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私立大学の半分以上が定員割れ!

今年の春の入学者のデータによると、4年制の私立大学の53.3%(320校)で定員割れになったそうです。

昨年度は、かろうじて47.3%だったのですが、とうとう半数を超えてしまいました。


私立大学の収入のほとんどは学生の授業料です。ですから、定員割れが続くと、経営が困難になります。

すでに少子化が加速し、18歳人口が減少するのは明らかなので、慢性化した定員割れを解消するのは困難だと思います。

いずれどこかのタイミングで学生数の回復の見込みなしと判断し、閉学を決断せざるをえない日が来ます。

大学を閉学するのにもいろいろとお金が必要になりますので、本格的に経営が立ちゆかなくなる前に、英断を下さないといけません。


大学を経営する法人が、他にも大学、専門学校、高校、幼稚園などを持っている場合、そのうち1つの大学の閉学は不採算部門の撤退になりますので、閉学後のことまで考え、計画的に粛々と進められるでしょう。


一方、経営する法人が閉学する大学しか持たない場合は、完全な閉店作業になりますので、事態は大変です。


前者の場合は、赤字が膨らむ前に事業撤退しますが、後者のパターンは、その大学しかないため、ギリギリまで粘れるだけ粘ろうとするので、閉学間際は悲惨な状況になるのではと思います。

閉学間際の段階では経営状態が相当悪化しているため、設備投資が凍結され、教育の質も下がっていくのではと思います。


国は、大学の新設や学部学科の設置は本当に簡単に認可してしまいます。

ですが、一方、閉学は大学によってはハードランディングになりかねないし、その場合の影響は学生にも及びます。

これからは、真に必要とされる大学、学部学科のみ新設・設置を許可し、将来の見込みの甘い計画に関しては、はっきり不許可としてほしいと思います。

それから、閉学をソフトランディングにするためのサポートも必要なのではないかと思っています。


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