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一人旅/乗鞍岳

ここ最近のふたつのnoteでのエントリーなどを見ていると自分は「傲慢で、(自分は)誰かの役に立つと信じていて、そしてずいぶん世の中に鬱屈とした不満があるのでは」と自問自答している。一見提案的で良さそうなテーマを選び、さらに誤解されないような言葉を選び、理路整然と長々と言ってはいるが、結局のところそんな自分自身の問題や不満を不特定多数にブログを通してぶつけているような気がしていたからだ。そう思うと言うことはきっと、多分そうなのだろう。そのテーマがたまたまタムリーな観光の話だったとか、〇〇についてだったと言うことだけだ…多分。だからきっと「(そんなエゴや自己中心的な)文章や日記なんか読みたくないよ」と、または「めんどくせなー」と思っている人も多数いると思う。勝手に放り込んでおいてブログやSNSをそのように使ってしまい申し訳なく思う。

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近々のふたつのエントリーはすでに以前よりそんな自分に嫌気がさしていたことが、たまたま観光などのテーマを通じ、記事になって吹き出たに過ぎないような気がしている。「ああ、やっぱり」言う訳ではないが、こうした自身の心が強く揺れ動いている気配はこの春先より感じ取っていた。そのように自分自身が重たくふさぎ込んだり、自分に嫌気がさしたり、心が揺れ動いて実はあまり誰とも話したくないようなことが続くと行きたくなる場所がある。そこは一人が似合いとても静かな場所なのだ。そんな自分からの現実逃避と言う訳ではないが、天気と休みの具合がピタリと一致したので、今日2時起きでその場所を目指し自転車を積み込み、一人旅に出た。

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2時に起き出発。目的地までは約4時間。夜明けを移動とともに眺めがら、現地に着き、雲ひとつない快晴の中、準備をし、ゆっくりとペダルを漕ぎ出す。約20kmの坂を天空目指し淡々と、そして無理なくのんびり登る。時折写真を撮る。そして帰宅する。会話はほとんどない。自分にとって特別な場所に身をおき、静けさと重なりあい、サドルの上の自分だけの世界に浸る。自分だけの世界を広げる、誰にも邪魔されることない空間だ。素晴らしい景色と、心地よい風、そして夏の日差し。まさに天空を自転車でサイクリングしている気分だ。自転車でたどり着くことができる日本で最高の場所のひとつであることは全く疑わない。もちろん自転車でなくても、山歩きとしても素晴らしい。

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そんな風にわかりやすく現実逃避したところでけして自分自身の有り様も、日々の現実も何も劇的に変わらないことは知っている。なぜならもう何回もそうして繰り返しているからだ。けれども毎回そこを訪れることで感じる幸福感だけは揺るぎない。ただとても幸せな時間なのだ。自分の世界、自分だけの時間が。僕はこうしたひとりの時間、静かな時間、静かな世界がとても好きだ。

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変に擬人化するのもなんだが、乗鞍さん、今日もただただ無言で受け入れてくれてありがとう。変わらず美しくあってくれてありがとう。また必ず行きます。

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