。となっていざ8:30頃になると、いや9:00からやるかと考える。そうしてるうちに結局やらなくていいかになってしまう。
こんな経験がある人も少なくないと思います。

そうならないためには、思い立ったらすぐに始めてしまう。時間、日にちの切りが悪いとか、季節がどうとかではなく、とりあえず始めてしまう。これが大切なのだそうです。

ステップ20 毎日やる方が簡単

”毎日やる””週三回のペースでやる”どちらの難易度が高いでしょう?

実は週三回ペースでやるより毎日やる方が、簡単なのだそうです。

なぜか?

週三回のペースでやる場合、「昨日やったから今日はいいか」「昨日やるはずだったけどやってないから今日、倍の量やるか」「あれ、今日はやる日だったっけ?」とわざわざ意識をして、その行為を”やる”か”やらないか”決める必要が出てきます。

以前の記事に書いた通り、意識的に行動すると意志力が消費されるそうです。意識して、意志でやるかやらないかを決めるのは、とても難しいのです。その行動が、ダイエット、筋トレ、ランニングなどキツイものだとなおさらです。

解決策は無意識にやるということです。無意識に行動するには、”毎日やる”と決めて、自動的に「やる」という選択肢しか取れないようにすると良いそうです。

今日できなかったことを、明日の自分ができるように妄想しない

やろうと思っていたことを、明日に回す時に、こう思ったことありませんか?

「明日の自分なら、これをバリバリ一瞬でこなせる気がする。明日やるか。」

私も経験がありますが、なぜか妄想の中の明日の自分がハツラツと輝いていてなんでもできちゃう気がするんですよね。

今日の自分は、挫折するけど、将来の自分はきちんと成し遂げる。

こんな妄想を誰しもが持っているそうです。これを裏付ける話として、マクドナルドでサラダをメニューに追加したら、なぜかビックマックの売り上げが伸びたのだそうです。

なぜか?

これは、「今日の自分はビックマックを食べちゃうけど、将来の自分は、ヘルシーにサラダを食べるだろう。」という謎の妄想をし、摂生を未来の自分に託し、今日の自分は不摂生するというわけです。快楽の前借のようにしか思えませんが、人は将来の自分に過剰な期待をしてしまうのでしょうね。

ここで、肝に銘じておくべきこととして、明日の自分は、今日の自分と同じことをするということです。

今日だけは○○しよう。こう思いながら淡々と習慣をこなしていくことも大切なのです。

ステップ21 例外を即興で作らない

毎日やることを決めていても、冠婚葬祭、旅行などイレギュラーなことがあった時に、いつも習慣にしていることがどうしてもできなくなることがあります。

こういった事態のために、事前に毎日やることに対して”例外”を作っておくといいのだそうです。

例えば、旅行に行く日はやらない。冠婚葬祭の日はやらない。など、予め決めておくといいそうです。さもないと、即興で「今日は特別な日」と勝手に決めてトレーニングをサボったりお酒を飲んだりが簡単にできてしまうからです。

予め決まった例外を取り入れることは、マンネリな習慣に新鮮さを取り戻してくれるスパイスになるのだそうです。そういった観点からも、年に何回か、予定した例外の日を設けるのも良いのかもしれませんね。

感想
習慣を身に付けるにあたって、毎日やると決めるのはとても大切だと感じます。私も、ボクシングジムには曜日を決めずに通ってます。時間がある日は必ず行きます。行くという選択肢しか存在しないと、とりあえずジムに何も考えずに行くんですよね。で、一度ジムに行けば、あとは自動的にルーチンとして既定の練習を始められるんです。そして、作業興奮の典型だと思いますが、ロープ跳びのあたりからどんどんやる気が出てきて、結局毎回2時間くらい練習をやれるんですよね。
毎日やる。自分に選択の余地を与えない。とても大切ですし、簡単に習慣が身に付く方法だと思います。

長くなるのでパートを切ります。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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