Money - おカネ
わたしはエンジニアなんかをやってはいますが哲学部出の文系脳なので(並行して副専攻もしていたのでいちおう理系出身でもある!?w)、数字的な感覚を持つことがとっても苦手。だから仕事でもバランスシートだとかPLだとか言われると頭痛がします(笑)
でも、パンデミックによって世界が加速度的に変化する中で経済の脆弱な部分が見え隠れするようになってきました。みんなどこかで感じてはいるけれど漠然としてみえない資本主義という怪物のほころびのようなもの。
ところが経済学者の言っていることは難解で、核心にいたっては決まって意味不明な横文字が並びます。数字は常に白黒はっきりしていているれど、右辺と左辺が一致しない公式を解くことが苦手な分野でもあります。特に価値観が変化し続ける世の中で、「変化しない」お金の普遍的な価値を語ろうとすれば、どうしても一般人のわたしたちの感覚的に相容れないものが生まれてしまうのです。
だからこそお金の本質について学ぶ時なのではないか。
お金というのは本質的には価値そのものではなく、実体価値を生むための生産活動を促すものでしかありません。資本主義の資本の意味ってなんだろう?物がない時代は、資本=モノだったのです。資金を集中して物を効率よく生産すればみんなが豊かになれた時代だったからです。物が大量にあふれだすと、次第に資本=お金に変わってゆきました。いかに効率よくお金を生み出すかが優遇される時代になっていったのです。ところがいま金融資産が溢れる時代になっても、相変わらず効率よくお金を増やすことばかりに頭を悩ませています。それが現代社会の歪です。格差を生み、環境破壊を生み、間接的に不合理を押し付ける形で権威主義的な社会へ逆行しているようにも見えます。
わたしたちがお金の本質を学び、資本=お金にどっぷり浸かっている頭の中身をすっかり入れ替えなければいけません。一部の億万長者や上流階級がわれわれの資産を搾取していると批判することよりも、問題はわたしたち自身がその考えにどっぷり浸かりきっていることです。わたしたち自身の道徳観や常識すら時代遅れになっているのです。問題の本質は財テクなどという単純なものではありません。お金の在り方なのですから。
つづく
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