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オールドディズニー作品の配信制限

少し古い話題になりますが、今年3月に
「ディズニープラス」での旧ディズニー作品の一部について、
配信時に年齢制限を設定するというニュースが流れました。

詳細はリンクのほか、検索もしていただければと思いますが
作品の制作・発表時には問題視されていなかった表現が、
現代的な感覚では非常に不適切であると判断されたことが理由
です。

注意喚起のテロップが表示される、という処置も取られるようです。


一瞬、ピーターパンが?なぜ?と思ってしまいそうですが、
確かによく考えてみると

・ネイティブアメリカンを「インディアン」と呼び、
 ステレオタイプな表現で描いている(英語では「レッドスキン」とも)
・子どもの喫煙シーンがある
・「女は家の仕事、男は集会に出る」というシーンがある

などなど、パッと思い返すだけでもツッコミどころがたくさんあります。
確かに、予備知識のない子どもに見せるには、気になるところですね。


また、同様にダンボも、基本的なプロットからして・・・です。
・先天的な身体的な特徴をあざ笑い、「ゾウの恥」と言って仲間外れにする
・観客やサーカスのメンバーもダンボの大きな耳をあざ笑う
・サーカスの会場設営を行うブルーワーカーがすべて黒人
 (わずかな金のため働く・・・と雨の中で労働哀歌を歌っています)
・ダンボの飲酒シーン(事故ではありますが・・・)

等のほか、飲酒後の「ゾウの行進」の長いシーンは
バッドトリップの幻覚のようにも感じられます。


今回の対象作品にはありませんが「ピノキオ」も、喫煙・飲酒シーンのほか
キッドナップ、人身売買のストーリーとも言えますね。

(残念ながら、おしゃれキャットは見たことが無く、
 問題のシーンが具体的に把握できておりません)

ディズニーは、1990年頃から新しいプリンセス像にチャレンジし、
(「美女と野獣」のベルは、知性を重んじ自ら行動し、王子を助けます)
90年代後半には、非白人系のプリンセスの物語を相次いで発表しています。
(アラジン、ムーラン、ポカホンタス等)

2000年代に入り、ついには「王子は不要!」というところまで来ましたが、
(アナと雪の女王、マレフィセント(実写)、モアナと伝説の海)
2010年代は更に進んでLGBTの主人公作品へのチャレンジも始まっています。


影響力の非常に大きな会社がこうして行動に移していくことが
また次の「当たり前」につながっていくのだと思います。

こうしたニュースを捉え、自身の感覚もアップデートしていきたいですね。

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