M-1と漫才の定義

こんなしょうもないタイトルで読もうとしてくださる方がいるか分かりませんが、自分の思う事の捌け口も兼ねて書かせて頂きます。

まず始めに、私は普通程度にお笑いが好きでバラエティが好きです。

だからといって東京のテレビに出てきていない大阪芸人さんなどは殆ど分からないし、お笑い雑誌みたいのも買ってません。

最近のおすすめは"しくじり学園お笑い研究部"くらいです。

M-1もかなり久々に見たので、本戦審査員の審査基準が変わってきたのかそんなことないのかもよく分かってません。

今年のM-1優勝はマヂカルラブリーさんでした。

私的には決勝のなかでマヂカルラブリーさんのネタが一番笑いましたが、これは個人差がありますし好みの部分が大きいと思います。


ただ、気になるのがM-1の後は優勝コンビへの批判が凄いということ…

なぜ…

好きで応援してたコンビが勝てなかったから?所謂漫才の王道に乗ってなかったから?自身の好みに合わなかったから?

他にもあるかもしれませんが、これらは批判の正当化するものでは決してないですし、なんとなく格好がつく言い訳をするくらいなら"ただいけすかないから"というくらいがまだましではないでしょうか?

M-1参加に伴う規約をまず確認してみます。

・結成15年以内
・プロ・アマ、所属事務所の有無は問わず。
・ 2人以上6人以下の漫才師に限ります。(1名の出場は不可。)
・ プロとしての活動休止期間は、結成年数から除く

そして、審査基準として表記されているのが

とにかく面白い漫才

このほかホームページに書かれていたのは参加シートや日取り、著作権などの問題であって、漫才とはなにかなどはありません。

そしてマヂカルラブリーさんは参加を公式に申し込み受理されたわけですから、公式がマヂカルラブリーさんのネタを漫才として認識したわけでしょう。

それであれば、あれは漫才じゃないという批判をマヂカルラブリーさんに向けることはお門違いも甚だしいですし、そこで審査員を責めるのも違います。

大目に見てM-1の運営に向けるべきですが、無料であれだけ大規模な大会をリアルタイムで見させてもらっている以上それもどうなのかな?と思う次第です。

そしてこのM-1という大会が求めているのは伝統を重んじる漫才でも、技術を駆使した漫才でもなく、とにかく面白い漫才なんです。

なのでM-1運営に漫才と認められた上で参加し、審査員が面白いと思った結果がマヂカルラブリーさんだったということなんじゃないでしょうか?

ただ、わたしもしゃべくり漫才はすきなので、見取り図さんやアキナさんたちの正統派漫才はどこかほっとするし聞き心地も良く繰り返し見たくなるようなあのネタたちを、そのスタンスを崩さないで欲しいと思います。

けれど王道とはそうでないものよりも技術がずっとずっと必要なものだと思っているので、それを評価されるためのハードルは高く、正統派漫才が好みの人からしたら歯がゆい思いをする事も間違いないでしょう。

でもその歯痒さを批判に当てるそのさきには、正統派漫才の衰退しかないと思います。

それでもこの内容にどうしても納得できないと、正統派漫才だけが戦う大会がいいというのであれば

是非新しい大会を作ってください。

ひとつ大会が増えるごとに若手のチャンスは増え、守りたいものをその手で守り繋げて行くことができます。


最後にマヂカルラブリーさん、優勝おめでとうございます。

心身共に疲弊しているところに、称賛と批判が入り混じるネットの反応で追い討ちをかけられませんように。

多くの批判もありながら、その中にはマヂカルラブリーは全く面白くなかったというものは見かけませんでした。

それこそが今大会の結果をありありと示していると思います。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?