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スポーツの魅力

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自転車競技やトレイルランニングなどを通じて考える様々な角度からスポーツの魅力について。自身が選手としてはもちろん、大会オーガナイザー&大会を支援する側としての視点、何よりそのスポ…
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#応援したいスポーツ

スポーツの力で世界を鮮やかに

【EF Education-NIPPOの新しい取り組み/スポーツの力で世界が鮮やかに照らされた日】 現在GCN RACINGにてスタートからライブ中継されている「Ronde van Vlaanderen - Tour des Flandres Route 2021」を観ながらこの文章を書いている。このレースはプロロードレースの世界において世界最高峰のレースのひとつと言っても過言ではない。ツール・ド・フランスのように複数日に渡って総合優勝を決めるステージレースではなく、一日で

世界は果てしなく広く、果てしなく深い

【プロロードレーサー・中根英登と共に広がる果てしない世界】 ・Text Image by TEAM NIPPO official FB page EF-NIPPO TEAMとしては目下中東・ドバイで開催中の砂漠を駆け抜ける7日間のステージレース「UAE Tour」への参戦、そして今週末土曜日(27日)に開催を予定している石畳クラシックの初戦「オンループ・ヘットニュースブラッド」を皮切りにして春のクラッシックシーズンへと進んで行く最中にあるようだ。そしていつも声援を送る地元

世界が鮮やかに照らされる

【世界が鮮やかに照らされる/スポーツの力 〜プロロードレーサー・中根英登を通じて感じる世界〜】 昨年10月12日、TVの向こう側、僕が暮らす愛知県新城市から約13000㎞以上離れたその日のスペイン・バスク地方の山間はとても冷たそうな秋の雨が終始降り続いていた。画面の中ではそんな雨の降りしきることなどお構いなしにという具合に、自転車ロードレース「第97回 プルエバ・ビジャフランカ=オルディシアコ・クラシカ(UCIヨーロッパツアー1.1)」がスタートしいた。ストリーミング中継も

Run for Joy

昨夜【2020 DA MONDE TRAIL Challenge Autumn】というエントリーにてこの秋、10月25日に予定している2020 DA MONDE TRAIL Challenge Autumn 開催の是非について書いた。自分自身が大会事務局としてかなり葛藤した決断で、大会のwebページに掲載する文章にも悩んだ。以下原文のまま紹介させていただく。 【2020 DA MONDE TRAIL Challenge Autumn 開催の是非について】 2020 DA

夏の終わり

夏の思い出を作りに大切な仲間たちと日帰りで、少し特別な場所をのんびりと自転車登る旅に出た。標高2000mを超えるそこに吹き抜ける風、空の色、雲の造形。全ては夏の終わりに通じ、また季節がひとつ変化しようとしている。人と人を繋ぎ、経験に勝る財産はどこにもない。 こうした仲間たちがいて今の自分が自分らしくあることが何よりの幸せである。大切な一日をありがとう。

印象的な、象徴的な朝

「やっぱ朝っすよ」という近所のトレイルライダーの声に引っ張られて、5時に起床する。体は全く動かないけれど、前日から出発の準備してあるので、ごそごそと着替えを済ませ、ヘルメットを被る、MTBに跨り、合流しのんびりと走り出す。 朝日を見ながら坂を登る。ほとんどウォームアップにならないところからの6㎞のオンロードの坂はMTBには少々きつい。坂を登りながら東から朝日がじわじわと昇ってくるのを背中に感じる。 朝日を浴びながらのパドリングでもがくサーフィンの気分はこうしたものなのだろ

スポーツの力

早朝5時。まだ暗いうにち会場に到着、東の空が明るくなるのを見ながらイベントの準備は始まる。少しづつ準備が整い、明るくなった会場に関係&参加者が集まり始める。いつもの社交の場の始まりだ。 今日は6ヶ月ぶりのブース、イベント開催。「元気でしたか?」なんて何気ない挨拶。「あぁ、そういえばこんな感じだったな」とスポーツで人が繋がる場に自分の役割を見る。どんな競技であれ人と人が繋がってこそスポーツは成立する。どんなに難しい状況下、どんなスタイルであってもその社交の場を無くしてはならな

