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不妊治療か仕事か。ゴールの見えない負のループと両立の難しさについて私が思うこと。

はじめまして。株式会社LiBの小林と申します。

2017年にアルバイトとして入社後、半年ペースで契約社員、正社員と転換し、産休育休を経て昨年12月に復帰しました。現在はリモートワーク×業務委託契約型のジョブマッチングサービス『LIBZエキスパート』に携わっています。

今回は、働きながら不妊治療を始めた私の今現在に至るまでの背景をお話ししたいと思います。
同じように働きながら不妊治療をしている方、通院とお仕事の両立に悩まれている方へ、少しでも私の想いが伝われば幸いです。

働きながら不妊治療スタート

私は約7年前の23歳の時に現在の夫と入籍し、それと同時に不妊治療を始めました。

体の事情で自然妊娠が難しいことが前々から分かっており、当時受けたAMHの数値は異常に悪く、実際の年齢より22歳上の45歳相当の値と言われたこともありました。

あくまで医学的な数字であり、同じ年齢でも個人差があるため一概には言えませんが、要は卵子の在庫が残りわずかということですね。そのため、子どもを望むのであればできるだけ迅速な治療が必要でした。

夫婦共々子どもを強く望んでいたので入籍後すぐ治療をスタートしたのですが、最初はどこに原因があるのか探るべく、とにかく検査検査&検査。
検査に丸々一か月費やしたといっても過言ではないレベルです。

働きながら不妊治療を行う上で、まず最初に障壁になったのは「どうやって通院の時間を取るか」ということでした。

障壁①さまざまな要因に左右されるため所要時間、日にちが読めない通院

超音波検査や抗体検査、卵管疎通性検査、頸管因子検査に内分泌検査など、「検査」と名の付くものはすべてやり尽くしましたが、1回の通院で一気にできる検査もあれば、体の周期に合わせて行わなければいけないものもあります。

所要時間は読めず、クリニックの混雑具合では2時間近くかかることもあり、また諸々の検査を終えていざ治療となっても、内容によっては半日~1日を要することもありました。

そうなってくると、自ずと仕事にも支障が出てきます。

そのため、当時在籍していた会社の上長には早い段階で治療のスケジュールについて相談をしていました。

相談した当時は快く受け入れてくれ、応援してくださっていたのですが、なかなか結果が実らず治療が長引き、治療内容もステップアップするにつれて、暗雲が立ち込めてきました。

上手く体が排卵してくれないこともあり、内服薬にプラスしてhCG注射という誘発剤を打つことになったのですが、周期に合わせて5日前後毎日打ち続けなければならず、通院のため早上がりをさせてもらうことも増え、迷惑をかけながらの治療継続に非常に心苦しい気持ちでいっぱいの毎日でした。

そしてある時、ついに「ちょっといい?」のお声がかかりました。

・自分はいいけど、周囲のメンバーに迷惑がかかる
・大変なのはわかるけど、どうにかならないか
・〇〇さんはお子さんの病気とかで休んだりしてるけど、小林さんは病気だったり妊娠してるわけではないから皆は納得しない
・まだ若いんだから生き急がなくていいんじゃないか

だいたい上記のようなことをお話してくださいました。
そりゃそうだ、と思いました。

休むことで迷惑をかけているのは事実。会社は慈善事業ではない。いくら勤務時間内に他のメンバーより多く仕事をこなしたとしても、シフト制である以上はあまり関係もなく。

クリニックと相談し、投薬でできる限りの調整をしてなるべく平日に通院タイミングが被らないようにしました。

障壁➁金銭的負担

不妊治療を行う上で、何よりも重要な先立つもの。

皆等しくぶち当たるウォール・マリアです。
進撃の巨人でいう、三重の壁の一番外壁の壁。

2022年4月より不妊治療も保険適用となりましたが(※さまざまな条件有)、当時は保険適用外の自由診療。オール自費です。

クリニックにより料金は異なりますが、私の通っていたところでは検査諸々で合計5万前後、内診など1度の通院で3,000~5,000円、人工授精で5万円。体外授精を行う上での一連の工程で50万前後。

さらに、通院回数を減らすべく注射の代わりに自宅で使用できる点鼻薬を出していただいたのですが、それが1万円弱。当時の日給とほぼ同じで、あれ、私何のために通院回数減らしてるんだっけ……?

毎度会計時に
「たっっっっ……(けえ)」
と発しそうになる思わず漏れ出そうになる気持ちをこらえ支払いを済ませておりました。

独身時代の貯金を擦り減らしつつ、土日は単発バイトでティッシュ配りとマンションのプラカード持ちで費用を稼ぐという限界すぎる妊活ライフ。

日曜日の田町にて、素敵なファミリーを眺めながら新築タワーマンションのプラカードを死んだ目で持っていたことは苦すぎる思い出です。

そんな生活を続ける内に、当然体力にも気力にも限界が見えてきました。

そして、努力したとして必ずしも結果が実るわけではないのが不妊治療。協力してもらっておきながら、申し訳ない……。毎月リセットされる度に職場のメンバーの顔と来月分の治療費用が頭にちらつきます。

仕事をしていたら治療に行けない……。仕事を辞めたら治療費が払えない……。

これはもはや『詰み』なんじゃないか?

