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疎遠だった人とのコミュニケーション

投稿42回目!鉄道会社員×プロコーチとして活動しているFumiです😁

つい先日、疎遠だった昔の上司(ベテラン社員)と電話をする機会がありまして。そこで話をしたことで、気付いたことを記事にしています。連絡はメールでも良かったのですが、あえて電話にしました。ちょうど今、自分が社内で展開しているコーチング基礎講座の中で『非言語(ノンバーバルコミュニケーション)が大事やでぇ!』と伝えていたことを思い出したので。

このnoteを読んだ方が『あっ、久しぶりにあの人に電話してみよ!』という行動の後押しになって、そこから何か気付きが得られれば最高です😁

1.ベテラン社員との出会い

今から約12年前の話。2年生になった僕は、火だるまの職場に居た。止まらぬ電話、みんなはイライラ…。そして入社2年目の夏、僕は、鉄道の雪害対策プロジェクトを担当することになる。プロジェクトと言ってもベテラン社員と僕の2人だけ。このベテラン社員はこの時50半ば。たたき上げの人だ。現場のことをよく知っている。だけど…初めて本社で仕事をするので、混乱・混乱・そして混乱。会議の仕方、指示命令系統、書類の稟議、社内調整など、なにもできず…(今までどうやって仕事していたのだろう…)。会議をやるにしても、僕が司会進行、資料配布、議事録すべて1人でやることに…。僕は現場も知らないけど、協力会社にあちこち依頼をしなければいけない。恐る恐る業者に『この対策は、できますか?』と聞く。『できるわけねーだろ、馬鹿じゃねぇの。よく考えろよ。あんたの上司(ベテラン社員)に聞きゃーそんなことは分かるだろ。ベテランとお前2人で何してんだよ。ちゃんとやれよ。』と…。厳しく怒られた。

悔しかったし、悲しかったし、ムカついた。僕は、なんでこの人とペアなんだ。何にもしないし(できないし)。ベテランといっても、仕事回せなきゃ意味ねぇーじゃん!と。だけど、ベテラン社員も被害者であった。この人の能力では、この大量の仕事を捌けるわけない。責任はもっと上にあるんだけど、それを言ったところで現状は変わらない。もちろん、ベテラン社員は新人教育をしたことも無いし、2年生の僕をどう扱えばいいかわからない。そりゃ大変だっただろう…。そんなことがありながら、僕は『上司なんだから何とかしろよ』と思っていた。

2.プロジェクト解散

翌年、雪害対策のメイン業務は何とか終結して、プロジェクトは解散。僕は別の部署へ異動、ベテラン社員はその部署に残ることになった。

送別会で最後の挨拶をした時、ベテラン社員から『なんか…ごめんな。上司のようなこと出来なくて…ごめん。いろいろ仕事してくれてありがとう。本当に迷惑かけたね。』と言ってくれた。それを聴いた僕は半分だけ受取った。残りの半分は『何を今更言ってんだよ。僕がどんだけ苦労したと思ってんだ、このバカ。』という気持ちであった。そして何となく歯切れが悪い別れとなった。

それから、数回仕事でやり取りしたしたが、仕事が全く異なるので会うことも連絡することもなく。僕らは疎遠になっていった。いつしか、存在さえも忘れていた

3.退職すると聞いて

そして、12年経ち。つい先日のこと。たまたま昔一緒に仕事をした人から『そーいえば、あの人、もうすぐ定年退職みたいよ。』ということを聴いた。あの人とは、ベテラン社員のこと。僕は『おー、もうそんな歳かぁ。あの人も早く仕事は辞めたかったんだろうし、よかっただろうなぁ』などと思った。

次の日、僕は、そのベテラン社員のことが、ふと気になっていることに気付いた。12年前のあの時のことをもう一度話してみよう、そんな風に思った。メールにしようかどうか迷ったけど、堅苦しくなると思ったので、結局、電話をすることにした。

電話しようと受話器を持った瞬間、何故か緊張していることに気付いた。何を話そうか…お疲れ様でした、その一言でいいのか。『今更なんだよ?』という感じで受け取られるだろうか…?というか、そもそも僕のこと覚えているのだろうか…。恐る恐る、ベテラン社員が働く部署へ電話をした。

事務所の担当者『…あ、その人は今日はお休みですわ。明日が最終出勤ですね。だから明日は出勤しますよー。』

今日は休みとのこと。ふーっ。なんか安心した、急に電話に出られたらそれはそれでうまく話せた気がしない。でも、明日が最後の出勤か。明日、必ず電話しよう。そして、翌日、再び電話をした。

僕『あ、、お久しぶりです。Fumiです。お元気ですか?…。僕のこと覚えていますか?Fumiです…。今から12年前、一緒に仕事してました…よね?覚えていますか!?』

