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「レバテックは使ってくれる人が多いプロダクトだからUI改善もインパクトが大きい」 / デザインの現場に訊く#1

レバレジーズのデザイン戦略室のメンバーにデザインの裏側を訊いていく、インタビュー企画がスタートしました!

1人目は、ITエンジニアのフリーランス支援や転職エージェントを行うサービス「レバテック」のデザイン責任者の沼田さん。20万人以上 (※2021年1月時点) のITエンジニアが登録している「レバテック」のデザインプロセスについて、レバレジーズの新卒1年目デザイナーの山本が訊きました。

「レバテック」に関わるすべてのクリエイティブを統括

ー 改めて、よろしくお願いします!

はい、よろしくお願いします。

ー はじめに、沼田さんの役割を教えてください。

「レバテック」のデザイン責任者をしています。
前提として、「レバテック」はフリーランス支援の中でもITエンジニア向けとクリエイター向けに分かれていたり、転職エージェントや学生向けの就活支援などもあるので、ユーザーの属性や目的に合わせて大きく6つのサービスに分かれています。 
関わる範囲でいうと、それらの「レバテック」のサービスに関わるすべてのクリエイティブの統括をしていて、オウンドメディアから、バナーやLPの広告クリエイティブ、管理側のプラットフォームのUIや営業資料まで、「絵」が存在するものはすべて担当しています。

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「レバテック」に関する広告、オウンドメディア、営業資料など


ー それだけ広い領域を...。「レバテック」のデザインの体制ってどうなってるんですか?

現在はデザイナーが5名います。内訳としては、オウンドメディアを改善するUIデザイナー、フリーランス向けプラットフォームのUIデザイナー、企業側のプラットフォームのUIデザイナー、プロモーションのクリエイティブ制作を担当するグラフィックデザイナー、そして自分自身もオウンドメディアの改善をメインでやりながら、広告クリエイティブにもマーケターと連携して直接関わっています。

ーいろんなデザイナーがいるんですね。オウンドメディアはわかりますが、プラットフォームってそもそもなんですか?

ざっくり言うと、案件を探しているフリーランスのITエンジニアやデザイナーの方が自分にマッチした企業の案件を見つけることができるプラットフォームです。将来としては、企業とフリーランスの方がよりスムーズにやりとりできるようなしくみを考えています。「レバテック」の未来を担っているプロダクトですね。

ー 沼田さんはマネジメントもされていると思うんですが、チームのメンバーのマネジメントってどのようにされてますか?

メンバーにはフリーランスの方も多いですが、対等なパートナーとして、いかにここでやる意義を感じやすい環境を用意できるか、バリューを発揮しやすい仕事を与えられるか、というところに気を使っています。たとえば、コミュニケーションが苦手な人の場合は、自分が関係者との間に入って、その人は作業に専念できるように調整したり。逆にコミュニケーションが得意な人の場合は、なるべく裁量を持たせた方が満足度も上がるので、自由にやってもらったりします。

ー マネジメントをされるうえで特に気をつけていることってありますか?

基本的にはチームのメンバーでいかに生産性を上げるか、ということです。各々が得意なことや苦手なことがあるので、その人が得意なものに注力できるようにアサインする。そうすれば、5人の力が6人分になったりそれ以上になったりする。少しでもチームの力を上げられるように気をつけています。

デザインシステムを統合して生産性アップ

ー 「レバテック」は今、どういったフェーズですか?

「レバテック」としては、今、ITエンジニアのフリーランス支援の業界では1位のシェアですが、さらに圧倒的な存在になるように利用者を拡張しているフェーズです。社会課題として、IT人材不足から日本の国力が下がっているので、それを押し上げていきたい。そのために、エンジニアと企業のマッチング数を増やしていくためのしくみを作ることがミッションです。

ー その中で、デザインのチームとしてはどんな役割を果たしているんでしょうか?

デザインの専門職としてキャリアを積み上げてきた人たちがプロダクトの品質をコントロールすることで、ビジュアルやUIの使いやすさの品質を保てている、というのはもちろんありますが、自分のようなリードクラスのデザイナーが参画したことで、各サービスでバラバラだった「レバテック」のデザインシステムを統合できたので、運用の生産性も上げられたと思います。

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「レバテック」のデザインガイドライン(一部抜粋)


ー 改善施策の中で、効果的だった具体的な事例ってありますか?

