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片付けは小さな小さな一歩から

今回は、「部屋の片付けが苦手な人必見!片付けや収納のコツを徹底解説」という記事をご紹介します。

一般的な部屋の片付け方法を紹介している記事ですが、これを読んでその通りに出来ている人はあまりいないのではないでしょうか。

読んですぐ実践できる人ばかりなら、この世の中、こんなにも片付けに関する本は出ていないでしょうし、整理収納アドバイザーという職業も生まれていないでしょう。

それだけ片付けを”苦手”とする人が多いということです。

片付けだけに限りませんが、”自分が出来ることは他人にも出来るはず”と思ってしまいがちですが、そうではないことを是非、頭の片隅に置いておいてください。

そんな、いわゆる“普通の人”でも割とハードルが高い「片付け」。

発達にでこぼこのある子の場合、片付けの方法を理解していても、実際にその行動を起こすまでの過程にもハードルがたくさんあったりします。

上の記事にあるような片付けの方法を教えられて、「さぁ片付けて」と言われても、色んなハードルに阻まれて行動に移すことが出来ずに時間だけが過ぎ、結果的に何も出来ていない状態が出来上がったりするのです。

もちろん、本人もその状態を良しとしているわけではありません。

言われたことをやろうと頭の中で必死に努力はしています。

でも、いきなり「片付けて」と言われても、その言葉に含まれている「モノを要る・要らないで分別する」「ゴミを分別して捨てる」「片付けるモノの場所を決める」「決めた場所にモノを片付ける」という工程の多い作業のどこから手を付ければ良いのか分からなくなってしまうのです。

そんな状態でも時間だけは無常にも過ぎていき、言われたことが出来ていない状態に焦り、さらに頭の中は混乱します。

やらなくてはいけないことが頭の中を占めている状態で、何とか出来そうなことを見つけますが、それは今やらなくても良いことだったりするわけです。

片付けをするようにと言ったのに、他のことをやっている。

発達にでこぼこのある子がよく言われてしまう言葉ですが、どうしてそうなってしまったのかを考えると、「片付けて」という指示が大き過ぎることが分かるかと思います。

そこで、指示する側にお願いです。

「片付ける」という一言の中に含まれている膨大な作業の中から、一つのモノに対して一つだけ指示してみてください。

「これは要るモノ?要らないモノ?」

このように、一つのモノに対して一つの指示であれば出来る子が多いと思います。

要る・要らないの選択ぐらい簡単でしょ、お部屋のモノ一気に全部出来るはずと思ってしまいがちですが、片付けるモノが多いとその選択の回数もかなり多くなります。

選択の回数が多くなってくると疲れも出て来ます。

そうなると、要る・要らないの選択すら難しくなってきたりしますので、どこがその子の限界なのかを見極めてください。

「飽きてきた」とか、「他のことに気を取られる」「機嫌が悪くなる」は限界のサインです。

無理して続けても良いことはないですし、「疲れちゃったね」とスパッとやめてしまいましょう。

そして、出来たところまでを認めて褒めてあげてください。

狙いは「その子の限界を知ること」ですから、片付けが出来ていなくても問題ありません。

その子の限界を見極められたら、こちらのもの。

達成できる具体的な量を指示できるようになりますし、その子にとって端的で分かりやすい指示はスムーズに通るようになります。

「出来た」も増えてくるので自己肯定感が上がりますし、自分の限界を本人にも把握させることで、無理をしなくなるという良いことだらけのループに入る事ができるようになります。

もちろん、体調が悪かったり他に気になる事があったりすると、その限界がいつもより早く来てしまいます。

そんな時も無理はせず、「〇〇が原因かな」と、元気な時に出来ていた事がなぜ出来なくなっているのかを教えてあげてください。

そうやって出来ることが少しずつ増えていけば、その子の生活能力が上がるのはもちろんですが、保護者も心配事が減りますよね。

本人も、それをサポートする側も大変だと思いますが、小さな小さな一歩でも歩みを止めなければ、結果は自然と着いてきます。

気付くのが遅すぎたなんてこともありませんので、小さな一歩を是非踏み出してみてください。

小さな一歩を踏み出す勇気が出ない時や、歩き疲れてしまった時は私たちにご相談ください。一緒に頑張りましょうね。


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