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先物相場に向いている人、向いていない人

「もうやめにしようか?」自分の胸に聞くと
「まだ歩き続けたい」と返事が聞こえたよ の巻

何事も向き不向きというのがある
一方、好き嫌いというのもある

一番いいのは「向いていて好き」という状態
好きこそものの上手というわけで
そのうえ、センスや勘所が備わっているというなら怖いものなし
鬼に金棒というやつですね

だが一番厄介なのは、「向いていないのに好き」というパターン
まさに、私の状態

基本的に私は理系だし、なんでも論理的、数理的に思考することが身についているが、同時にこういうスリルのある賭け事がそもそも好きな体質

となると無茶にエントリーする理屈、損切りしない理屈、負けたことを合理化してしまう理屈はいくらでもできて、それが単にスリルを味わいたいのか、儲けたいのか、あるいは傷ついた自分のメンツやプライドを回復したいのか、もはや自分でもなんだかわからない負の相場となるのである
自分を内省することから、相場に向いている人、向いていない人を整理してみた

FXでも同じ
一度、この記事を読んだ人も考えてみたらいかがでしょう

私が思う先物相場に向いていない人

1.プライドが高い人
これはまさに私 負けず嫌いで自己評価が高い
そもそも、先物相場をしようとするような人は、おそらくなにがしかの原資をすでに持っていて、普通の貯金や投資信託や現物株以上の投資を目指しているのだろう
つまり、世の中的には、一定のなにがしかの成功を既に果たしていて、それなりの自信を持っているはず
負けず嫌いでプライドが高く、自分が勝てないことが許せない
こういう人は、勝てば当たり前と思い負ければ許せなくて、負けが認められなくて損切りできなかったり、ナンピンしたりしてさらに損失を増やしてしまう そうすると今度は負けることの恐怖が勝ってきて、早めに利確してしまったり、入るべきところが入れなくなってさらに悔しさが募る
そして気が付くと、大枚を溶かして呆然とする
「燃えたよ、燃え尽きた。真っ白にな」
と青コーナーでうなだれることになる

【プライドが高い人の対処法】
30年の投資経験を重ねた結果私が思うのは、本当はこういう人は先物相場に手を出さない方がいいように思う
おそらく、実社会である程度の財をなしているなら、それを投信やせいぜい大型の株やETFを長期で持っておき、気が付いたら増えていたということでいいのだ
それでもどうしてもレバレッジを利かせた先物相場で勝負したい人は、まず自分の感情や思いを一切捨て去るくらいの覚悟で、私がやるようにアセットコントロールを厳密にやり、エントリー前に、エントリー条件、ロスカット値、利確値、枚数を決める そしてそれに忠実に従うという方法をとる必要があると思う。

2.物事を定量的にとらえられない人
一生懸命色んな情報をとって、様々なアドバイスを聞いていて、その場では納得して相場を張っているが、往々にして定性的な囚われ方をしていて、結果、感情的な売買になっている 
いやいや自分はきちんと理屈で判断している思っていても、結構こういう人は多いと思うし、TVの経済評論家という人のコメントも大体これだ
そもそも定量的な考え方とは何であろうか
全ての売買を数値で表現し、相対化しているということ
因果関係の理屈を明らかにしていることではない
例えば、少々極端な例だが「今年は辰年だから上昇する」という情報があったとして、これが昔からの格言ということではなく
「過去〇〇年の実績で辰年は〇〇%の確率で上昇するという過去データがあり、〇〇日ごろエントリーし〇〇日ごろ手終いすれば、〇〇枚をかけていれば、理論上〇〇の利益が〇〇の確率が得られる」とすれば定量的であろう
ここで問題は、辰年でなぜ上昇するのかという因果関係が必ずしも解明されなくてもよいということだ
たとえ、辰年と相場の関係性がおとぎ話の類であったとしても、もしも十分なサンプル数に基づく信じるに足る統計的結果で証明できれば、その事実は尊重するということ 
ここをよく間違えている人が多いと思う
「PBRが低い。つまりその会社の利益価値に相場が見合ってないのだから株はこの後あがるはず」
この考え方は、十二支よりもなんかそれっぽくて、一見因果関係を示しているようではあるが、その事実性がきちんと過去検証の数字で証明できていならば、定量的な判断ではないということだ
PBRが〇〇%よりも低い株は、〇〇年のうちに〇〇%上昇することが、〇〇数の株の過去検証で統計的に有意であることが証明できているなら定量的だというわけだ
繰り返すが、例え因果関係が明らかでないとしても、どんな理屈であったとしても、それが統計上有意に結果で証明できるならば、それは信じるに足る事実であり、尊重すべきだということ 重視する点は因果関係ではなく、定量的な証明だということ わかるかしら?

