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才能は自力で作れる! ~書評 ぼくたちは習慣で、できている。その5 習慣の作り方 ステップ7~13

皆さんは何か新しい習慣や目標、例えばダイエットや勉強を始めて挫折したことはありませんか?結構多くの人があると思います。原因は何だと思いますか?

意志が弱いから?忙しいから?実際はこの答えは適切ではないそうです。

答えは”正しい方法を知らなかったから”。意志を強く保っても、そして時間ができたとしても、適切な方法を知らなければすぐに挫折してしまうのです。

この記事では、「ぼくたちは習慣で、できている」を読解し、より良い習慣を身に付ける方法を知ることを目的としています。今回は 3章に記載の習慣を身に付ける50のステップを解説します。長くならないように、今回はステップ13までの解説にします。それでは始めます。

第3章読解 習慣を身に付ける50のステップ

ステップ7 真犯人を探す探偵になる

習慣が身に付かない、もしくは”やめたい習慣”がなかなか無くならない場合、原因を特定すると良いそうです。自分が習慣を手に入れられない場合、自分の行動を日記に書き残しておくと、原因が特定しやすいのだそうです。著者は、早起きの習慣が身に付かない悩みから、書き溜めておいた日記を読み、原因を究明したそうです。そうすると、

日中、仕事をうまくこなせず罪悪感を感じる→お酒を飲んでしまう(罪悪感があると、不安で目の前の報酬に飛びつく脳になってしまうため)→お酒のせいで睡眠の質が悪く、早起きができない。

というパターンで早起きを失敗していたそうです。
良い習慣が身に付かない、または、やめたい習慣が断ち切れないときは、原因を特定することが大切なのだそうです。

ステップ8 アイデンティティを言い訳にしない

職業、性別、キャラクターなど、自分の属性を言い訳にして行動を決めてしまっている人が以外の多いのではないかと著者は言います。例えば新聞記者や編集者は膨大な書類を地層のように積み上げている人が多いそうです。この書類の堆積物、なくても良いどころか、むしろない方が仕事がスムーズに進んだそうなのです。

”作家は原稿が遅いもの”、”芸術家はインスピレーションを待つもの”。こういった幻想があるのだそうです。が、結果を出しているプロは、実は平凡で規則正しい生活と仕事の進め方をしているようです。

ここから言えることは、典型的なイメージからくるアイデンティティはあくまで外的なイメージからくるものであり、自分でその幻想を打ち砕いて、自分の思い描く像とともに習慣を作ることができるということです。

ステップ9. まずはキーストーンハビット

キーストーンハビットという耳慣れない言葉が出てきました。これは、「実行することで、他の行動にも影響を与える要となるような習慣のこと」だそうです。

~例えば~
早起きをする→出勤までの時間勉強できる→本業に集中できる→残業せずに帰れる→ジムに行ける→自己肯定感につながりお酒を飲まなくても満足した一日となる。

上の例では、早起きするということがキーストーンハビットとなるのです。

ここで重要なポイントとしては、”キーストーンハビットは一日の習慣における先鋒であり大将である”という点です。例えば、上の例では、早起きができなければ朝、勉強ができません。さらに頭がさえない状態から本業を始めるので効率が上がりません。結果として残業をする可能性が出てきます。残業してしまうと、ジムへ行けず運動できない状態になり、自己否定感からお酒を飲んでしまうかもしれません。このように、次に続く行動に丸ごと影響を与える”キーストーンハビット”が自分の習慣に存在する場合、これを死守することを心掛けましょう。

ステップ10 自分観察日記をつける

習慣の中で初期に身に付けるべきなのが日記なのだそうです。日記は自分の観察記録であり、無慈悲で客観的な事実のみを記した記録なのです。人間は、簡単に事実を捻じ曲げ、言い訳を作ってしまうのです。

例えば、ダイエット中に「チートデイ」を作って炭水化物を食べたり、お祝いだからと言ってお酒を飲む。こういう自分への言い訳も、日記を読み返せば、ただの屁理屈をこねいる自分を客観的に観察できるのです。

日記は、エッセイではなく、事実をかくことが大切です。比喩表現や世相を切るような言葉は必要ないのだそうです。つまり、事実だけを書き連ねて後から自分の行動を客観的に振り返る記録を残しておくことが必要なのだそうです。

ステップ11 瞑想で認知力を鍛える

メタ認知をすることができるのです。何かを感じていることを第三者的な目線で感じること。例えば「お酒飲みたいなぁ」、ではなく「お酒飲みたいなぁと思ってるな」と気づくことです。

このメタ認知は、自分のクールシステム(ムラムラと何かしたくなる時、欲しくなる時に、それを落ち着ける作用)を高めることができるのです。このメタ認知を鍛えるには瞑想がおススメなんだそうです。

