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スポーツの魅力

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自転車競技やトレイルランニングなどを通じて考える様々な角度からスポーツの魅力について。自身が選手としてはもちろん、大会オーガナイザー&大会を支援する側としての視点、何よりそのスポ… もっと読む
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待ち焦がれるということ

【中根英登選手(EF Education - Nippo)がベルギーで開催されるワンデイレース「61st De Brabantse Pijl (1.Pro)/201.7km」に出場】 2021年4月14日に開催される「ブラバンツ・ペイル」の創設は1961年。今年の開催で第61回を数えるベルギーで開催されるクラシックレース(ワンデイレース)。 近年はパリ〜ルーベとアムステルゴールドレースの間に開催され、今年は201.7kmを走破する。ベルギーのクラシックレースらしい距離、石

スポーツの力で世界を鮮やかに

【EF Education-NIPPOの新しい取り組み/スポーツの力で世界が鮮やかに照らされた日】 現在GCN RACINGにてスタートからライブ中継されている「Ronde van Vlaanderen - Tour des Flandres Route 2021」を観ながらこの文章を書いている。このレースはプロロードレースの世界において世界最高峰のレースのひとつと言っても過言ではない。ツール・ド・フランスのように複数日に渡って総合優勝を決めるステージレースではなく、一日で

世界は果てしなく広く、果てしなく深い

【プロロードレーサー・中根英登と共に広がる果てしない世界】 ・Text Image by TEAM NIPPO official FB page EF-NIPPO TEAMとしては目下中東・ドバイで開催中の砂漠を駆け抜ける7日間のステージレース「UAE Tour」への参戦、そして今週末土曜日(27日)に開催を予定している石畳クラシックの初戦「オンループ・ヘットニュースブラッド」を皮切りにして春のクラッシックシーズンへと進んで行く最中にあるようだ。そしていつも声援を送る地元

世界が鮮やかに照らされる

【世界が鮮やかに照らされる/スポーツの力 〜プロロードレーサー・中根英登を通じて感じる世界〜】 昨年10月12日、TVの向こう側、僕が暮らす愛知県新城市から約13000㎞以上離れたその日のスペイン・バスク地方の山間はとても冷たそうな秋の雨が終始降り続いていた。画面の中ではそんな雨の降りしきることなどお構いなしにという具合に、自転車ロードレース「第97回 プルエバ・ビジャフランカ=オルディシアコ・クラシカ(UCIヨーロッパツアー1.1)」がスタートしいた。ストリーミング中継も

変わらないもの、変わりゆくもの

僕は愛知県の北東部に位置する奥三河というエリア、自身も暮らす新城市で年に二回トレイルランニングのローカル大会を主催している。規模としては各大会毎に参加者関係者で1000名ほどの規模のものだ。 ■DA MONDE TRAIL webサイト 都市部のイベンターが地方を間借りして大会を運営するのではなく、地域発、地域密着型の活動として活動し、行政連携、地域連携、新たな地域ネットワークや活力を生み出しながら6年が経った。 しかしこの春からの世界を覆う緊張と非常事態の中、春の大会

大会と共に育まれるもの

大会を開催して6年になる。大会当初は自分たち自身も、その暮らしや環境がこんな風に良くも悪くも大きく変化するとは思ってもなかった。そういう点ではたった6年だが、まだまだ時代は穏やかで、自分たちもそれなりに若かったのかもしれない。 そんな大会の歩みと共に、その傍にあった子供たちの姿。まだ6年間といえども、年に1度を基本としている他の大会とは違い、私たちの大会、集いの場は春と秋の年2回、それはまるで地域のお祭りのように、その暮らしの隣にDA MONDEがあり、大会とともに成長して

Run for Joy

昨夜【2020 DA MONDE TRAIL Challenge Autumn】というエントリーにてこの秋、10月25日に予定している2020 DA MONDE TRAIL Challenge Autumn 開催の是非について書いた。自分自身が大会事務局としてかなり葛藤した決断で、大会のwebページに掲載する文章にも悩んだ。以下原文のまま紹介させていただく。 【2020 DA MONDE TRAIL Challenge Autumn 開催の是非について】 2020 DA