心象風景

「仕事か治療か、どちらかしか選べないのか」
「通院時間の融通を利かせられるくらい私に仕事ができれば」
「もっと未来を見据えてキャリアを積んでいれば」
「普通に妊娠できる体なら」
「お金の心配さえなければ」

たらればに意味はない、そう思いながらも次々浮かんでくるifは止まらず、どんどん惨めで卑屈な気持ちになっていきました。

人生の転機、LiBとの出会い

そんな中、夫の仕事の都合で引越しをすることとなり、今の生活をしていても先がないと薄々感じていた私も転職&治療の中断を決意。

「バイトをするなら」でおなじみの某求人誌でLiBを見つけ「IT×ベンチャーかっこいい!渋谷オフィスおしゃれ!」という何とも浅はかな理由で面接を申し込みました。

カジュアルな服装でとお伝えいただいていた中、何としても受かりたかった私は気合を入れたスーツ姿で面接に挑み(面接担当の方はどカジュアルでした)、無事アルバイトとしてLiBにジョインすることとなったのです。

人材紹介事業部の営業アシスタントとして業務をこなしていく中で、まっすぐ人や仕事に向き合っているキャリアアドバイザー達の姿がとても眩しく見えました。

仕事=つらくて嫌なこと、という20数年の概念が一気に覆り、「自分の能力や価値を信じて行う仕事は、より人生を楽しくするものなのだ」とLiBに来て初めて気づきました。

アルバイト入社から1年後に社員登用していただき、そこからは毎日新しいことばかりでジェットコースターのような体感スピード。

しばらくして労働環境が整備され、フレックスタイム制が取り入れられたタイミングで、治療を再開することを決めました。

無事妊娠、育休産休からの復帰

治療再開を決めた当時の上長は、不妊治療に深い理解を示してくれ、気を遣わずに専念できるように万全のフォロー体制で送り出してくれました。

治療がある日は、日中動けない分、朝早めに出勤したり、病院の待合室で作業したり。業務の前倒しやスケジュール調整など、できることはやっているという自負もあり、以前感じていたようなどうしようもない申し訳なさや心苦しさは微塵もありませんでした。

また、LiBにはそういったことを咎めるような人はおらず、女性の生き方について多様な選択を肯定する社風なことも大きかったと思います。

そこからは治療もスムーズに進み、半年後には妊娠。出産後は約1年の産休・育休を取得し、去年の12月に【LIBZ エキスパート(当時はクイックプロサーチ)】というリモート特化型ジョブマッチングサービスのチームメンバーとして復帰しました。

産休・育休復帰前の面談で改めて当サービス詳細の話を聞いた時に、「あの時、不妊治療と仕事との両立で苦しんでいた私が欲しかったキャリア支援は、これだ」と直感しました。

リモートワーク×業務委託契約型に特化したジョブマッチングサービスの【LIBZ エキスパート】

「頑張ってきたあなただから、選べる働き方がある」がコンセプトの【LIBZ エキスパート】というサービスは、リモートワーク×業務委託契約型>に特化したジョブマッチングサービスです。

従来型の人材紹介でありがちな「就労先決定のマッチングまでがお付き合い」ではなく、サービス専任のCS担当とともにリモートワークキャリア構築に挑戦する方を支援いたします。

・時間の融通が利く
・セーブするもフルスロットルするも自由
・フルリモートだからPCさえあれば場所に捉われず働ける

上記3点は、不妊治療と【LIBZ エキスパート】で、特に相性が良い点だと思っています。

治療と仕事との両立で悩む方へ。図太く柔軟に、何かを犠牲にしない生き方をしてほしい。

働き方改革によって、多くの企業で妊娠中や子育て中などの働く女性への配慮がされるようになりました。しかし、不妊治療に関しては、仕事と両立できる環境整備がなされている企業は全体としてはそこまで多くないと感じています。

厚生労働省の調査によると、仕事と不妊治療との両立ができず、 全体で16%の方が離職されているそうです。

調査によると、通院回数の多さ、精神面での負担、通院日程の調整の難しさなどが仕事との両立を諦める主な理由でした。

私が自身の経験を経て気づいたのは、不妊治療を行うには、職場の理解や周囲のフォローが少なからず必要だということです。
誰にでも起こりうることだからこそ、双方が理解をし、仕事との両立に向けて歩み寄ることが理想的です。

しかし、皆が皆、職場にカミングアウトできるわけではないと思っています。

「周りに迷惑をかけてしまうから」
「治療を優先していたら思うように働けない」
「反応が怖くて言い出しづらい」

そういった行き場のない不安の声も、多く耳にします。

治療もしたいけど、思いっきり働きたい。

どう両立していけるか、【LIBZ エキスパート】でできることを一緒に探していきませんか?

「生き方に合わせて働き方を選ぶ選択肢」の一つとして、ぜひ頭の片隅に留めておいていただければ幸いです。

ご相談はこちらからどうぞ。

自分らしい生き方を叶えるお手伝いが出来れば幸いです。