実はアルコール依存症の治療にも瞑想が取り入れられているそうです。瞑想をするとメタ認知が鍛えられる上、脳の「後帯上皮質」という領域の活動が抑えられるのだそうです。この領域は同じ事を繰り返し考えることと関連があるそうです。例えば、お酒の依存症になった時「お酒、お酒、、、、」という風に繰り返し考え強迫観念が生まれてしまうのを抑えることができるのです。

ステップ12. やる気はやる前に出ないと知る

やる気は、いつまで経ってもやってきません。やる気は、やってるうちに出てくるのです。これを作業興奮というのだそうです。

脳科学者の池谷裕二さんの言葉に「やる気は作業をしないと出ない、脳の側坐核が活動するとやる気が出る。側坐核は何かをしないと活動しないのです。」があるそうです。

作業興奮を利用する。まずは、やってみる。そしてやってるうちに楽しくなる。そんな経験をするべきなのです。


ステップ13 ハードルを下げる

何かを始めるには、とりあえずやってしまう。これが大切なので、始めるときのハードルは出来るだけ低い方がいいのです。車輪は動き始めるときに一番エネルギーを食うのだそうです。これと同様、人も何かを始めるときは、徹底してハードルを下げるべきなのです。

ハードルを下げるとは、すぐに手に入れられる、触れるようにしておくことです。例えばアマゾンのオンライン決済はクリック一つで完了し、今ではスマートスピーカーで音声注文できるまでになっています。これもハードルを下げる人間の心理を突いた戦略なんでしょうね。

ハードルを下げる工夫は「距離と時間、手順、心理」

距離と時間

趣味の教室やジムに通っている場合、家から遠いと「やれやれ」と”通うハードル”が上がってしまいます。できるだけ近くに通うことでハードルを下げることができるのです。これが距離の効果です。

さらに、準備に時間がかからないようにすることも大切です。何かと準備に時間がかかると、行くまでに気持ちが萎えてしまいます。例えばジムの用意でも、脱ぎ着がしやすいウェア、出し入れしやすい鞄などを使うことで準備に時間がかからず、心理的なハードルが下がるのだそうです。

手順

例えば、ジムに行くのに”着替える必要がある場合”と”そのままジムでトレーニングが始められる場合”とでは、ジムに行く際の「着替え」という手順を一つ省けます。すぐにできる。楽に始められる。こういう工夫もハードルを下げる一つの方法なんだそうです。

心理的なハードル

初心者だと特に「恥ずかしいな」とか「笑われるんじゃないか」という心理的なハードルを感じることがあると思います。これを考えてしまうと、なかなか最初の一回目が踏み出せないのだそうです。なので、「下手でもいい」「ちょっとやってみるだけでいい」と楽に始めるのが良いそうです。

これは私自身の経験ですが、私は31歳になって初めてボクシングジムに通い始めました。実際、ボクシングジムは強面のお兄さんたちが黙々とサンドバッグやミットを打ちながら、トレーナーにどやされているようなイメージを漠然と持っていました。でも、あこがれのボクシング、いつか始めるなら今しかないと思い、恐る恐る電話をしてみたのです。その時電話対応をしてくださった会長さんは、とても気さくでした。年齢を聞かれたときに恥ずかしながら31歳だと伝えると、「それならまだまだバリバリにやれるね!」と言ってもらえたのです。この一言が、私のジムへと通う一歩を後押ししてくれたように思います。この時の一言がなければ、ひょっとしたらジムには今のように通えてなかったかもしれません。

特に男性はプライドが高い人が多いと思います。なので始める際は心理的なハードルに引っかかるパターンが一番多いように思います。ここで大切な心がけは、中途半端でもいいので自分がやりたいことに挑戦してアウトプットするということなんじゃないかなと感じます。以前「個人力」を紹介した記事でも同じことを書きましたが、とにかく中途半端でもなんでもいいんです。自分がどれだけ楽しんでいるのかを発信したり、人に伝えたりして、自己満足をするっていうことが一番大事なんじゃないかなと考えています。好きでやっていれば、そのうちそれが上手になる可能性も高いです。嫌々やっている人が、その分野でハツラツと大好きでやっている人には絶対勝てない気がします。自分の心理的なハードルを下げて、マイペースにやる。そうすると楽しくなると思いますので、やってみてください。

悪い習慣をやめる場合は上の逆をやっていくといいそうです。つまり、始めるハードルを上げることが大切なんだそうです。つまり、取り出すのができるだけ面倒くさい場所に依存の対象をしまい込むなどの工夫でそれを寄せ付けないようにするといいそうです。

まとめ

悪癖や習慣を継続できない理由をきちんと理解する
自分のキャラクターを、継続できない言い訳にしない
キーストーンハビットを死守する
日記を書いて自分を客観的に観察する
瞑想をして、メタ認知を手に入れる
やってるうちにやる気が出てくる「作業興奮」を味方に付ける
習慣を始めるために、始めるハードルを徹底的に下げる

長くなったのでパートを切ります。次回も習慣を身に付ける方法を解説していきますので、良かったら見てください。読んでいただきありがとうございました。

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