夏の終わり

夏の思い出を作りに大切な仲間たちと日帰りで、少し特別な場所をのんびりと自転車登る旅に出た。標高2000mを超えるそこに吹き抜ける風、空の色、雲の造形。全ては夏の終わりに通じ、また季節がひとつ変化しようとしている。人と人を繋ぎ、経験に勝る財産はどこにもない。 こうした仲間たちがいて今の自分が自分らしくあることが何よりの幸せである。大切な一日をありがとう。

印象的な、象徴的な朝

「やっぱ朝っすよ」という近所のトレイルライダーの声に引っ張られて、5時に起床する。体は全く動かないけれど、前日から出発の準備してあるので、ごそごそと着替えを済ませ、ヘルメットを被る、MTBに跨り、合流しのんびりと走り出す。 朝日を見ながら坂を登る。ほとんどウォームアップにならないところからの6㎞のオンロードの坂はMTBには少々きつい。坂を登りながら東から朝日がじわじわと昇ってくるのを背中に感じる。 朝日を浴びながらのパドリングでもがくサーフィンの気分はこうしたものなのだろ

スポーツの力

早朝5時。まだ暗いうにち会場に到着、東の空が明るくなるのを見ながらイベントの準備は始まる。少しづつ準備が整い、明るくなった会場に関係&参加者が集まり始める。いつもの社交の場の始まりだ。 今日は6ヶ月ぶりのブース、イベント開催。「元気でしたか?」なんて何気ない挨拶。「あぁ、そういえばこんな感じだったな」とスポーツで人が繋がる場に自分の役割を見る。どんな競技であれ人と人が繋がってこそスポーツは成立する。どんなに難しい状況下、どんなスタイルであってもその社交の場を無くしてはならな

世界とつながるローカルレース

昨日このnoteにも書いたのだが、9月に開催される平田クリテリウムに「世界選手権トラック2020」の女子オムニアム競技で日本史上初となる金メダルを獲得した梶原悠未選手が参加することが自身のTwitterにより発表された。 この世界選手権での日本人による金メダル獲得は他種目を合わせても33年ぶりということだ。金メダルを獲得したのは2020年2月26日〜3月1日の日程でロックダウンとなる前のドイツ・ベルリンで開催された世界選手権。その後ロックダウンなどを経てその日本人現役世界チ

Bretagne Classic(ブルターニュ・クラシック)

ロックダウン後、7月上旬より再度ヨーロッパに渡欧し、活動を開始した地元愛知県出身で、ヨーロッパの自転車プロロードレースの世界で活躍する中根英登 選手(NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス)。これまで以下の3戦を戦ってきた。 Sibiu Cycling Tour 2020(シビウ・サイクリングツアー/UCIヨーロッパツアー2.1)/ルーマニア Mont Ventoux Dénivelé Challenge(モンヴァントゥ・デニヴェレ・チャレンジ/UCIヨーロッパツアー1.1

伊藤雅和選手/愛三工業レーシングチーム

先日Twitter上に「あれ?」と思う写真を見かけ目を止めた。そして以下のリンクしたのがその目を止めた写真である。 体内に金属が入った痛々しい写真であるが、このツイートの投稿者は国内の自転車プロチーム・愛三工業レーシングチームに所属するプロロードレーサー・伊藤雅和選手だ。 そしてこれは同じ個所、僕の現在の身体の中だ。MTBトレーニング中にアスファルトに叩きつけられ緊急手術を受けたのは昨年の9月。左右の違いはあるが、同じ場所を同じように骨折し施術されたことに疑いの余地はない

一人旅/乗鞍岳

ここ最近のふたつのnoteでのエントリーなどを見ていると自分は「傲慢で、(自分は)誰かの役に立つと信じていて、そしてずいぶん世の中に鬱屈とした不満があるのでは」と自問自答している。一見提案的で良さそうなテーマを選び、さらに誤解されないような言葉を選び、理路整然と長々と言ってはいるが、結局のところそんな自分自身の問題や不満を不特定多数にブログを通してぶつけているような気がしていたからだ。そう思うと言うことはきっと、多分そうなのだろう。そのテーマがたまたまタムリーな観光の話だった