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僕のafter.311 《14》人生のターニングポイントにおける決断方法①

『広告会社社員』と『復興支援活動』
6月以降、僕はこの二足のわらじを履くことになった。本業の方は元々とっても忙しかった。今で言うブラック企業。毎日終電近くだし、タクシーで帰ることもしばしば。寝て起きたらまたすぐ仕事。週末に南相馬に帰ることにしているので、さすがに最近は休日出勤はしないようにしている。そんな本業の合間に、『復興支援活動』を入れるのはなかなかしんどい。睡眠時間を削っていくしかないという状況。

昼夜問わずケンスケからの電話もかかってくるし、いよいよ二足のわらじ履いてらんないんじゃない?って思ってきた。実は本業の仕事もそれはそれは順調だった。震災直後のトラブルを発狂しながらも死にそうになりながらも何とか超え、対応対策もしっかりとまとめたことで、クライアントからの信頼はうなぎ上りになり、仕事をご指名でバンバン発注いただいたのだ。大変ありがたいことだし、やりがいも感じている。
しかし、だ。そろそろ自分のキャパシティを超えてきているのだ。寝ないで働くにはやっぱり限界がある。常に脳内フル回転ではいらんないのよ。いつしか僕は、二足のわらじを一足にする必要があるんじゃないかと考え始めた。

最初、僕が行ったのはメリット・デメリットを挙げていくこと。
1、 復興支援活動はそこそこにしてこのまま広告代理店の仕事をしていく
2、 今の仕事を辞めて南相馬に飛び込む

それぞれの選択肢を取った時にどんなメリットがあってどんなデメリットがあるのかを紙に書き出した。安定的な収入を捨てて無職でボランティア活動するなんて、損得で考えたら当たり前の結果しか出ない。圧倒的に1の選択肢のメリットが大きいことがわかった。

次に時間軸で考えてみることにした。それぞれの選択肢を取ったとき、時間の推移による自分の人生はどのように変化するのかをシミュレーションしてみる。2の選択肢の将来が謎すぎて考え自体が破綻した。

色んな人に相談もしてみた。大学の同期、同僚、親、そして僕を南相馬に呼びつけたケンスケにも。みんなの回答は一様に

「仕事は辞めないほうがいい」
「被災地に行かないほうがいい」

だった。

仕事は順調。この夏には昇給・昇格も果たした。このままいけば来年のボーナスはすごいことになる。仕事は楽しいしクライアントにも恵まれている。中国へ行くのも好きだ。しかし、僕の人生はこのままでいいんだろうか。一会社員のまま、東京の荒波に揉まれて生きていく人生なのだろうか。東京もしくは周辺の県で結婚して、毎日都心に通勤して、変わらぬ日々を過ごす。安定しているって良いことだとは思う。今、自分を縛り付けているものは何があるのか、毎日頭の中ではグルグルそんなことを考えていた。

人生のターニングポイントにおける決断方法①
『書き出して論理的に比較してみる』

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