とにかく僕のことを覚えていなかったら、直ぐに電話切ろうと思っていた。だから、覚えていますか?と自分の名前を連呼していた。

ベテラン社員『あ、、うん。もちろん、覚えていますよ。声ですぐわかったよ。久しぶりですね。元気していますか?』

覚えていてくれたことが嬉しかった。しかも声ですぐ分かったと。それで何か緊張が解けた。そして凄く嬉しくなって、12年前の話をした。

僕『元気です!突然すいません。実は退職されると聞きまして…。お疲れ様でしたと、一言お伝えしたくて電話しました。なんか、、、なんて言うか、、。あの時は、大変でしたねー!覚えていますか?12年前のこと。どんだけ仕事やっても終わらないし、周りから非難されるし…。本当に大変でしたよねー!僕、毎日、本当に苦しかったんですよー。・・・』

話をしているうちに、いろんなことを思い出した。あの会議は嫌だったなぁ。あの言い方はムカつきましたね!そして、あの業者は、本当怖かった。なんでプロジェクトなのに、あなたと僕と2人しか要員確保されていないんでしょうね!?だとか。一方的に話をした。

ベテラン社員『うんうん。本当にそうですね。元気そうでよかったです。そーだね、懐かしい話だね。あの時、初めて本社に行くことなって、自分にできるか不安だった。自分にできることは現場のことをあなたに伝えることぐらい。それしかできないと思った。それ以外は本当に何もできない上司でごめんね。上司と言えないね。なんというか、あなたにとって、凄く嫌な上司だっただろう。でも、こうして電話くれた事が、本当に嬉しいです。ありがとう。私は、もう肩と腰が痛くてね。現場仕事できないから引退することにしたんだ。周りにも迷惑かけるしね。そして、、今日が最後の出勤だったけど…最後に声が聞けて、本当によかった。ありがとう!体に気お付けて頑張ってください。』

ベテラン社員も当時の話をしてくれて、僕も真剣にその話をきいた。20分近く電話をしていたと思う。僕は凄く嬉しかった。言いたいことを言っちゃったな、と思う一方で、話ができてスッキリした感があった。ベテラン社員は、うんうん、そうだね。といいながら、何度も「ごめんね」と「ありがとう」を伝えてくれた。

4.そして思うこと

電話を終えて、少し思いをめぐらせた。今思えば、12年前の時も、ベテラン社員は、僕に対して、いつも「何もできなくて、ごめんね」と「ありがとう」を言ってくれていた気がする。しかし、当時の僕は『それはいいから、早く仕事しろ』って思ってた。受け取れる余裕がなかったんだと思う。

今はその言葉聞いて、素直に『こちらこそ、生意気な新人ですいませんでした。いろいろ現場のこと教えてくれて、ありがとうございます。』と思う。電話の中で、当時のお互いの気持ちを話したり、聞いてくうちに、心の中のモヤモヤが、スーッと晴れた気がした。12年経って、あのベテラン社員と僕は、ちゃんと「コミュニケーション」が取れたのだと思う。お互い、表面のやりとりで相手を判断、わかったつもりになっていたのだろう。

他に気付いたことがいくつかある。当時は、周りが見えなくなるくらい、がむしゃらに頑張っていた自分がいたこと。ベテラン社員も、自分ができること(現場のことぐらいは教えられる)を一生懸命やっていたこと。プロジェクトメンバー2人だったのも、当時の環境では仕方なかったこと。誰も「さぼってやろう」なんて思っていなかったし、皆、いろんな事情を抱えながら、自分ができることをやっていたんだな、ということ。しっかりコミュニケーションとろうとしたら、メールでなく電話、電話よりリアルが良いこと…。

どうでしょう?みさんにもきっと、疎遠になっている『あの人』がいると思います。今更?かもしれないけど、今だから、なのかもしれません。時が過ぎた時に、改めてコミュニケーションとってみるのもいいと思います。このnoteがそんなキッカケになれば幸いです😁

その時、久しぶりの電話で、相手に喜んでもらおう なんて、変な期待はしなくていいと思います。あの時言ったこと、言えなかったこと、本当は言いたかったことを伝えたり。相手のことも耳を傾けるというシンプルなことで十分な気がします。それだけでも、たくさんの気付きがあるのではないかと思います!

いつも最後まで読んでいただきありがとうございます。ここまで書いて思い出したことがあります…。このnoteに妻を登場させていないことです笑  まぁでも、そんな日もありますよね😁その代わりと言ってはなんだけど…今日は夕食(唐揚げ)作ったので、それでOKにしようと思います笑  それでは、日曜日の夜、皆さんにとって素敵な時間になりますよう☆
Fumi

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