子どもと会えない期間にやったこと
子ども達と会えなくなり2年が経過したころ、同じ境遇の同級生から、「くにたちの会」という子どもと会えない親の集まりがあるから一緒に行こうと誘われ、行くことにしました。
そこには私と同じような想いをしている人達がいました。
しかも女性もいたことで、自分だけじゃなかったんだと、何とも言えない救われた気持ちになったのを覚えています。
現在も自助会が行われています。
子どもと会えない親の集まりというと、なんだか暗いイメージがあるかもしれません。
でもそこは、「親子が自由に会える権利を法制化する」という前向きな事を話している場所でした。
悲しんでいるだけでは何も変わらない。子どもや自分の為に立ち上がろう!と。
すでに国立市で「面会交流の法制化」を求める初の請願書が提出されていました。(2008年)
周りの人たちからパワーをもらい、私も活動に賛同することにしました。
まずは面会交流に関する論文がないかインターネットで調べ、片っ端から読んでいきました。
日弁連のシンポジウムに参加したり、面会交流について取り上げている講演会にも参加しました。
※日本弁護士連合会
離婚によって引き起こされる親子の精神的・身体的問題や子どもの心のケアに必要なこと等を学びました。
・子どもは大好きな両方の親から片手ずつ引っ張られている状態であり、辛い状態であること
・両方の親と交流することで子どもが安心感を得ることは、とても大事なこと
・子どもの健全な成長のためには、両方の親からの愛情が重要なこと
・愛情をちゃんと受けられなかった子どもは、人間関係を上手に築けなかったり、自己肯定感が低くなること
・愛情は想っているだけでは伝わらず、実際に言葉で伝えないと伝わらないこと
大学教授や弁護士さんの話をいたときは衝撃を受けました。「子どもに会いたい」と言ってもいいんだ、いやむしろ言わなくては、「愛している」と子どもに伝えなくてはと目から鱗でした。
でも、伝えたくても子どもに会えない現状では、どうすることもできません。
この現状を知ってもらうため、横浜市と川崎市の議員さんに話をしに行きました。
議員さんにコネクションのある知人の紹介で議員さんに会いに行き、話をしました。
議員さんは、市民の話を聞くのがお仕事でもあるので、話は丁寧に聞いてくれました。
そして、各党が集まる会議の後に、話す時間をもらい当事者数名で自分たちの事例を話しました。
・面会交流が法制化されていないため罰則がなく、同居親が一方的に拒むと、面会交流を実施できず、子どもは愛情をもらえるはずのもう片方の親と断絶されてしまうこと。
・子ども権利条約により、別居親と会う権利が子どもにもあること。
・そのため、面会交流の法制化が必要であると。
そして後日、面会交流の法制化を求める請願書を提出しました。
自分にできることはやりました。
議員さんたちは話は聞いてくれましたが、すぐに動くような感触はありません。法制化を待っていたら、私の子どもたちは大きくなってしまいます。
このまま頑張って面会交流の法制化を訴えたとしても、すぐには変わらないと思いました。
そこで私は次にできることをやろうと、方向転換することにしました。
子どもに直接「愛してると」伝えようと。
これは2008年のことです。私が36歳のときです。もう随分前のことになりますが、現状は少しずつ変わってきているものの、いまだに法制化にはなっていません。
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