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111冊目:Think Civility

「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略。
この本を読んで、「礼儀正しさ」を学んで社会人として働きたいと思います。


礼節とは

近年、礼節は悪化し続けている。理由としては、グローバリゼーションで、文化によって礼節の基準が違うことなどがある。また、近年はより自己愛が強くなっている傾向があり、誰かに酷い扱いを受けて当然な人はいないと信じている。

ここで確認、「礼節」とは。

礼節ある態度とは…

  • 人に感謝する

  • 人の話をよく聞く

  • わからないことは謙虚に人に尋ねる

  • 他人の良さを認める

  • 成果を独り占めせずに分かち合う

  • 笑顔を絶やさない

礼節と仕事

どんな立場の人であれ、仕事で成功するためには自分にある問いかけをする必要がある。

「 自分はどういう人間になりたいのか。」

本文より

礼節ある態度は仕事場において全ての人にポジティブに働く。逆に、礼節ない態度、たとえばミスに対して強く怒鳴る、人を侮辱するなどの行為は会社にとっても大きな損失に繋がる。

無礼な人間がもたらす損失

  • 48%の人が仕事にかける労力を意図的に減らす

  • 47%の人が仕事にかける時間を意図的に減らす

  • 38%の人が仕事の質を意図的に下げる

また、会社内の損失だけではなく、その影響は顧客にも及んでしまう。

調査では、医療現場で他人を攻撃、侮辱する言葉があった場合、71%が何らかの医療ミスに結びついたと分かった。

悲しいことに、27%では普通ならすぐに気づくようなことを見落とすなどのミスが発生し、患者が死亡する事態になった。

本文より

礼節を活かす方法

10/5ウェイという方法がある。
これは礼儀正しい態度の影響力を最大限に生かすための取り組みであり、ルイジアナ州の大病院で行われた。

  1. 誰かと10フィート(約3m)以内に近づいたら目を合わせ微笑みかける。

  2. 5フィート(約1.5m)以内に近づいたら「こんにちは」と声をかける。 

360度フィードバック

この方法は他人からのフィードバックをもらい、自分の癖を治すための対策になる。

詳しいやり方は「コーチングの神様が教えるできる人の法則」という本に書かれてあるらしい。

礼儀正しく見られる方法

人が人を判断する時はたいてい温かさ有能さの2つを見ている。

この2つは相反していると思われがちだか、
それを補う術が「礼儀正しくふるまうこと」

礼儀正しく見られる動作

1. 笑顔を絶やさない
2. 相手を尊重する
3. 人の話に耳を傾ける

聞くことが苦手な人は「あなたはどう思いますか?」と頻繁に尋ねることで、意図的に自分が話している時間より、相手が話す時間の方を長くする。


話を聞くとき

1. そのまま受け止める
2. 話を尊重する
3. 言うことを要約する
4. 最後に質問する

無意識の偏見


脳は毎秒約1100万ビットの情報を受け取っていると言われていて、その中で意識が処理できる情報の量は毎秒40ビットほどらしい。つまり無意識のうちに処理される情報がほとんど。

無意識の偏見を抑制する方法

  • 自分との共通点に注目する

  • あえて自分とは違う人たちと交流する

  • 偏見チェックリストをつける

偏見の種類

  • ステレオタイプ
    外見や国籍、属する集団などの要素から人への期待感が左右される

  • 近接誤差
    全体的な仕事ではなくわ直近の仕事ぶりから評価をくだす

  • 可用性バイアス
    自分の目に見える仕事ぶりから人を評価する

  • 基本的帰属錯誤
    業績の変動が、職場環境による状況的要因か、個人的な要因か区別しない

  • 自己奉仕バイアス
    なんとなくの印象で人を評価する

職場で活かせる礼節

  1. 与える人になる
    なんでも与えればいいわけではない。個人的なリソース(時間やエネルギー)は自分を消耗する分、よく考える必要がある。逆に情報や人脈などのリソースは与えても減るわけではないので共有できる。

  2. 成果を共有する
    自分の成果だと慢心するのではなく、謙虚に周りの人のサポートのおかげだと周りにスポットライトを当てる。

  3. 褒め上手になる
    大きな目標が達成された時に褒めるのではなく、小さな成果にも周りにわかるように賞賛するといい。

  4. フィードバック上手になる
    肯定的なフィードバックは褒められて、さらに努力し、大きな成果をあげる「ポジティブ・フィードバック」を起こす。そのためには、なるべく早く褒めることが大切になる。

  5. 意義を共有する

礼節ある態度は周囲に波のように広がる。

「あなたの残す功績は、石碑に刻まれるのではなく、他人の人生に織り込まれるのだ」

ギリシャの政治家 ペリクレス

結論、素晴らしい本でした。全ての社会人に読んで欲しい。

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