「レバテックフリーランス」のPC版のTOPページを改修したんですが、以前は、横幅980pxで、キービジュアルの中にエントリーフォームがあって、少し前時代的なレイアウトだったんですよね。

「レバテック」の場合、ユーザーはエンジニアやデザイナーなので、ユーザー属性的にもPC環境を狭い画面で見ることはないから、横幅に縛られないレイアウトにしよう、ということでエントリーフォームを追従型にして、使い勝手を担保しました。

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「レバテック フリーランス」のTOPページデザイン改善


使いやすさでいうと、「このサービスはどんな案件があるんだろう」と思った時に、見つけやすいかどうかでサービスへの信頼度が変わっていくと思うんですけど、「案件を探す」UIを以前よりも全面的に押し出して、検索のしやすさを一定の水準まで上げていきました。

専門性を主張していかないと偏ったプロダクトになっていく


ー どういうプロセスで変えていったんですか?

まずはデザイナーの感性やナレッジから「これって無駄なんじゃないか」とか「直した方がいいんじゃないか」という仮説を立てて、実際のデータを確認する、という流れです。
それまではPC版のWebサイトのファーストビューは横幅980px、高さ600pxに設定されていて、それがずーっと変わってなかったんですよね。なぜかというと、それを判断しているマーケターのノートPCがそのサイズだったんですよね。

その人たちの中で見えなかったらファーストビューに入っていない、という判断をしていたんです。でも、エンジニアとかデザイナーってもっと大きいサイズを使っているんじゃないの?と言って、GA(Google Analytics)で実際のユーザーの画面解像度のデータを見たら、もっと大きい画面サイズで見てたのがわかったんです。じゃあ、その人たちの環境で適正なものに見えないとおかしいよね、という話からこの画面の改修になった、という感じです。

ー なぜユーザー目線ではないことに気づかない状態になるんだと思いますか?

経験値が足りない場合、「ブラウザって言ったら自分のモニターで見えるものがすべて」って思い込んでしまうみたいに、先入観ができてしまう。あとは、人によっては環境に迎合していって本質の課題にアプローチしようとしない状態になるから、気がつかない状態になっていく。専門性をちゃんと主張していかないと、偏ったプロダクトになっていくなって思います。組織体制の偏りがプロダクトにも反映していってしまうのかなと。

ー 確かにそうですね。チームのエンジニアとはどういった関わり方をされていますか?

プロダクト改善って、マーケター、エンジニア、デザイナーが三位一体で動かないと、いいプロダクトは作れないと思ってるんですよね。エンジニアチームのリーダーが組織作りのマインドが強い人で、プロダクト改善するうえでの課題を事業目線で解決しようと一緒に取り組んでいける関係なので、すごくいい状態だなと思ってます。

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使ってくれる人が多いプロダクトだから、UI改善もインパクトが大きい

ー そんなチームで、「レバテック」のプロダクトをデザインしていくやりがいってどんなところですか?

使ってくれている人が多いプロダクトで、業界1位でちゃんと売り上げが立っているっていうところが魅力ですね。プロダクトマーケットフィットの途中だとつらい局面も多いじゃないですか (笑) 。
それを越えた状態で、今も拡大していて、相当な人数が関わるプロダクトに携われるのは、個人的には今までになかったなと。UI変更にしてもインパクトが大きい。母数が多いので、ABテストの結果も出やすいですよね。だから改善しやすい。改善がゆっくりだとフラストレーションが溜まるけど、そういったことはないんじゃないかと思います。

ー 逆に、大変なところってどんなところですか?

事業拡大のスピードが速く、それに人員確保が追いついていないのでそこは大変ですが、他はあんまりないんだよなぁ...(笑) 。いい意味で、風通しはいいので、やりやすい環境ではありますよね。

ー では、今後改善していきたいところはありますか?

あえていうなら、事業会社で、かつ若い組織なので、専門性が養われにくい側面はあると思います。これから組織も拡大していくにあたり、各々の部署が専門性を持っていないと組織が伸びていかないので、採用や育成を強くしていかないといけないと思っています。

裁量はある。ガンガン進めていける人なら価値発揮できる


ー 最後になりますが、これからどういう人が求められますか?

新卒なら、とにかく上り詰めるタイプかな。もちろん育成はするけど、自分の力でガッツで行ける人。
中途の人でいうと、より尖った専門性を持った人になると思います。自分はジェネラリストタイプのデザイナーですが、グラフィックやCMなどのマス広告を専門でやる人や、UIに関しても、より専門的な人たちが集まってくれるといいなと思います。

基本的にマーケティングの観点は必要で、デザインを使って改善施策をすることで事業をグロースさせよう、という思いがある人ですね。
裁量はあるので、ガンガン進めていける人ならすごいバリューを発揮できると思います。

ー ありがとうございました!

沼田 健児 / Kenji Numata
レバテック デザイン責任者
デザインディレクター

東京芸術大学油絵科を卒業後、制作会社、外資系広告代理店、スタートアップを経て2020年にレバレジーズに中途入社。「レバテック」におけるデザインチームのリーダーとして「レバテック」に関わる全クリエイティブを統括している。

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