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スポーツの魅力

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自転車競技やトレイルランニングなどを通じて考える様々な角度からスポーツの魅力について。自身が選手としてはもちろん、大会オーガナイザー&大会を支援する側としての視点、何よりそのスポ…
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2020年8月の記事一覧

スポーツの力

早朝5時。まだ暗いうにち会場に到着、東の空が明るくなるのを見ながらイベントの準備は始まる。少しづつ準備が整い、明るくなった会場に関係&参加者が集まり始める。いつもの社交の場の始まりだ。 今日は6ヶ月ぶりのブース、イベント開催。「元気でしたか?」なんて何気ない挨拶。「あぁ、そういえばこんな感じだったな」とスポーツで人が繋がる場に自分の役割を見る。どんな競技であれ人と人が繋がってこそスポーツは成立する。どんなに難しい状況下、どんなスタイルであってもその社交の場を無くしてはならな

世界とつながるローカルレース

昨日このnoteにも書いたのだが、9月に開催される平田クリテリウムに「世界選手権トラック2020」の女子オムニアム競技で日本史上初となる金メダルを獲得した梶原悠未選手が参加することが自身のTwitterにより発表された。 この世界選手権での日本人による金メダル獲得は他種目を合わせても33年ぶりということだ。金メダルを獲得したのは2020年2月26日〜3月1日の日程でロックダウンとなる前のドイツ・ベルリンで開催された世界選手権。その後ロックダウンなどを経てその日本人現役世界チ

Bretagne Classic(ブルターニュ・クラシック)

ロックダウン後、7月上旬より再度ヨーロッパに渡欧し、活動を開始した地元愛知県出身で、ヨーロッパの自転車プロロードレースの世界で活躍する中根英登 選手(NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンス)。これまで以下の3戦を戦ってきた。 Sibiu Cycling Tour 2020(シビウ・サイクリングツアー/UCIヨーロッパツアー2.1)/ルーマニア Mont Ventoux Dénivelé Challenge(モンヴァントゥ・デニヴェレ・チャレンジ/UCIヨーロッパツアー1.1

伊藤雅和選手/愛三工業レーシングチーム

先日Twitter上に「あれ?」と思う写真を見かけ目を止めた。そして以下のリンクしたのがその目を止めた写真である。 体内に金属が入った痛々しい写真であるが、このツイートの投稿者は国内の自転車プロチーム・愛三工業レーシングチームに所属するプロロードレーサー・伊藤雅和選手だ。 そしてこれは同じ個所、僕の現在の身体の中だ。MTBトレーニング中にアスファルトに叩きつけられ緊急手術を受けたのは昨年の9月。左右の違いはあるが、同じ場所を同じように骨折し施術されたことに疑いの余地はない

一人旅/乗鞍岳

ここ最近のふたつのnoteでのエントリーなどを見ていると自分は「傲慢で、(自分は)誰かの役に立つと信じていて、そしてずいぶん世の中に鬱屈とした不満があるのでは」と自問自答している。一見提案的で良さそうなテーマを選び、さらに誤解されないような言葉を選び、理路整然と長々と言ってはいるが、結局のところそんな自分自身の問題や不満を不特定多数にブログを通してぶつけているような気がしていたからだ。そう思うと言うことはきっと、多分そうなのだろう。そのテーマがたまたまタムリーな観光の話だった

伝説の魔の山へ/プロロードレーサー・中根英登

自転車ロードレースの世界では「魔の山」の名で数々の伝説、名勝負を生んできた「モン・ヴァントゥ(Mont Ventoux)」という白い山が有名である。南フランス、プロヴァンス=アルプ=コートダジュールエリアに聳える、まさに「プロヴァンスの巨人」とも言える異様な雰囲気を持った独立峰だ。前回ツール・ド・フランスでこの山が舞台となり山頂ゴールとなったのは2013年の第15ステージ。リーダージャージ・マイヨ・ジョーヌを着る「クリス・フルーム」と総合争いをする「ナイロ・キンタナ」の最終登

Wellcome back/UCI World Tour/STRADE BIANCHE

8月1日(土)乾いた熱風が吹き抜けているであろう、真夏のイタリア・トスカーナ地方でストラーデ・ビアンケ(STRADE BIANCHE/1.WWT/184㎞)が開催された。例年春先のクラッシックシーズン序盤に開催されているワンデイレースだが、今年は春先より猛威を振るう世界的なパンデミックによるレース休止~延長となっていた。しかし、中止ではなく延期による開催という非常に難しい決断の中、無事開催されようやく今シーズンもロードレースのUCIワールドツアー再開の火ぶたを切ることとなった