【物事を定量的にとらえられない人の対処法】
一度、すべての自分の売買に至ったストーリーを書き出してみることをお勧めする 個々の売買がどういうモチベーションでエントリーし手終ったか それが定量的に説明可能かどうか思い返してみよう
それがなんとなくとか、誰かの意見を聞いてとか、今は割安に思えるといった定性的な判断ならば、一度見直す方がいい
大きなやけどを負う前に

3.手っ取り早く楽に儲けたいと思う人
このような動機で先物相場に入るのは極めて危険であることは分かると思う
確かにレバレッジをかけられるしすぐ答えがでる
ミニなら10万円もあればトライできる すぐなくなるけどねww
そもそも手っ取り早く楽に儲かるなんて、世の中そんな甘くないというのはだれでも分かること そんなものがあれば世の中みんな金持ちだ
先物相場は基本的に「ゼロサムゲーム」
儲かる人がいるということは、同じだけ損する人がいる
そして、プロの先物相場師と対峙するアマチュアは絶好の「カモ」だ
にもかかわらず、ネットでは簡単に儲かるとか、これだけやれば大丈夫とかそういう詐欺まがいの投資アドバイス業というものが多いのにあきれる

【手っ取り早く楽に儲けたいと思う人の対処法】
そんなものはない
せいぜいカモられ損をして懲りて、やっぱりなんでも人一倍努力しないと人一倍良いおもいはできないということを思い知り、退場することが一番の対処法だ

4.自分で考える習慣がない人
だれか金融専門家と称する人に自分の資産の判断を託し、自分はできなくても専門家が何とかするだろうと思う人 その結果を受けて、良いとか悪いとか自分は評価する立場だと思っている人 
いわゆる会社の偉いさんに多いタイプ
金融専門家や相場アドバイザーと称する人のアドバイスやYOUTUBEやメルマガで上がると言えば買い、下がると言えば売る そしてその結果が悪ければ、自分の判断はさておき、そのアドバイザーにケチをつける人
この人たちは、おそらく誰も知らない何かおいしい秘匿情報がどこかにあって、それを掴んでいそうな人に資産を託せば、人を出し抜いて何かおいしいおもいができるはずだ 自分はその特権を得るべき人だとおごっている人に違いない 基本的に前段の楽に儲けたい人と大筋変わらない

【自分で考える習慣のない人の対処法】
まずはアセットコントロールで事実を知ろう
自分の信じる人やシステムで本当に結果が出ているなら、それはそれでよし
相場に正解などない 結果が出ているならそれでよし
結果が出てるならねww

私が思う先物相場に向いてる人

これはすなわち、上記の向いていない人の逆ということになる
つまり
「自分のプライドやメンツはさておき、統計的有意性が証明されている定量的売買シナリオを有し、それに厳密に従って売買する その方法を改善する手間を惜しまず常に手を加える努力を継続し、人に流されず自分の信念を貫く人」
ということになる

もちろん私がそうであるということを言いたいわけではない
上にも書いたが
私は相場に向いているとは言えないけれど、好きなんだなあ これが

 


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