世界とつながるローカルレース

昨日このnoteにも書いたのだが、9月に開催される平田クリテリウムに「世界選手権トラック2020」の女子オムニアム競技で日本史上初となる金メダルを獲得した梶原悠未選手が参加することが自身のTwitterにより発表された。 この世界選手権での日本人による金メダル獲得は他種目を合わせても33年ぶりということだ。金メダルを獲得したのは2020年2月26日〜3月1日の日程でロックダウンとなる前のドイツ・ベルリンで開催された世界選手権。その後ロックダウンなどを経てその日本人現役世界チ

Bretagne Classic(ブルターニュ・クラシック)

ロックダウン後、7月上旬より再度ヨーロッパに渡欧し、活動を開始した地元愛知県出身で、ヨーロッパの自転車プロロードレースの世界で活躍する中根英登 選手(NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス)。これまで以下の3戦を戦ってきた。 Sibiu Cycling Tour 2020(シビウ・サイクリングツアー/UCIヨーロッパツアー2.1)/ルーマニア Mont Ventoux Dénivelé Challenge(モンヴァントゥ・デニヴェレ・チャレンジ/UCIヨーロッパツアー1.1

伊藤雅和選手/愛三工業レーシングチーム

先日Twitter上に「あれ?」と思う写真を見かけ目を止めた。そして以下のリンクしたのがその目を止めた写真である。 体内に金属が入った痛々しい写真であるが、このツイートの投稿者は国内の自転車プロチーム・愛三工業レーシングチームに所属するプロロードレーサー・伊藤雅和選手だ。 そしてこれは同じ個所、僕の現在の身体の中だ。MTBトレーニング中にアスファルトに叩きつけられ緊急手術を受けたのは昨年の9月。左右の違いはあるが、同じ場所を同じように骨折し施術されたことに疑いの余地はない

伝説の魔の山へ/プロロードレーサー・中根英登

自転車ロードレースの世界では「魔の山」の名で数々の伝説、名勝負を生んできた「モン・ヴァントゥ(Mont Ventoux)」という白い山が有名である。南フランス、プロヴァンス=アルプ=コートダジュールエリアに聳える、まさに「プロヴァンスの巨人」とも言える異様な雰囲気を持った独立峰だ。前回ツール・ド・フランスでこの山が舞台となり山頂ゴールとなったのは2013年の第15ステージ。リーダージャージ・マイヨ・ジョーヌを着る「クリス・フルーム」と総合争いをする「ナイロ・キンタナ」の最終登

Wellcome back/UCI World Tour/STRADE BIANCHE

8月1日(土)乾いた熱風が吹き抜けているであろう、真夏のイタリア・トスカーナ地方でストラーデ・ビアンケ(STRADE BIANCHE/1.WWT/184㎞)が開催された。例年春先のクラッシックシーズン序盤に開催されているワンデイレースだが、今年は春先より猛威を振るう世界的なパンデミックによるレース休止~延長となっていた。しかし、中止ではなく延期による開催という非常に難しい決断の中、無事開催されようやく今シーズンもロードレースのUCIワールドツアー再開の火ぶたを切ることとなった

サイクルロードレースの魅力

「サイクルロードレースの観戦が好きだ」と一口に言ってもいろいろな観戦の仕方がある。世界のトッププロが集う国際ロードレースにおいてはトップ選手による高いパフォーマンス、白熱のレースが好きという人もいるだろう。またひいきにしている選手、チームにフォーカスした応援、楽しみ方というのもあるだろう。 僕にとっての観戦の楽しみとはなんだろう。そう聞かれたら僕は「景色と暮らし」と答える。自転車ロードレースは1日のレース距離が200kmを越すものも多く、その日数もグランツアーと呼ばれるレー

Sibiu Cycling Tour 第1ステージ

特にイベントなどない、祝日、週末は日記も静かに綴りたい。平日の日記のボリュームが1000字近い量になるので、週末くらいはこれがいい。スポーツで言えばレスト、そう、脳のレスト。 ▪︎SONY RX100M7 曇り空から差し込んだ柔らかな光と陶器。 夕方からは昨日のプロローグからルーマニアで始まった国際ロードレース「Sibiu Cycling Tour2020」を走る中根選手のレースをストリーミング中継で観戦&応援。もちろん中継のルーマニア語はわからないけれど、数時間見てい